私らひねくれ者の夫婦は、盆の入りを待たず、
毎年八月の十二日に、墓参りに行くことにしている。
まあ、大きな理由の一つは、混まなくていいという事ではあるが。
今年も、盆入り前の墓参りに行く。
帰り道、ポツンポツン降り出した雨が、
豪雨のような、様相になってきた。
車のフロントガラスをバンバン打ちつける雨は恐怖すら感じる。
世間の掟破りをすれば、こんなもんか。
直ぐに帰りたかったが、ペットショップに寄る用事があった。
今年は、久ぶりに青メダカを外で飼っている。
だが、暑さ?のせいか、一匹、二匹とメダカが減っていく。
あまり陽のあたらない、涼しい場所に移動。
自由に泳ぎ回るメダカを、睡蓮鉢の上から見るのはとても楽しいし、いつまで見ていても飽きない。
餌に群がるメダカを見て、
「いっぱい食べて大きくなれな」
と、声をかける。
暑さのためか、ホテイアオイが異常に大きく増えて、メダカの姿が見にくくなったので、
メダカを増やすことにした。
買ってきた、アカメダカを水合わせすることなく、五匹をすぐに投入。
先輩アオメダカに混じり、少しばかり小さめなアカメダカ、おくすることなく、元気、元気
餌に、すぐぱくついていた。
家を出て一人暮らしをしていた独身の頃、私は
盆と正月が大嫌いだった。
世間は、盆だ正月だと、やれそれ浮かれ騒いでいる、そのにぎわいが苦手。
仕事が休みに入っても、ただ一人部屋で過ごす事を、寂しくもなんとも思わなかった。
食べたい物があれば、食べればいい。
行きたいところがあれば、行けば良い。
帰る実家がないわけではない。
でも、盆暮れだからといって、実家には行かない。
絵に描いたような、アットホームな実家での家族と過ごす私の姿は想像できない。
特別な親との確執があったわけではない。
でも、実家には帰らない、いや帰りたくはなかった。
親から見たら「扱いにくい偏屈な娘」だっただろう。
結婚して、私が、三十代で、
父、母が相次いでなくなった。
親子の縁がよほど薄かったのだろうか。
罰当りな、親不孝者です。
因果応報、
今、親になって、自分の親と同じ思いをすることになりまして
東京で大学を卒業して、それなりの所に就職、自立している娘は、盆も正月も帰ってきません。
私の親がそうだったように、私も「帰ってこい」と娘に言わない。
帰りたかったら、帰って来ればいい。
旦那と二人、盆も正月もいつもと変わらない日常。
だから、一番ムカつくのは
テレビなどて帰省のニュースで、新幹線乗り場等で毎年繰り返される光景
幼気な子供に、「どこに行くの」
と、聞けば、子供は
「ジイジ、バアバのところ」
そんなの、決まっているだろうに、と苦々しく、チャンネルを変える。
孫どころか、家族のいない一人暮らしの人も、そんな気持ちじゃないかな。
やっぱり、私にとって
盆暮れは、いやな季節です。


