SF、ホラー、そしてロマンス。

四季折々、感じるままに描かれた

詩と小説のマリアージュ作品

斬新かつ独創的な世界観に酔いしれる

2021年2月1日発売。

タカシマヤゲートタワーモール三省堂名古屋本店など全国の書店や、Amazonからもご購入頂けます。1,320円(税込)

 

 

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いろいろ賞も取っている自信作を集めましたので、きっと面白いと思いますよ。

読んで頂けると嬉しいです。

 

 

 本作品は、詩と短編小説とを組み合わせた、意欲的な作品集です。詩集でもあり寓話小説集でもあり、幻想小説集のようでもあり、とさまざまなテイストが盛り込まれた意欲的な作品です。

 詩も一筋縄ではいかない趣向が凝らされており、終わったかな、終わったかな、えっ? となるようなエンディングが用意されているかと思えば、非常に美しい詩があったり、あるいは幻想小説風の短編があったりと、読者を飽きさせないように工夫されています。

 この趣向は見せ方にも現れており、四角くなるように、ひらがなだけで、リズムをあえてかえるような改行をいれるなど、単純な詩ではないという読者の気づきがポイントになりそうです。

 本作品は、何か漠としたものを扱っているようで、心の奥にある、とっくに忘れかけていたものを思い出させてくれるような、懐かしい匂いのようなものを醸しだしてくれる作品も含まれていました。

 読者が、これは面白い、これは怖いという印象を持ちながら、さまざまなテイストを楽しむことができる作品です。

 本作品の最大の特長は、ふつうの散文詩や、定型詩の枠にとらわれず、イメージの世界を言葉で表そうとしている点にあります。詩はこのように書くべきもの、という先入観を捨て、詩は、絵画にもなりうるし、物語にもなりうるという強い意思を感じさせてくれます。ぱらぱらと手に取って「曼荼羅寺へ」に目にとめた読者はその異様な型式に驚くことでしょう。そしてそのすぐ後に配された「当院における貴腐死病の一例」で、びっくりするでしょう。

 これは何だろう、詩集なのだろうか? 雑文集なのだろうか? 寓意小説集なのだろうか? 幻想小説集なのだろうか? そもそも、これら一つ一つは「詩」なのだろうか? 呟きなのだろうか? さまざまな疑問に苛まれながらも、これは、これはと思ううちに、じっくり読んでみたいという気になることでしょう。 

山内 栞里