流れる景色電車の窓。 車の窓。飛んでいく景色が速すぎて目が追いつかない。目の奥がくらくらする。胸の奥が生あくびでいっぱいになる。「近くばかりじゃなくて、 遠くの方もみてごらん。」視線をかえてみる。視野を広げてみる。景色を追うんじゃなくて、景色を眺めるように。楽しむように。流れる景色が違ってみえる。細切れの風景はつながって物語になっていく。色味を帯びた物語が風を運んでくる。風は胸の奥の生あくびをどこかにやってしまった。くらくらも、もう今は感じない。