「ラクをした分、体力は落ちる」週6日勤務の91歳心療内科医が毎日続ける"筋力トレーニング"の中身
朝ごはんを食べます。最初に100%の野菜のジュースを飲み、ヨーグルトを食べ、次に牛乳、そしてトーストを食べます。
最後には果物。日替わりでリンゴやキウイ、バナナをいただきます。
お昼のお弁当のあと、午後は診察の合間に「お三時」で糖分補給です。おやつのことを「お三時」とも言いますが、疲れた脳への糖分補給にちょうどよく、私は甘いものをちょこちょこと買い置きし、受付をしている次男と、お三時を楽しみます。
夜、診療から帰ると、夕食はだいたい夜8時。魚などのタンパク質は欠かさず、らっきょう、納豆は必ず食べています。
年齢を重ねるごとに「体力が落ちた」と感じる人は多いと思いますが、実際に、人の筋肉というのは、20代が最大で、30歳を過ぎると徐々に減少していき、10歳年をとるごとに5〜10%筋力が低下すると言われています。

やり方は簡単で、手指の爪のつけ根を左右両側から、押すようにもむだけ。強さは「痛気持ちいい」くらいを目安にして、1本の指につき10秒ずつ押します。
ここには「井穴」というツボがあって、東洋医学では、自律神経を調整するツボとされています。指によってさまざまな効果が期待できます。
親指はアトピー性皮膚炎や喘息、人差し指は胃潰瘍などの消化器系、中指は耳鳴りなどの耳の機能、薬指は交感神経を刺激し、小指はうつ症状やアレルギー症状、物忘れや不眠、高血圧、肩こり、頭痛、頻尿などに効果があります。
指先には毛細血管も密集していますから、爪もみで、血管の血流が促されます。
お金より「筋肉」をためる
筋力低下により、歩く、立ち上がるなどの基本的な動作がしにくくなると、外に出るのが億劫になり、ますます筋力低下に拍車をかけます。動かなくなると脳への血流も減りますし、人と関わらなくなると、会話が減り、会話が減ると認知機能の低下につながります。筋力は健康に長生きするためには不可欠と言えるでしょう。
筋肉量の減少は、70歳を超えてから自覚症状が出るという人が多いのですが、65歳以上の高齢者の15%ほどはサルコペニアに該当するという研究結果もあります。
でも、筋肉は、年齢を重ねてからも鍛えることが可能です。
私は、通勤時の他、時間に余裕があれば、いつもより多めに歩きます。加えて、クリニックで仕事をはじめる前に、次男がくれたエクサビートという振動運動を行うフィットネス器具に足を乗せて10分程度エクササイズをしています。気軽にできるので、文明の利器をうまく活用するのは便利だし、効率的でいいなあと思っているところです。新しいものも、毛嫌いせずに上手に活用したいですね。
年齢を重ねてからの激しい運動はおすすめしませんが、軽いストレッチをしたり、座ったままできる、太ももや腹筋を鍛えたりするトレーニングもあります。食事では、タンパク質をしっかりとるようにしましょう。