ご覧いただきありがとうございます。
このブログは演歌歌手三山ひろしさんの故郷高知県から三山さんや高知の話題をテーマに書かせていただいております。
さて三山さん、先週月曜日(7月8日)は徳島市での特別公演でした。
7月5日の姫路公演に続いて行って参りました。
「一部落語 三山家とさ春」「二部熱唱 三山ひろし」の構成による特別公演。
会場は徳島県郷土文化会館(あわぎんホール)↓。
↑水の都徳島市らしい親水公園が整備された新町川の畔に立地しています。
新町川を挟んで北側には徳島市のシンボル眉山(びざん)。
かつてさだまさしさんが書かれたベストセラー小説「眉山」のモチーフとなり映画化やテレビドラマ化もされました。
圧巻の阿波踊り乱舞シーンなど、徳島市を挙げてのロケだったようです。
ロープウェイ🚡でも登れる山頂には公園があり、徳島市街地を一望できます。天気が良ければ淡路島や紀伊半島まで見えることもあるとのこと。
https://www.awanavi.jp/archives/spot/2537
自宅から徳島市までは高速高知道〜徳島道経由🚙で2時間余。
近隣の駐車場に駐車して会場まで川沿いの道を徒歩移動🚶♂️➡️。
猛暑でしたが、川沿いなので陽射しを遮れば風は涼しく、公園の木陰で開場を待つことができました。
開場時間⏰が近づき、公園に面したエントランスへ。
猛暑に配慮して早めの開場となったらしく、既に入場が始まっていました。
並ばれている皆さんからワクワク感が伝わって来ます。
物販も大賑わい!
席に着き、見渡した客席はほぼ満席。
今日も大盛況!。
そして開演時間に。
緞帳が上がり、一部の落語開始です。
舞台中央に高座、その脇に「三山家とさ春」の名前が書かれた「めくり」がセッティングされています。
出囃子と共に舞台袖から三山家とさ春さんが登場。
大拍手‼️
高座に上がると見事な所作で正座し、両手をついて深々とお辞儀。
あらためて大拍手!
拍手が落ち着くと自己紹介され、スムーズに枕に入られました。
まずは落語を始めた経緯から。
四年前の明治座初座長公演で立川志の春さんの落語を題材にした芝居「阪田三吉物語」に取り組み、志の春さんとのご縁ができたこと。
それをきっかけにテレビの企画で落語に取組むことになり、志の春さん の指導のもと、1ヶ月の稽古で番組で披露したこと。
これらの話を中心に、様々な話題を散りばめて笑いを取るとさ春さん。
自然な流れで古典落語の名作「金明竹」に入られました。
「古典落語」は江戸時代から明治・大正期に作られた落語で「新作落語」に対する用語。
「金明竹」は最初にテレビで取り組まれた演目で、私はその時に拝見して以来二回目。
登場人物は与太郎さん、与太郎さんの面倒を見ている古物商を営む与太郎さんの伯父さんと伯母さん。
店に来る客四人(軒先で雨宿りしていて与太郎さんから傘を借りる男。鼠退治のために猫を借りに来る近江屋の男。伯父さんに目利きを頼みに来る相模屋の番頭。中橋の加賀屋佐吉方から来たという上方なまりの男)。
七人の登場人物を一人で演じるわけですが、その見事なこと。
冒頭の与太郎さんと伯父さんの会話場面。
巧みなセリフと所作で二人の登場人物を演じますが、その「間」が絶妙。
初めて拝見した時も巧いと思いましたが、更に極められた印象。
一度拝見してあらすじはわかっているのに何度も笑わされます。
ネット上に故桂歌丸さんが「間」の大切さについて語っておられるインタビュー記事がありました。↓
https://www.cpra.jp/library/plaza_interview/vol022.html
以下に一部を引用させていただきます。
〜以下引用文〜
私たちがいちばんこしらえなきゃいけないもの、これは「間」です。早く自分の間をこしらえた人が勝ちですね。同じ噺をやっても、お客様に受ける人と、まるで受けない人がいる。どこに違いがあるかというと、間なんですよ。間以外に何もない。
〜引用はここまで〜
落語では「間」が最も大切というお話。
個人的見解ですが、「間」は、会話の中で発せられた言葉に対して言葉やリアクションを返すまでの沈黙・無言の時間であり、実際にはほんの一瞬だったり、時間的間隔が全くない、「間」とは言えない「間」もあると思います。
落語や漫才の「間」が長過ぎたり短か過ぎればおかしさが感じられず、笑えません。
いわゆる「スベる」というやつですね。
「間」はおかしさを生み出す「タイミング」と言えると思いますが、どれだけの間が必要か、決まったものはないそうです。
