最近腎臓が悪くなった状態を
と ひとくくりにするようになりました。
CKDの新しい治療ガイドラインができました。
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「CKD診療ガイド2012」を発表
3年ぶりの改訂、重症度分類と血圧管理法に新機軸
日本腎臓学会は「CKD診療ガイド2012」を6月1日に発表した。学会は2007年に初めて「CKD診療ガイド」を作成し、2009年に改訂。今回は3年ぶりの改訂となった。国際腎臓病予後改善委員会(KDIGO)が今年10年ぶりにCKDの重症度分類を改訂したことを受けて、新たな重症度分類を導入。原疾患を踏まえ、末期腎不全や心血管イベントのリスクを評価し、治療目標を明確にできるようにした。血圧管理法も変更し、新たな推算糸球体濾過量(eGFR)の計算法も加えた。
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一番重要な治療は 降圧なのですが (蛋白制限も大事かもしれませんが)
今まで異常に 低い値を目標としていることや
高齢者には、それほど強い目標は立てない方がいいと以前から私が言っていましたが
ようやく それが 改訂の方向のようです。
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CKD患者の血圧管理法も変わる。これまでは「尿たんぱく1g/日以上の場合、降圧目標は125/75mmHg未満」としていたが、この基準はなくなり、すべてのCKD患者で130/80mmHg以下が目標となった。また、降圧薬の第一選択はアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシン受容体阻害薬(ARB)だけとなっていたが、今回は患者の状態に合わせて薬を選べるように修正した。
具体的には、糖尿病および0.15g/gCr以上のたんぱく尿を有する患者では、ACE阻害薬、ARBを第一選択とする。一方、たんぱく尿が0.15g/gCr未満で、糖尿病でない人の場合、降圧薬の種類は問わないこととした。高度たんぱく尿(0.50g/gCr以上)を呈する若年や中年患者では、レニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬の使用を勧めている。
なお、高齢者の場合は慎重な降圧が求められる。まず、140/90mmHgを目標に降圧し、腎機能悪化や虚血症状がないことを確認してから、130/80mmHg以下への降圧を行うことを求めている。また、収縮期血圧が110 mmHg未満にならないよう注意している。
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腎機能評価には
血清クレアチニンからだけでなく
シスタチンCによる評価も加わるようです。
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もうひとつは,シスタチンCに基づく糸球体濾過量(GFR)推算式についての言及である。現行のガイドラインに記載されている血清クレアチンによるGFR推算式は,実測GFRとの相関はよいものの,長期臥床例など筋肉量の減少した症例では高めに,健常者では低めに推算されるという問題点がある。これを是正する新たなGFRマーカーとして血清シスタチンCに期待が寄せられていた。近年,国際的な標準物質が作られ,標準化した方法での測定が可能となったため,日本人のデータを用いて推算式が作成された。
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糖尿病診療
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