🚀 進化する現場!長野県土木技士会 技術研修会レポート

先日、長野県土木施工管理技士会が主催する「令和7年度 第2回現場技術研修会」に女性部会として参加してきました。

今回の研修は、地域の交通インフラを支える重要なプロジェクト、国道153号 伊那バイパス2工区の拡幅工事現場で開催されました。

研修会の最大のテーマは、昨今の建設業界で導入が進む**デジタル技術(情報化施工)**を現場でいかに活用するか、その最前線を学ぶことでした。


📌 研修の舞台:伊那バイパス拡幅工事の現場

研修会場となったのは、伊那市から南箕輪村にかけての区間で行われている、地域連携を活かした道路整備事業の現場です。

我ら部長の現場です星

  • 工事の概要: 国道153号のバイパス拡幅であり、地域交流圏の拡大に貢献する重要なインフラ整備です。

  • 現場の状況: 資料では、着工前の広大な水田地帯から、盛土や路盤工が進み、道路の形がはっきりと見えるようになった今現在の進捗状況が紹介され、工事のスケールの大きさが伝わってきました。


🔬 技術の核心!LRTKとterrace ARのデモンストレーション

今回の研修のハイライトは、具体的なデジタル技術、特に**LRTK**と**terrace AR**(テラスAR)と**Terra scope**を活用したデモンストレーションでした。

1. 高精度なリアルタイム測位を実現する「LRTK」

GNSS受信機とモバイル端末を組み合わせたデモンストレーションは、まさにLRTKを活用した測量・管理技術の検証でした。

 

 ※講師:小松

  • LRTKの役割: LRTKは、GNSSからの信号に加え、基準局からの補正情報を受け取ることで、数センチメートル級の非常に高い精度でリアルタイムに現在位置を把握できる技術です。

  • 現場での活用:

    • 丁張りレス施工: 従来、多くの時間と労力を要していた「丁張り」設置作業を不要にし、作業員が危険な場所に入るリスクを大幅に低減します。

    • 出来形管理の効率化: 技術者は、タブレットやスマートフォンに接続されたRTK受信機を用いて、設計データ(3次元モデル)と現場の現況をリアルタイムで比較し、出来形(完成した構造物の形)をその場で高精度に確認することができます。

2. 施工イメージを可視化する「Terra scope」

  • Terra scope: 設計の3次元データを現場の実際の風景に重ね合わせ、完成イメージや設計上の構造物をリアルタイムで可視化します。

  • 現場での効果:

    • 意思疎通の円滑化: 構造物が未完成な段階でも、関係者全員がARを通じて完成後の姿をモニター等で共通認識できるため、設計変更や課題点の洗い出しが容易になります。

    • 作業指示の明確化: 実際に現場の空間に設計データを投影することで、作業員への指示や、設計線に対する現地の位置関係の確認が直感的かつ正確に行えます。

 

TerraceARは、スマートフォンやタブレットを現場の窓口として、設計データ(3D)と現実(AR)を統合し、建設現場の生産性向上と情報共有をサポートするアプリです。

「Apple Vision ProのTerraScope」のような空間コンピューティングの概念を、身近なデバイスであるiPhone/iPadで実現している、日本の建設DXにおける代表的なAR活用事例の一つです。


🤝 研修を通じて感じたこと

今回の現場研修は我ら守屋建設での現場で行われました。

女性部会の皆さんと参加し、女性軍の歓声が沸き、盛り上がりました!

LRTKやterrace ARといった具体的な技術を学ぶことで、デジタル化はもはや将来の話ではなく、「今日の現場をいかに安全で高精度にするか」という現実的な課題解決ツールであると認識しました。

 

この研修で学んだ最新技術、特にLRTKによる高精度測量とterrace ARによる直感的な可視化は、土木施工管理における生産性向上品質管理のキーになると確信しています。今回の学びを日々の業務に活かし、より安全で質の高いインフラ整備に貢献していきます筋肉