「間」は人それぞれで、自分の「間」は自分でこしらえなければならない。弟子に噺は教えられても「間」は教えられない(要旨)ということも歌丸さんは先述の記事でおっしゃっています。
自分の「間」は自分で会得するしかないということですね。
とさ春さんのセリフにも所作にも客席全体から繰り返し大きな笑いが起きます。
この二年余り、客席の反応を感じ取りながら、自分の「間」を作って来られたはず。
笑いの大きさや回数の多さは会得された絶妙な「間」が笑いのツボにハマっている証し。
昨年の志の春さんとの二人会で「もう真打ちの芸」と志の春さんから高く評価されたとさ春さん。
歌や歌謡浪曲で鍛えた演技力、そして爆笑を誘う話術のベースがあり、取り組んだことは極め尽くす性分の三山さ・・ではなくとさ春さんだから成し得たことでしょう。
それにしても、約30分もの長い落語を、歌と違ってメロディがないのに、よく覚えられるものです。
初めての二人会のとき「枕の後に本編が出て来ない悪夢を見た」とおっしゃっていたとさ春さん。
初挑戦から現在まで、「血の滲むような」努力が繰り返されたのではないかと想像します。
「金明竹」は伯父さんの話しを理解していない与太郎さんと客の会話が噛み合わないところが前半の噺の肝。
滑稽な仕草や表情、そしてセリフに客席は大爆笑‼️
そして後半は四人目の客である上方なまりの男を与太郎さんに替わって相手をした伯母さんと伯父さんの会話がポイントに。
伯母さんが、話が聞き取れないために「もう一度」と男に繰り返し懇願する場面。
男が上方なまりの長いセリフを何度も早口で捲し立てます。
とさ春さんの見事な芸に会場から笑いと共に湧き上がる拍手。
繰り返し聞いたのに間違った解釈を伯父さんに伝える伯母さん。
滑稽な会話が続き、爆笑が起きます。
オチも見事に決まりました。
久しぶりに拝見したとさ春さんの落語、さらに熟達された芸に笑い転げた楽しいひと時でした。
15分ほどの休憩を挟み歌謡ショーの開幕です。
オープニングは「お岩木山」。
🎵山よ 山よ お岩木山よ🎵
客席を見渡すとペンライトがいっぱい。
客席のあちこちに笑顔で手を振る三山さん。
歌唱後はオープニングトーク。
お約束のご挨拶「皆様、ようこそお越しくださいました。私が、心に響くぬくもりの声 ビタミンボイス! 三山ひろしでございます。」
続けて昨年は9年連続9回目のNHK紅白歌合戦に出場できたこと、松尾芸能賞優秀賞や日本作詩大賞を受賞できたことについて報告し謝意を述べられました。
ツアーコンサートではないのでバンドの皆さんの姿は無く、ステージ上には三山さんお一人。
一人で歌唱しながら進行されます。
笑いを誘う巧みなトークと熱唱でツアーコンサートとはまた違った魅力的なステージが展開されて行きます。
「楽しんでもらいたい」という三山さんの心❤️が溢れ、会場全体を包んで行くよう。
楽曲はオリジナル曲とカバー曲で12曲程を熱唱されました。
フォークギターを弾きながらフォーク・ニューミュージックの名曲を3曲披露され、盛んな拍手を受けられました。
歌唱の合間に楽しいトークやグッズ紹介、けん玉の妙技披露などがあり、楽しい時間はあっという間に過ぎて行きます。
エンディングが近づくと、今年の勝負曲「恋...情念」を紹介し、10年連続10回目が懸かる年末に向けての応援を期待されました。
そして「恋...情念」の歌唱。
イントロから徐々に歌詞の世界へと入って行く三山さん。
🎵あなたを手放す くらいなら
この世を生きてく 価値がない🎵
歌詞の心に成り切っての渾身の熱唱に大きな拍手が湧き上がりました。
歌唱を終えて、あらためて観客に応援を期待すると共に謝意を伝えられました。
エンディングは「あなたは灯台」。
🎵あなたに会えた あの時は
海にでたばかり🎵
感謝の心が込められた歌唱には、聴く側にも感謝の心が湧いて来ます。
会場全体に感謝の心❤️が溢れた心地よい空気感が三山さんのステージの魅力。
感動的な終演となりました。。
満足感いっぱいで退場される皆さん。
「よかったね」「よかったねぇ」と掛け合う声が聞こえて嬉しくなります。
今回も幸せなひとときをありがとうございました。
https://m.youtube.com/watch?v=z_xg5acBbhY&pp=ygUc5oGL4oCm5oOF5b-1IOS4ieWxseOBsuOCjeOBlw%3D%3D
最後までご覧いただき、ありがとうございました。