ピンクの口紅を探している。


だけど最近ピンクは人気がないのか、なかなかお気に入りに出会えない。


ピンクと一口に言っても、青がかったピンクやベージュピンク、ショッキングピンクにベビーピンク、一体どれくらいの種類があるんだろう。


アンミカ曰く、白って200色あんねん!


ピンクもそれくらいあるんだろうか?


若い頃はパキッとした赤い口紅を好んでつけ、それからオレンジに凝った時期もあり、今は顔色が明るくなるピンク色にはまっている。


以前気に入ったのがあったが、すぐに製造中止になり、あれから納得のいく色が見つからないでいる。


ピンク色の与える印象は、無条件の愛・女性らしさ・無垢・純真・ロマンスなどがあるらしいが、一つとして私には当てはまらない。


私が始めて口紅を自分で塗った記憶は、留守の叔母の部屋にこっそり侵入し、鏡台の引き出しを開けて何本かあった一本を手にして、叔母が帰って来ないか気にしながら塗った赤い口紅。


叔母の部屋は、香水や化粧品の匂いに溢れ、そこは大人という未知の世界だった。


叔母の留守を見計らっては侵入し、口紅の次はアイシャドウを塗って、頬紅も付けて、とエスカレート。


鏡には、化粧が不似合いの少女の私が映っていた。


あれから、まるで指をパチン!と鳴らして、一気にこの年まで来てしまった様な錯覚さえ覚えるが、鏡に映る私は紛れもなく初老の女性。


いつのまにかおばさんになっていたなんて、時ってたまに残酷だ。


お化粧なしでは外に出歩くなんて、到底怖くて出来ないし、そんな勇気などない。


大人になったら怖いものなんてない、と思っていたが大きな間違いだった。笑


今日も化粧コーナーをウロウロするが、目につくのは若い子が似合いそうな色ばかりで、聞くところによると、メーカーもピンクに力を入れておらず、私と同じピンクを探している人がおられるとか。


結局、手持ちの口紅を合わせて色を作っている。


別にこれはこれで構わないんだが、一目惚れするピンクに出会いたい。






先日体重計に載ったら1kg痩せていた。


せっかく太ったのに!と、チッ!と舌打ち。


また戻さなくっちゃ!と、今日も甘いおやつ。


石川県の有名な栗羊羹と、生クリームを多めに入れてキッシュを作った。





10年以上かかってやっと元に戻った体重も、気をつけなければ、気が緩むと直ぐに落ちる。


気をつけなければならない事が、日々増えていくお年頃。笑