過去の研究では逆にリスク高める可能性も
2013年9月27日 米国学会短信 カテゴリ： 内分泌・代謝疾患・精神科疾患・神経内科疾患
米国神経学会（AAN）は9月18日、ビタミンBサプリメントの服用が脳卒中リスクを低減する可能性を示した新研究を紹介した。Neurologyオンライン版に掲載。
ビタミンBサプリの使用と脳卒中または心臓発作との関係について、過去の研究では逆にサプリメントがリスクを高める可能性を示唆する結果も示されている。本研究は14件の無作為化臨床試験の計5万4913人を解析。ビタミンBの使用をプラセボあるいは極低用量のビタミンBと比較し、最低6カ月間参加者を追跡調査した。
全試験を通して脳卒中は2471件発生した。いずれの試験でもビタミンBの服用効果が見られ、ビタミンBは脳卒中リスクを7％低減することが示された。しかし、サプリ服用が脳卒中の重症度や脳卒中による死亡リスクと関連している可能性は示されなかった。また、葉酸（ビタミンB9）はビタミンB効果を弱めることが示唆され、ビタミンB12は脳卒中リスクを低減しなかった。
「研究結果によれば、ビタミンBの脳卒中リスク低減効果は、体内への吸収率、葉酸やビタミンB12の血中濃度、腎臓病や高血圧の有無などの要因に影響される可能性がある。どのようなサプリにしても、服用を開始する前に医師と相談するように」と研究著者のXu Yuming氏は述べている。
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