30mixの2回打ちじゃん なぜ4回打ちにしないのか!! | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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専門は糖尿病ですが、内科一般診察しています。時に子供も。糖尿病で病院を迷われている方、介護施設を探している方、ご相談下さい。


先日 私の尊敬している 眼科医から


 突然、眼科勉強会の後の懇親会の時に歩みよられて、

 


君の所の患者さんが 来て

 

手術しようかとおもったら HbA1cが10%以上もあるじゃないか・。

 

 

「30mixの2回打ちじゃん なぜ4回打ちにしないのか!!」


ちゃんとしてもらわないと 困るよ。


との事。


 

 

私の尊敬するその眼科医は 糖尿病の事に大変詳しい一流の眼科医です。

 

 



 

それでも やはり、「インスリン注射は 2回打ちより 4回うちがいい。 コントロールが悪くなったらインスリンの回数を増やすといい。」

 

 

世間の流れを常識と思っているのだな って 改めて認識しました。

   

  

私が糖尿病を勉強始めたころ 20代後半の時の考えと同じだなと思いました。

 

 

今、私は、この患者さんが 2回うちから4回うちに変えてもそれほどHbA1c良くならなるとは思っていないので変えません。

  

=== 

 

内因性インスリン分泌能が持たれている患者さんで 混合型インスリンの2回自己注射を、4回注射に変更すれば HbA1c 7%の人を 6.7%位にすることはできますが

 
  

同じくインスリン分泌能が持たれている2型糖尿病患者さんで 混合型インスリンの2回自己注射にてHbA1c10%以上の人を4回打ちに変えたところで、ほとんど変わらないかむしろ打ち忘れて悪化することさえあります。

 

 

コントロール不良の原因は インスリンの回数や量ではなくて、その他根本的な所が原因となっている事が多いからです。

 

 


===

 

1型糖尿病患者さんには 1日4~5回以上インスリン自己注射がもちろん必須です。

 

 

ただし多くの2型糖尿病患者さんに対しては、 インスリン自己注射を頻回注射にしても、それほどメリットはないと考えています。

 

 

  

むしろ、4回にすることで打ち忘れとかでてくるので、大学病院に、平日何時間も待っても受診するような真面目な患者さんは別ですが、普通診療所に通院しているような2型患者さんには、インスリンの頻回打ちより もっと大切な物(食事療法 運動療法等)があると考えています。

 

 

 

この修正なく、4回うちにしても むしろ悪化することもあるので 私は2型糖尿病患者さんに頻回注射はほとんどしてません。

  

(内因性インスリン分泌が保たれている2型糖尿病の患者さんで1~2回インスリン自己注射より3~4回以上のインスリン自己注射で血糖改善するのは、少数な真面目な患者さんだけと思います。 たとえば私のような仕事ばかりして生活態度が不真面目な人が2型糖尿病になってインスリンが必要になったとしても、頻回注射は煩雑な割にはメリットが少ないです。その人の生活状況や年齢、合併症、人生感etc.を考えて、治療法は選択しています。)

 

 

 


 

当院には 

 

2型糖尿病患者さんに、 持続型インスリンの隔日投与。

 

とか。

 

持続型インスリン 不定期スライディンスケール注射。


とか。

 

劇症1型糖尿病だけど、障害多く 1日一回 持続型インスリン注射。

(日曜日は 私が注射)

  

 



など。普通ではありえない 治療法が

数多く存在しています。

 

 

 GLP-1アナログ(ビクトーザ)の隔日投与も今後は少し考えています。

 





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