皆さんこんにちは
今日はインスリンと肥満についてのお話です('-^*)/
インスリンはよく耳にする言葉だけど
実際どんなものなのでしょう??
インスリンは膵臓のランゲルハンス島の
β細胞という細胞から分泌されるホルモンのことです。
食事により血糖値が上昇すると
β細胞からインスリンが分泌され、糖を細胞に取り込み
血糖値を一定に保つようにコントロールしています。
インスリンの主な働き
✿全身のほぼすべての臓器細胞にぶどう糖(グルコース)を取り込む
✿肝臓や筋肉でグリコーゲン(貯蔵糖)が合成されるのを促進する
✿貯蔵されているグリコーゲンが分解されるのを抑制する
✿脂肪組織で脂肪が合成されるのを促進し、分解されるのを抑制する
ということで、インスリンはとにかく得た糖をいかに身体に蓄えて貯蔵しようか
ということを考えているホルモンです。
なので、糖を摂りすぎると肥満につながります。
さらに、肥満になると、インスリンの働きが落ちてきて・・
インスリンがたくさん出ているのに、なかなか細胞にとりこまれなく
なってしまいます。
多く社員を雇っても作業効率が悪くなかなか仕事が片付かないというような感じです・・・。
これをインスリン抵抗性と言いますが、
インスリン抵抗性は
インスリン受容体の数が減少したこと
インスリン受容体を介した情報伝達の能力が低下した状態であること
インスリン受容体の阻害物質が存在すること
などが原因で起こると言われています。
特に内臓脂肪の増加による場合は、脂肪細胞から出てくる悪玉生理活性物質「TNFα」や「PAI-1」がインスリン受容体とインスリンとの反応を妨害していると言われています。
そしてインスリンの抵抗性によって、インスリンが抑えていたグリコーゲンの分解など糖新生系が更新して更に血中の糖が増加してしまいます!
つづいてインスリンを出し続け疲れてしまったβ細胞はインスリンを出せなく
なってきてしまいます。
これをインスリン分泌低下と言っています。
つまり、内臓脂肪型肥満はインスリンがうまく作用しなくなり、
血中に糖が多くなり、2型糖尿病につながるのです。
2型糖尿病は遺伝もありますが、とくに環境因子に作用されやすいので環境因子の中でも、とくに内蔵脂肪の蓄積はかなり影響してきます(´・_・`)
糖尿病になり、インスリン分泌低下が起こりインスリンを注射として入れた
としても、やはり内臓脂肪があれば悪玉生理活性物質が反応を邪魔します!
つまり、糖尿病の予防にも、糖尿病の改善にも
内臓脂肪を減らすこと、食事の改善は不可欠です。
そのためには
①適正なカロリーの摂取
肥満を予防すること、ダイエットをするためにはこれが基本です。
②運動をしましょう
脂肪を減らすだけでなく筋肉をつけて糖を取り込める場所を増やすことが大事です!
また、食後の運動はインスリン非依存的に糖を取り込み、膵臓をいたわることにもつながります!
1日の合計が30分以上になるように体を動かす機会を作りましょう。
③糖(炭水化物)の量が多くならないように
糖が多ければインスリン分泌量が多くなりβ細胞が疲れてしまいますし、血中の糖が多いと血管を傷つけます・・。
また、取り込めない分は中性脂肪となり内臓脂肪として蓄えられてしまい悪循環になってしまいます。
④食物繊維をしっかりと摂る
食物繊維が多い野菜や海草類などを先に摂取することで血糖値の上昇が緩やかになると言われています。
また、一緒に摂ることもGI値を下げることにつながるので血糖の上昇を抑えることにつながります。つまり、主食を選ぶ際もGI値の高い白米よりも玄米、白いパンよりもライ麦パンやふすまパン、うどんやそうめんよりも蕎麦などの食物繊維を含むものの方がオススメです。
⑤ビタミン、ミネラルを摂取する
ビタミンやミネラルは糖・脂質・タンパク質を代謝し身体に蓄える作業や分解を行う作業の際に補酵素として助けてくれていますので、これらが不足すると全体がうまく回らなくなってしまいます。
大学病院に通院している糖尿病患者についての栄養調査で、糖尿病患者の多くが、カルシウム・亜鉛・鉄・マグネシウムなどのミネラル摂取量が不足している事が報告されているようです。
タンパク質が不足しているとやはり筋肉量がおちてきてしまいますので
良質なタンパク質の摂取もお忘れなく。ちなみに、ビタミンB群は青魚や肉に多く含まれています☆加工品ではなく生のものから調理しましょう♪
ところで、内蔵脂肪が炎症をおこして出てくる悪性生理活性物質がインスリン抵抗性を起こしているというお話ですが、
この炎症を抑えるTregという制御性T細胞の存在があるということが理化学研究所の研究で発表されております。興味深い話題です✳︎
これについてはまた次回お話いたします。
それではまた♪( ´▽`)