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 社長の承認が降りたので、加奈さんは素早く社内調整の上、工事の再開に取り掛かりました。

 

社長と相談した結果、多貫エステートが新築中のアパート(ビバリータヌキ2)を販売することを中止し当面は自社物件として運営することになりました。

子会社のタヌキメイトが管理することで外国人向けのノウハウを蓄積する事も決まりました。

 

そして、このために加奈さんが責任者としてプロジェクトチームを立ち上げました。メンバーにはチバラギ平成大学の鈴目さん、多貫エステートの茂倉さん、タヌキメイトの香森店長そして外国人アパートの賃貸経験を持つ茂助さんが加わりました。


 

 

加奈さんは太郎さんのアパートもリフォームからWiFi設置、家具家電の手配に至るまで請け負う事にしました。元々、二棟とも基本設計は同じですので共通の仕様、設備にすることで手間を省くことが出来ます。これで太郎さんも安心して本業の決算期に備えることが出来ます。

 

同時に、大学からの要望を元に多貫エステートの設計部門に仕様の変更を指示し調整を行うなど一気に忙しくなりました。

 

1月末にはプロジェクトチームで2棟の仕様が決定しました。

太郎さんのアパー(ビバリータヌキ1)は従来通り個室として裕福な留学生向けにする一方、ビバリータヌキ2はあまり裕福でない留学生を対象に二人入居できる様にし、一室をラウンジとすることにしました。

いわゆるシェアハウス的な使い方です。但し、室内には水回りがあるのでいつでも一人一室に戻すことが可能な様にしました。

 



留学生の中には裕福な人もいればそうでない人もいてその両方に対応できる様に考慮した結果でした。

 

その結果を元に内装の設計をやり直し、建築を進めることになりました。工期があまりない上に繁忙期を控えてリフォーム業者は忙しくなる時期ですので慎重に進める事にします。

 

室内の設備やラウンジの設計は茂助さんがかなりのアドバイスをしました。

 

太郎さんのアパートで2月は予定通り末に6名の退去者が出た後、留学生の迎え入れの為のリフォーム工事や家具家電の搬入が始まりました。

 

そうして3月末には無事完成し、留学生を迎え入れることが出来ました。

 

「いやー、良かった」

 

一時は空室だらけになって赤字転落の危機だったのを何とか満室に復帰できたので太郎さんはほっとしました。

 

 

つづく



     
   
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