DPPⅣ阻害剤やGLP1のリスク | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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インクレチンで米学会声明 【米国内分泌学会】
糖尿病治療薬のリスクと安全性、検証が必要

2013年6月27日 米国学会短信 カテゴリ: 消化器疾患・内分泌・代謝疾患・投薬に関わる問題

 米国内分泌学会は6月18日、糖尿病の内分泌的治療について、安全性やリスクについてのさらなる研究が必要であるという声明を発表した。

 GLP-1受容体作用薬やDPP-4阻害薬と膵臓疾患との関連性については、様々なデータが存在し、その当否が議論されているが、これらのデータには方法論や結果のばらつきによる限界がある。

 学会によると、重要な安全性データは、欧州医薬品庁のSAFEGUARDプログラムから得ることができる。EUと米国、合わせて6カ国の人口ベースの健康データから成る。網羅する情報は、1999-2012年の医薬品服用情報および2型糖尿病患者170万人を含む3500万人の事象データ。現在行われているDPP-4阻害薬アログリプチン(EXAMINE)、リナグリプチン(CAROLINA)などの研究結果を受けて、今後数年のうちに個人レベルでのデータも利用可能となる予定。

 同学会は、内分泌治療薬の全メーカーに対し、これらの研究における膵炎や膵臓癌の発症率に関するデータを独立した科学者グループが分析できるようにするよう要請した。


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まず 一番 関心するところが


日本の学会では こんな事なかなか言えません。 多分。




私はアメリカ崇拝者ではありませんが、この辺はアメリカの すごさを感じます。




現在 最も使いやすい 非糖尿病専門医でも気軽に処方できる薬が

  

インクレチン製剤の DPPⅣ阻害剤でしょう。

 

 

まずまずの 効果なのに 単独で低血糖の危険性がない。

 


飲む回数も 1日1回か 2回で 食後でOKと 利便性も完璧です。

 

 

私も 現在高齢者では ファーストチョイスにしてます。



しかし 一般医と比べて、60才以下の患者には それほど使っていません。



60才以下で DPPⅣ阻害剤を使っている患者さんは、割とコントロールが悪い患者さんに多剤の一つとして使ってます。




初診の すごく血糖が悪い若者には DPPⅣ阻害剤を単独処方することがありますが 食事療法と運動慮法で 下がってくると 2~3ヶ月後には、メトフォルミン製剤に変更します。

 



患者さんは 「錠剤が大きくて、飲む回数や錠剤数が増える メトフォルミン製剤になぜ替えるのだろうか?」って ちょっと 不思議そうな表情をされますが




なんとなく DPPⅣ阻害剤を まだ予後が数十年ある患者さんに長期投与する事に ちょっと躊躇します。




長期投与の エビデンスがないから。 なんとなく、長期に(数十年と)DPPⅣを阻害して、なにか 悪い事はないのか って ビビビ とくるものが あるんですね。




これを スポンサーの顔色を気にせずに どーんと 発表できる アメリカの学会には関心します。











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もりぞの内科 年中無休
(12/31 1/1 1/2除く)
糖尿病診療

院長 森園 茂明
福岡県北九州市八幡西区上上津役2-14-17

電話:O93-611-5335

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