ワーファリン飲んでるから納豆食べられません。 | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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専門は糖尿病ですが、内科一般診察しています。時に子供も。糖尿病で病院を迷われている方、介護施設を探している方、ご相談下さい。

心房細動になったり、心臓弁膜置換術したり、心筋梗塞を起こした一部の患者さんetc.は 血をさらさらにする薬 ワーファリンを飲んでいます。



ちなみに 血をさらさらにする薬は、抗血小板剤と抗凝固剤にわかれます。



抗血小板剤は、アスピリン、プラビックス、パナルジンetc



抗凝固剤は、内服はワーファリンだけだと思います。


その違いは長くなるので、他をしらべてください。



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ワーファリンは人によって、むちゃくちゃ効いたり なかなか効きが悪かったり個体差があります。



納豆を食べると、効きが悪くなるので、ワーファリンを飲みだしたら納豆が食べられません。

このことは国民の10%位の人が知っているでしょう。



薬を飲みわすれる人や、青野菜を食べたり食べなかったりする人は、INRが上下します。

抗生剤なんかのむと、異常にワーファリンがよく効いてINRが上昇します。



そんなわけで、毎月患者さんのPT-INRという血液検査をしてワーファリン量を決めるという大変地味な作業をしないといけません。

多くの医者はこの地味な作業を好んでないのですが、おたくの私はこの作業が嫌いでないです。




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しかし

そんな時代も終わりをつげようとしています。

ちょっとさびしさもありますが。



ダビガトラン


この薬は、薬効の個体差が少なく、INRの調整が不要です。


併用薬や食物の相互作用もすくないようです。


おまけに、出血リスクもワーファリン低いようで、夢のような薬です。



これで、ワーファリン内服の患者さんは95%以上この薬に変わっていくようです。


いままでワーファリン飲んでいた患者さん、よく頑張りましたね。


これからは、納豆 食べてもいいですよ。


しばらくはワーファリンも少ないながら、残存するでしょうが、


10~20年後には、ワーファリンは業界から消えてしまうかもしれませんね。



そして、私が老人医者になったとき、若医者に、「昔はダビガトランがなくて、ワーファリンっていう薬つかってたんだよ。」 なんて説明する日が来るかも。



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もりぞの内科 年中無休 (12/31 1/1 1/2除く)
糖尿病診療

院長 森園 茂明
TEL
093-611-5335 FAX0936115885

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