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年上の女性 scene16


遊園地に着いた彼は、ジェットコースターを見てキラキラした瞳で言う。

「俺、絶叫系大好きなんですよ!」

「あ・・そうなんだ」

「洋子さんは?」

キラキラした瞳がこちらに注がれる。

子供みたい・・・言おうとして止める。

子供なのかな・・20歳って・・

「私は・・」嫌いと言おうとして止める。

嫌いなんて言葉、なんだか彼に使いたくない。

「苦手かな・・」

「そうなんですか。・・じゃあ何乗ろうかな?・・何乗りますか?」

「えっと・・何・・が、いいかな・・」

私が乗れるものは、小さな子が乗れるようなものばかり。

「じゃああれは?」

「・・・無理」

「じゃああれは?」

「・・・ダメ」

彼が指差すものは、ことごとくダメ。

彼が次に指差したものは、コーヒーカップだった。

「あれならいける・・」

廻るコーヒーカップを見て彼は、

「久しぶりだな~コーヒーカップなんて」

と、言った。

「ごめんね」

「・・何がですか?」

「あ・・いや・・全然何も乗られなくて」

「あ、全然良いですよ、そんな」

恥ずかしくなってきた。

全然何も乗れないくせに、

「遊園地好き」なんて言っちゃって。

彼は何て思ってるだろう・・・。



「なんか、この雰囲気が好きなんだよね。

・・ほら、なんか楽しそうな雰囲気。あまり乗り物乗れないけどさ」

聞かれてもないのに、勝手に言い訳。

焦って、自分でも何言ってるか、わからない。

「うん。いいですよね」

ばれたかな?

「楽しい雰囲気が」

変に思ったかな?



コーヒーカップに乗って、彼と向かい合わせになる。

近くて、上手く顔を見れない。

動き出すコーヒーカップに、楽しみながら、

廻る速度を、私を見ながら気にしてくれてる。

コーヒーカップが止まって降りる時、彼はそっと、私の身体に寄り添う。

手を差し延べてくれれば良いのにな。

そう思ってしまった。


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