ナチによるユダヤ虐殺をまのあたりにしたドイツ人実業家オスカー・シンドラーは、秘かにユダヤ人の救済を決心する。彼は労働力の確保という名目で、多くのユダヤ人を安全な収容所に移動させていくのだが……。スピルバーグが長年あたためていたT・キニーリーの原作を遂に映画化。念願のアカデミー賞(作品・監督・脚色・撮影・編集・美術・作曲)に輝いた作品で、その圧倒的なドラマには胸震わさずにはいられまい。ただ、これが実話である事、人間の尊厳に関わるものである事を考えた時、有無を言わせぬ強制力が働いているのも事実。だがそれよりも、3時間を超す長尺をまったく飽きさせないスピルバーグの構成力・演出力は認めてやまないところだ。本作と正反対の位置にある「ジュラシック・パーク」を同時期に作っていた男、それがスピルバーグ。これは皮肉ではなく、いかにこの人物が“芸術”と“娯楽”の間でさすらう<映画>を知り尽くしているかという事なのだ。この絶妙なバランス感覚を持つ同時代の映画作家は、いない。

クレジットカードのショッピング枠現金化
クレジットカードのショッピング枠現金化
クレジットカードのショッピング枠現金化

第二次世界大戦のターニング・ポイントとなったノルマンディ上陸作戦の中、たったひとりの兵士を救うために展開された作戦があった……。実話にインスパイアされたR・ロダットのオリジナル脚本をスピルバーグが映画化した戦争秘話で、その圧倒的な戦闘描写が話題を呼んだ。
 1944年6月。連合軍によるフランス・ノルマンディ上陸作戦は成功に終わったものの、激戦に次ぐ激戦は多くの死傷者を出していた。そんな中、オマハビーチでの熾烈な攻防を生き延びたジョン・ミラー大尉に新たな命令が下された。ひとりの落下傘兵を戦場から救出せよ。その兵士、ジェームズ・ライアン二等兵には3人の兄がいるが、この一週間の間に全員が死亡。兄弟全てを戦死させる訳には行かないという軍上層部はひとり残されたライアンをなんとしてでも故国へ帰還させようと考えたのだ。ミラーは中隊から7人の兵士を選び出し、生死も定かでないライアン二等兵を探すために戦場へと出発するのであった……。
 スピルバーグとしては「太陽の帝国」「シンドラーのリスト」に続く第二次大戦モノだが、それまでの作品が戦争を背景としたドラマであったのに比べ、今回は正面から戦争を描く事がテーマとなっている。しかもそれは国対国というマクロな図式のものではなく、人間対人間というミクロなものだ。戦争という名の巨大なイベントの中で一兵士が遭遇する現実とはどんなものだったのか。そこにこの作品の真意がある。映画が始まってすぐに観客はオマハビーチへと誘われ、そこで繰り広げられる阿鼻叫喚の地獄絵図を目撃する。上陸艇のゲートが開かれた途端、機銃の掃射によって崩れる体。海に没した者には海中までにも銃弾が襲いかかる。内蔵をぶちまけて母親の名を呼ぶ若者、吹き飛んだ自分の片腕を求めて幽鬼のごとくさまよう兵士。雨霰と降り注ぐ銃弾の中、生死を分けるものがほんのわずかの運命でしかない事が判る。ここには、例えば同じくノルマンディ上陸に材を取った「史上最大の作戦」や、その他往年の戦争映画によくあるスポーツ感覚の戦闘は存在しない。戦死とは銃で撃たれたら倒れる事、という映画特有の約束事を完全否定し、戦場で死ぬ事がどれほど唐突で日常的かという事なのか、人間の肉体がいかに簡単に破壊されるものなのか、スピルバーグのリアルな演出はその再現に腐心する。そして従軍カメラマンの視点以外の何物でもないJ・カミンスキーのハンディカメラによる撮影と、銃声に包まれる音響効果によっていや増される臨場感……。この戦闘シーンだけでもこの作品の存在意義はあるのだが、ライアン二等兵を探し求めるいうとメインストーリーももちろん用意周到だ。前線に送り込んでおきながら、兄弟の死を知るや一方的に帰還を命じる軍部。そのために多くの人命が危険にさらされるという事は無視されるという矛盾と皮肉。“戦場で死ぬ事”を執拗に活写した結果、そこから浮き彫りにされる“戦場で死なない事”の重みはプロローグとエピローグの描写を得て観る者の心に迫る。

クレジットカードのショッピング枠現金化
クレジットカードのショッピング枠現金化
クレジットカードのショッピング枠現金化

永遠の名作“ピーター・パン”誕生にまつわる真実の物語を描いた感動のヒューマン・ストーリー。父を亡くし心を閉ざした一人の少年と劇作家ジェームズ・バリとの心の触れ合いと、2人の交流が新作劇“ピーター・パン”へと結実していく過程を、事実をベースに、繊細かつハートフルに綴る。主演は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジョニー・デップ。監督は「チョコレート」のマーク・フォースター。
 1903年のロンドン。新作『リトル・メアリー』の不評で気落ちしていたジェームズ・バリは、散歩に向かった公園で若い未亡人のシルヴィアとその4人の幼い息子たちと出会う。少年たちとすぐに打ち解けていくジェームズは、中でもどこか冷めた物言いで少年らしさの見られない三男のピーターを気に掛けるようになる。やがてジェームズとシルヴィア親子との交友が深まっていく一方、ジェームズの妻メアリーは疎外感を強め、夫婦の仲は悪化していく。そんな中、早く大人になろうと無理をしているピーターに、次第に自分の少年時代を重ねて見るようになったジェームズは、その思いを新作劇に投影していく。

クレジットカードのショッピング枠現金化
クレジットカードのショッピング枠現金化
クレジットカードのショッピング枠現金化