NASH(=nonalcoholic steatohepatitisの略)は、非アルコール性とあるように、アルコールなしで発症する肝炎のことをいいます。
NASHは、実は肝硬変や肝臓がんにもなる恐れのある怖い病気です。
推定患者は200万人といわれ、NASH予備軍は1000万人ともいわれています。
NASHを予防・改善する方法
NASH予防の原則は、脂肪肝からNASHへの進展を食い止めること。

肥満や脂肪肝と診断されたら食生活を改善し、運動で体重を落とすことが重要です。
一方で、急激な減量はNASHを増悪させる場合があるため、月1~2kgあるいは体重の3~5%未満程度の減量を心掛けるとよいでしょう。


文部科学省「平成20年度体力・運動能力調査」による
20-24歳平均握力
男性48.11kg
女性28.88kg








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→ 肝臓の機能・働き について詳しくはこちら
【目次】
NASHの症状
NASHの原因
脂肪肝・NASHからがんになる仕組み
NASHと関連する病気
NASHになる前に肝機能検査で早期チェック
NASHを予防・改善する方法
NASHの症状
NASHは、脂肪肝と同様に自覚症状がありません。
それは、肝臓は再生能力・代償能力に優れ、ダメージを受けても残った正常細胞が余分に働き、機能を維持するからです。
肝臓は痛みなどの症状を出すことがあまりないので、そのため肝臓に異常があっても気付かず、異常に気付いたときには病気がかなり進んでいることがあります。
そのため、定期的な健診を受けて、肝臓の数値を把握することが重要となります。
→ 肝臓の機能・働き について詳しくはこちら
→ 肝臓の数値|γ-GTP・GOT(AST)・GPT(ALT) について詳しくはこちら
NASHの原因|お酒を飲まないのにもかかわらず、なぜ肝臓が悪くなってしまうのか?

NASHの原因は、カロリーオーバーな食事です。
通常、体内に取り入れられた脂肪は、肝臓の中で身体が利用できるエネルギー源として変化し、全身に送り出されます。
しかし、カロリーオーバーの食生活で内臓脂肪が溜まると、そこから常に、大量の脂肪が肝臓へと供給されることなってしまいます。
すると、余った脂肪が肝細胞の中に溜まってしまいます。
これが、「脂肪肝」です。
肝臓は、たまり続ける脂肪を燃やそうとするのですが、その過程で、不完全燃焼から有害な活性酸素が発生し、肝臓の細胞を攻撃し、炎症を引き起こしてしまうのです。
そういう慢性肝炎の状態が、『NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)』といわれます。
※NAFLD=nonalcoholic fatty liver diseaseの略。「非アルコール性」とは、飲酒習慣がないか、1日1合(ビール大瓶1本)以下しか飲まない人を指す。
こうした慢性肝炎が何年も続くと、肝細胞が風船みたいに膨らんだり、線維化が進むNASHに移行し、肝硬変に行き着きます。
ただ、やせているから安心ではないのです。
ダイエットで細くなった女性でも、栄養バランスを崩して脂肪肝になっていると、脂肪肝→非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)→非アルコール性脂肪肝炎(NASH)→原発性肝臓癌(HCC)発生も報告されています。
【関連記事】
肝臓のPENTと呼ばれる酵素が働かないと、脂肪肝の発症やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に進展する知識次第で健康が選べる時代
脂肪肝・NASHからがんになる仕組み

