てんかん患者は実は一生運転できないし危険な作業ができない | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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てんかん患者は実は一生運転できないし危険な作業ができない

 

と 私は考えています。

 

 

えっ そんなことないよ。

 

2年間発作なければ 

大丈夫なんじゃない?

 

とみんな考えていると思います。

 

 

これは日本てんかん協会のパンフレットです。

 

 

 
{9BF1CD97-0C0F-4A7C-9B79-5E6D13F5E843}

運転免許取得には
 
 
運転に支障が生じるおそれのある発作が
2年間ないこと。
 
 
と書いてます。
 
つまり 2年間発作なければ 運転して良いと
 
日本てんかん協会もOKだしてて
自動車免許も発行できるわけなんですが。
 
 
 
でも 
 
私は てんかん患者さんは
現時点では
運転NGだと考えています。
 
 
なぜなら。
 
 
薬剤の添付文書です。
 
たとえば てんかん治療薬
 
デパケン
 
重要な基本的注意として
 
8番目に
 
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
 
 
と記載されています。
 
 
これいうと 
 
 
「自分は眠くならないから大丈夫」
 
って言われますが。 そんな言い訳通用しません。
 
 
それなら
 
「自分はアルコール少しぐらいなら飲んでも、眠くならないし安全運転できます」
 
って 言えるので。
 
 
 
てんかん 発作が起こったことがあるひとは 
 
ほとんど抗けいれん薬飲んでて。
 
ほぼ 全部の抗けいれん薬に、自動車や、危険な作業の禁止が 添付文書で記載されています。
 
 
てんかん協会は 2年発作なければ OKとなってますが。
 
 
添付文書は一生のしばりなので。
 
 
ダブルスタンダードな解釈となっています。
 
 
両者とも OKにするには、無投薬で
てんかん発作が2年以上出現してないケースだけになります。
 
現実的ではありません。
 
 
たとえば 主治医や産業医が
 
お薬内服していて 2年経過して発作がない患者さんがいて。
 
運転や、クレーン作業を許可してて
 
もしてんかん患者さんが発作が出現して
 
大事故を起こしたら?
 
てんかん協会はOKだけど。
 
添付文書で記載されている注意事項を指導しなかった責任を
被害者側から請求されて裁判を起こされると。
 
医師側が敗訴する可能性が高いのかなと思ってます。
 
裁判になると 
一番重要視されるのは 
添付文書と思います。
 
 
 
 
こう考えると、主治医や産業医として
 
抗てんかん薬を内服していると知った時点で 
自身の保身のため
自動車運転や危険な作業はすべて禁止しないといけません。
 
 
 
 
ここで私が一番言いたいのは
 
てんかん患者さんから仕事を奪うことではないです。
 
 
添付文書を、改定して欲しいんです。
 
 
 
あまりにも運転禁止薬が多いので。
 
 
ちなみに みんな大好きな風邪薬
 
PL顆粒
 
花粉症の薬 アレロックや タリオン なども
 
運転禁止です。
 
 
私はこれを希望される患者さんには、運転禁止と伝えてカルテに記載してます。
 
 
不思議と インスリンとか 低血糖で
アレロックやタリオンなんかより 
よっぽど事故起こしそうだけど
運転禁止薬になってません。
 
 
 
是非 添付文書で色々な薬も
 
 飲み始めて3ヶ月は 運転禁止だけど。
 
 それ以降問題なければOKです。
 
 
って して欲しいんです。
 
それだけ。
 
でも 絶対無理。
 
実際にそういう事例が何度か起こるまでは変わらない。
 
 
おそらくね。
 
 
 


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