次世代のビジネス戦略としては、観光と合わせてエンタメだとの認識は2007年以降はどこの大手も狙いを定めてきた。特に、この20年の不動産業界は、鉄道事業の次の戦略として強化してきたが、その次に旅行・観光強化だった。当然、その中には、ビックイベントやホールコンサートなどと国際会議誘致、いわゆるMICEの強化がポイントだった。

今、COVID-19禍影響でこのジャンルはすべて停滞モードとなった。

だが、この方向が変わることはないと確信している。

なぜなら、集うことなく文化は開かないことは人類の存在そのものの価値でもあるからだ。

バーチャルやリモートでの活動のウェイトは高まるのはCOVID-19後、あるだろうが、感情の生き物には臨場感は欠かせない。

 

大手の不動産会社の中で、オフィス賃貸で日本一となった住友不動産の次の狙いにも阪急阪神HDと同じように、次のビジネス強化方向は、商業不動産だと決めているように思われる。日本一にもうなっているのだから、新しいビジネスの方向が必要なのはいうまでもない。

東京で賃貸ビジネスを確立させ、今、東京の湾岸で商業ビジネスの拡大強化を着々と図っている住友不動産。

その経緯は、過去ブログを参照ください。

大手不動産4社の儲け方の違い(2019/5)

もともと、住友不動産の本拠地は、西新宿。
日本初の超高層ビル200m超を建てたのは、新宿住友ビル。1974/3のこと。もう46年も前。新宿副都心計画(1960年代)で淀橋浄水場跡地の民間への払い下げからはじまった。今の都庁があるあたり。すぐ横に、新宿住友ビルがある。
50年を経過する前に普通なら建て替えをするところ、前代未聞の補強リニューアルを行った。そして、今年竣工。
その目玉は、公開空地を利用したイベントスペースと旧ホールを3倍にした規模の地下階のホールの設置だ。
その内容は、
もともとのビルは、三角ビルと呼ばれていて中央に吹き抜け空間がある。TVでもよくオフィスもので撮影協力で使われてきた。
1階の公開空地をイベントスペースに使うというのは、規制緩和のおかげ。本来なら使えないが、実は、私も千葉で実現させた経験がある。本来、避難場所として確保すべきところ故、固定物や店舗は配置できない。さらに消火活動のために消防車が入れないといけない。だからガラス屋根で覆った空間にすること自体が消防署は許可しなかった。粘り強く交渉を続け、排煙窓のとりつけやジェットスプレー式の消火栓の設置、避難通路の確保などを条件に許可された。以降、あちこちでこの方式は根付いたのだから、最初の功績はあっただろう。(ちょっと自慢。日建設計の力だけど。)
三角広場と名付けられてこんな利用イメージを計画しているようだ。
コンクール、パフォーマンス、アトラクション、撮影、メディアタイアップ、お祭り、クリスマス、バレンタイン、セレモニー、展覧会、スポーツイベント、e-スポーツ、パブリックビューイング、チャリティイベント、防災イベント、観光誘致イベント、フードイベント、ビールフェス、マルシェ・・・
とにかく場所がよい。
新宿NSビルは住友不動産の本社があるところ。
に書いた通り、ここ新宿住友ビルが、西新宿エリアのコア施設となるのは間違いがない。
エンタメ事業は、住友不動産の子会社「住友不動産ベルサール㈱が運営している。
不動産知識とはちょっとジャンルの違うノウハウが必要なイベント賃貸事業。同じ場所貸しでもかなり柔軟なソフトノウハウがいる世界。
今後の活躍に期待がかかる会社だろう。
 
もうひとつ、湾岸の有明ガーデンシアターもこの7月に竣工して、イベントホールのこけら落としが開催されたようだ。
ここは、約10.7㌶の敷地に、200テナントのSC、8000名収容ホール、劇団四季劇場(開演延期中)、温浴施設、749室ホテル、1500戸マンションという複合商業施設だ。これだけの規模の運営は住友不動産とて初めての事。大変な事業スタートとなりますね。
 
エンタメ、音楽業界の為にも是非、成功させてほしいです。
 
COVID-19の業績への影響については、来期4月以降分についても会社全体で300億円を引当てているようで、余裕の数値計画。なんせオフィス賃料中心かつ、高稼働率維持可能なのだそうで、すばらしい。(店子は大変でしょうが。)