酩酊は「ひどく酒に酔う」という意味をあらわす熟語です。
酩mei
「酒に酔う」という意味。
意符は酉で酒に関する漢字であることを示す。
声符は名meiで規則的発音。
酊tei
「酒に酔う」という意味。
意符は酉で酒に関する漢字であることを示す。
声符は丁teiで規則的発音。
この熟語を初めて見る人でも「酒に関する熟語である」ことと「恐らくメイテイと読む」ことを簡単に推測することができます。
さらにこの漢字はmei-teiと母音が韻を踏んでおり、発音して心地よいものになっています。
わずか二文字ですが、改めて見るとまるで漢詩の一遍のような非常によくできた熟語であると感動してしまいました。
酩酊という熟語を作った人はおそらく優れた詩を詠んだのでしょう。
恐らく古代には酩酊という状態をあらわす語彙はたくさん作られたのでしょうが、この言葉の使いやすさから特に多くの人に好んで用いられたのでしょう。
漢字は発音・字形・意味の三要素から構成されていますが、このような・読みやすい・書きやすい・わかりやすいの三拍子そろった漢字はやはり後世に残りやすく、現代にまで伝えられるのだと思います。ユニバーサルデザインの精神にも通じるものがあります。
熟語ひとつとっても「名作」があるのだと思わせる言葉でした。