師 | 戦ふ最前線DX Powered by Ameba

政治家の演説にも色々なタイプがあるけれど、
一番心が震える演説は「過去形で話す演説」だと思う。
晩年の福田赳夫氏の演説は土下座したくなるほどの演説だった(録音テープで聞いたことがある)。
後藤田氏の演説も他の追随を許さなかった。

最近の「演説が上手い」と評される人たちの演説の傾向は、
『「仮想敵」を作り、
それを批判し瞬間的な熱狂を作り上げる』
というスタイル。

これはリーダー/指導者の演説だ。

近年リーダーを希求する世相なので、
ちょうど良いのかも知れないが、
なんというか「欲」が前面に出ていて美しくない。
「勝ちたい」
「○○をしたい」
「△△して下さい」
「一緒にやりましょう」・・etc


冒頭に紹介した福田氏の演説などは
全くの無欲であった。

しかし、聞く者皆の心を洗い、

本気で土下座して詫びたくなるような気持ちにさせた。

正に師の演説だった。

近年「師」の演説をできる人は、
某H先生しか見たことがない。
私には到底真似できないが、
どうせ目指すなら「師の演説」を目指したいものだ。