「マッチ売りの少女」「フランダースの犬」…といえば、主人公が凍えて死んで終わる可哀想なお話の代表例だろう。
貧しさは寒さにつながり、寒さは死につながる。
貧しさ故に暑さで死ぬ可哀想な子供が主役の話を、私は知らない。
暑い国が舞台の童話、いや児童文学に限らず、そもそも暑い国の文学作品自体、日本では殆どお目にかかれないのではないか。
幼少時、暖かい南の国や島に憧れる、あるいは移動して幸せになるお話は沢山あったが…
暑い国のお話で印象に残っていることといえば「ちびくろサンボ」で、樹上にサンボを追い詰めたトラたちが、木の下でグルグル回っているうちに暑さで溶けてバターになってしまうという、間抜けさぐらいだ。