ミトコンドリアは、肝臓が行う分解や解毒などすべての処理に必要なエネルギーを作っています。
ミトコンドリアは糖からエネルギーを作る働きを持っています。
ミトコンドリアが正常に働いてエネルギーを作ってくれるおかげで、肝臓が行う分解や解毒などすべての処理ができるわけです。
脂肪肝になると、脂肪肝の細胞の中には、脂肪が入り込んでしまって、ミトコンドリアに異常が起こってしまいます。
その異常とは、ミトコンドリアが糖からエネルギーを作るのではなく、脂肪からエネルギーを作るようになってしまうことです。
脂肪肝の細胞には、糖が入ってこないため、ミトコンドリアは肝臓を動かすために、脂肪をエネルギーにしているというわけです。
しかし、ミトコンドリアにも限界があり、脂肪からエネルギーをつくる過程でミトコンドリアは巨大化してしまい、機能不全に陥ってしまいます。
この状態のことを、ジャイアント・ミトコンドリアと呼ぶそうです。
ジャイアント・ミトコンドリアが死ぬと、細胞自体が死んでしまいます。
しかもこの時肝臓に炎症が起こってしまいます。(=肝炎)
次に、星細胞がやってきて、星細胞は、死んだ細胞の跡地を埋めるために繊維=コラーゲンを吐き出します。
そして、隙間がコラーゲンでガチガチに固められてしまい、線維化状態になります。(=肝硬変)
肝臓がんは肝硬変になった頃に登場するそうです。
脂肪肝⇒(炎症)⇒肝炎⇒肝硬変⇒最悪の場合、肝臓がん
※NASHからの肝臓がんは脂肪が消えていく=バーンアウト(焼けただれた)NASH
進行するにつれて脂肪がなくなってしまうため、NASHからの肝臓がんと診断できないそうです。
NASHと関連する病気
肥満(メタボリックシンドローム)糖尿病脂質異常症(高脂血症高血圧
といった現代人が抱える生活習慣病と深い関係があります。
NASHになる前に肝機能検査で早期チェック
肝臓は「沈黙の臓器」として知られ、再生能力が高いため、自覚症状が出たときは、病状が悪化していることが多いです。
そのため、病状が悪化する前に予防するためには、肝機能検査値でチェックすることが大事になってきます。
肝機能は主に、ALT(GPT)とAST(GOT)の2項目で判定されます。
これらは血液中に流れ出た肝細胞内の酵素の濃度を意味し、肝細胞の破壊が強いほど上昇します。
NASHの前段階、つまり脂肪肝では、まず、ALTが上昇します。
ASTは正常でも、ALTが基準値ギリギリから異常値だったら要注意。
検査値が異常な状態で、同じ生活習慣を続けると、次はALT、AST共に異常域に入ってしまいます。
もしASTのほうが大きくなったら、NASHの疑いが強まるようです。
→ 肝臓の数値|γ-GTP・GOT(AST)・GPT(ALT) について詳しくはこちら
食事
●鉄の摂取を制限
健康な人に欠かせない栄養素である「鉄」は、貯蔵しないと貧血が起こりますが、C型肝炎/NASHの場合は、鉄が過剰に貯まります(=鉄過剰 )。
※鉄過剰になると、肝臓にたまった鉄が酸化し、肝臓に炎症を引き起こすおそれがあります。
そのため、C型肝炎/NASHの患者さんの場合には、鉄の摂取を制限する、具体的に6mg/日以下に抑える必要があるそうです。
●エゴマ
名古屋市立大の研究グループが、エゴマに含まれる抗酸化作用が強い「ルテオリン」という成分がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)や、それに伴う肝細胞のがん化を抑制することを発表したそうです。
エゴマを日常的に摂取することで脂肪肝やNASH、肝臓がんを予防することができるかもしれません。
【関連記事】
・エゴマに含まれる「ルテオリン」に脂肪肝・NASH・肝がん予防効果|名古屋市大
●アスタキサンチン
金沢大学医薬保健研究域附属脳・肝インターフェースメディシン研究センターの太田嗣人准教授の研究グループは、「アスタキサンチン」がNASHの予防・抑制に有効であるということを明らかにしたそうです。
【関連記事】
・「アスタキサンチン」に非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の予防・抑制作用があることを発見|金沢大学の研究グループ
運動
強い運動でなくても体にたまった脂肪の燃焼には効果があるので、少しでも体を動かすようにしましょう。
体重を1日50グラムずつ減らすようにして、1カ月1キログラム強の減量を行なうと良いと思います。
NASHの場合には、3キロほど減量すると数値が改善する可能性も高いそうです。
睡眠
最近では十分な睡眠も大切とされています。
計算上、週に3日夜更かしすると年間1kgの脂肪燃焼の妨げになるそうです。
脳:糖で作られたエネルギーを好む
心臓:脂肪で作られたエネルギーを好む
起きている間は、肝臓は脳のために糖を使ってエネルギーを作ります。
寝るときには、脳はそれほどエネルギーを必要としないので、肝臓は心臓のために脂肪を使ってエネルギーを作ります。
つまり、ムダに夜更かししていると、肝臓が燃やすはずの脂肪が燃えないということです。
NASH(非アルコール性脂肪肝炎)
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