この業界で一番うれしい言葉は
「ありがとうございます」って心から言われる事でしょうね。
昔は、ドクターは、患者さんから感謝される事が普通でした。
私もそれをみて幼少時にドクターになろうと思った一要素です。
大げさに言えば、誤診しても手術に失敗しても
「あの先生には お世話になっているからいいよ いいよ」
とか言われていました。
しかしここ20年位でかわってきたような気がします。
それはこの業界に限らずかもしれませんが・・・
昨今は、「治して当たり前」、判断ミスすると
「誤診だ!」
軽症と判断して家族への連絡が遅れると、
「どうしてこんなことをもう少し早く言ってくれないのか」
などと 頻繁に言われるようになりました
当院のような個人病院では あまり言われませんが・・・
これが、若き医師のモチベーションを下げたり、外科離れ、早期開業つながっている事は否定できません。
我々も、できるだけ、正しい判断をするように努力するのは当然ですが
避けにくいミスを 0にすることは困難です。
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6日前に、数日前から他院で風邪と判断されて処方(内服抗生剤含む)うけたが治らないとの事で当院に来院されました。
私もちょっと診て風邪+喘息かなっと思いました。
しかし一応胸部CTを撮ると肺炎でした。
それで、抗生剤を点滴と内服で投与開始しました。
本日無事 治癒しました。
帰り際に「ありがとうございました。おかげで助かりました。」といわれました。
この言葉が一番うれしいですね。
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もしかしたら、彼は、最初にかかった医者をヤブと思い
私を名医と思ったかもしれません。
でも そんなことはありません。
私も最初にみたら、もしかしたら風邪と判断して見過ごしていたかもしれません。
「後医は名医」
有名な言葉です。
逆に私が、最初にみて、その後私が知らない間に他院に行っている事もあるでしょう。
初診時のほうが診断が難しくて、経過をみないとはっきりしない病気も多いのです。
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でも、患者さんは
できるだけ 「ありがとう」と言ってあげてください。
私じゃなくていいです。
特に、夜間に、急患を沢山みている。
年金病院や 市立八幡病院 新日鉄八幡記念病院 等等で。
横柄な医者も多いのも事実ですが
「ありがとう」っていう事で
彼らのモチベーションは あがると思います。
そうしたら誤診も減っていくのでは?