避難所でようやく横になれたのに、近くの人のいびきが気になって眠れない。
ただでさえ慣れない環境なのに、大きないびきが続けば「このまま朝まで眠れないかも……」と困ってしまいますよね。
とはいえ、相手も同じ被災者ですし、眠っている本人はいびきに気づいていないこともあります。
直接「うるさい」と伝えるのはトラブルにならないか心配です。
そんなときは、いきなり本人を起こして注意するのではなく、自分でできる対策や避難所スタッフへの相談から考えてみましょう。
この記事では、避難所で他人のいびきがうるさくて眠れないときに試したい対策と、耳栓を準備する場合に考えておきたいことをまとめます。
避難所でいびきがうるさいときはどうする?
避難所では、普段とはまったく違う環境で大勢の人が一緒に生活します。
いびきだけでなく、話し声、人が歩く音、荷物を動かす音など、普段の寝室にはない音が気になることがあります。
政府広報でも、避難所の生活環境では「音量」などへの配慮が必要とされ、安眠環境を確保する方法として耳栓やアイマスクが挙げられています。
いびきが気になって眠れない場合は、次のような順番で対策を考えてみましょう。
- 自分側でできる騒音対策を試す
- 可能なら寝る位置を調整する
- 困った場合は避難所スタッフへ相談する
- 耳栓などを利用する場合は緊急時の連絡方法も確認する
「我慢する」か「本人に注意する」かの二択で考える必要はありません。
まずは自分でできる騒音対策から
耳栓を使って音を和らげる
いびきや周囲の生活音への対策として、比較的準備しやすいのが耳栓です。
東京都の防災教材にも、避難所でいびきが気になって寝付けない人に耳栓を渡した事例が紹介されています。
また、政府広報や自治体の防災情報でも、避難所で安眠環境を確保する方法の一つとして耳栓が挙げられています。
非常用持ち出し袋の中でも大きなスペースを取らないため、音に敏感な人は平常時から入れておく方法があります。
ただし、避難所では緊急の呼びかけや館内放送などを確認しなければならない場合があります。
耳栓を使う場合でも「必要な連絡を確実に聞ける」と決めつけず、その避難所で夜間に緊急情報がどのように伝えられるのかをスタッフに確認しておくとよいでしょう。
家族と一緒に避難している場合は、お互いに必要なときに声を掛けられるようにしておく方法も考えられます。
耳栓を選ぶなら、遮音性能だけを見るのではなく、長時間装着したときの使いやすさや、自分の耳に合うサイズかどうかも確認しておきたいところです。
【挿入候補:睡眠用耳栓】
寝る場所を変更できないか相談する
耳栓をしても気になるほどのいびきなら、寝る場所を少し離せないか考えてみましょう。
ただし、避難所では居住スペースが決められている場合もあります。
自分の判断だけで荷物を移動するのではなく、場所を変更できるかスタッフへ確認する方が安心です。
「あの人のいびきがうるさい」と相手を責める言い方ではなく、「音が気になって眠れないのですが、場所を移動することはできますか?」と、自分が困っている状況として相談すると伝えやすくなります。
本人に直接「いびきがうるさい」と言ってもいい?
いびきは、本人が寝ている間に出ているため、自分では気づいていないことがあります。
避難所では翌日以降も同じ空間で生活する可能性があります。疲れやストレスがたまっている状況で直接強く注意すると、思わぬトラブルにつながることも考えられます。
そのため、すぐ本人に注意するよりも、まずは避難所のスタッフや運営担当者に相談する方法を考えてみましょう。
東京都の防災教材でも、避難所で実際に「いびきが気になって寝付けない」という問題があった事例が紹介されています。
避難所での音の問題は、「自分だけが我慢すればいい」と考えなくてもよい生活環境上の問題です。
いびき以外の音も眠れない原因になる
避難所で気になる音はいびきだけとは限りません。
- 周囲の話し声
- 子どもの泣き声
- 人が歩く音
- 荷物を出し入れする音
- ドアの開閉音
- スマートフォンなどの音
避難所は大勢の人が共同生活する場所なので、すべての音をなくすことは難しいでしょう。
だからこそ、音に敏感な人は「避難所に行ってから何とかする」のではなく、耳栓など自分側で調整できる小さな備えを持っておくと対応しやすくなります。
耳栓だけではなくアイマスクもあると便利
眠りを妨げるのは音だけではありません。
避難所では照明や人の動きなど、普段の寝室とは違う環境になる可能性があります。
政府広報でも、避難所の生活環境として光や音への配慮が挙げられており、安眠環境を整えるものとして耳栓とアイマスクが紹介されています。
非常用持ち出し袋へ耳栓を入れるなら、アイマスクも一緒にまとめておく方法があります。
【挿入候補:アイマスク】
耳栓を選ぶなら何を確認する?
防災用として耳栓を準備するなら、単純に「一番音を遮るもの」を選べばよいとは限りません。
避難所で使うことを考えるなら、次のような点を確認してみてください。
- 自分の耳に合うサイズか
- 長時間装着しても負担になりにくいか
- 持ち運びや保管がしやすいか
- ケースなどに入れて清潔に保管できるか
- 製品が示している遮音性能や用途
耳の形や装着感には個人差があります。
災害が起きて初めて使うのではなく、平常時に一度装着して、自分に合うか確かめておくとよいでしょう。
【挿入候補:ケース付き耳栓・複数サイズの耳栓】
避難所で眠れない状態が続いたら我慢しすぎない
災害後は、音だけでなく、不安や緊張、慣れない環境などさまざまな要因で眠りにくくなることがあります。
神奈川県の防災資料でも、災害後のストレスによる不眠が続くと体調を崩す可能性があるとして、耳栓やアイマスクの活用などが案内されています。
「みんな大変だから」と一人で我慢し続けるのではなく、眠れない状態が続いてつらい場合は、避難所スタッフや巡回している保健・医療関係者など、相談できる人がいれば状況を伝えてください。
平常時に非常用持ち出し袋へ入れておきたいもの
避難所での睡眠対策は、災害が起きてからでは準備できるものが限られます。
音や光が気になる人なら、非常用持ち出し袋に次のような小物を準備しておく方法があります。
- 自分の耳に合った耳栓
- 耳栓を保管するケース
- アイマスク
どれも比較的小さなものなので、防災リュックの中でも大きなスペースを取りにくいのがメリットです。
特に耳栓は、購入したまま入れておくだけではなく、平常時に一度使って装着感を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
避難所で近くの人のいびきがうるさくて眠れない場合、本人に直接注意することだけが解決方法ではありません。
まずは耳栓など自分でできる対策を試し、それでも難しければ、寝る場所を変更できないか避難所スタッフへ相談する方法があります。
耳栓を利用するときは、緊急時の連絡をどう受け取るのかもあわせて確認しておきましょう。
そして、災害が起きてから耳栓を探すのは難しい場合があります。
音に敏感な人は、自分に合う耳栓を平常時に試してから非常用持ち出し袋へ入れておく。
そんな小さな備えも、慣れない避難生活で少しでも休みやすい環境を作る助けになります。