住民ニーズを捉えた図書館行政を実現するために
平成30年 第1回川西市議会(定例会)における一般質問が先日終了しました。テーマは【図書館改革】。この言葉の響きから「図書館を民間に売却させるつもりですか?」という質問を数名の方からお受けしましたが違います。むしろ現在の中央図書館に本来公共図書館が果たすべき使命をもっと果たしてもらおう、という内容です。
多様化する住民ニーズを的確に捉えるために、司書さんの能力を存分に発揮して頂いてレファレンスサービスを充実させて(そのために司書さんの処遇・待遇を改善して)、中央図書館が公共図書館として果たすべき使命を存分に果たせるよう、知の拠点としてまちづくりの軸にするべきである、という提言については、今回の一般質問を通じて当局と認識を共有できたと思っています。
これから文教都市を目指すべき川西市において、多面的で奥行きの深い機能と役割をもつ図書館を充実させることは必要不可欠だと考えておりますので、今後政策選択として図書館運営事業・学校図書館運営事業の優先順位を高めていくよう、提言を続けてまいります。
以下、壇上質問より。
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今回、図書館行政をテーマに取り上げました理由は、私が本市の議員として初当選させていただいた7年前からこれまでの間、決して少なくない数の市民の方々から、本市の中央図書館に関するご相談をいただいたこと。そしてそこから生じた「私自身が、公立図書館が持つ役割やその重要性に対する認識が十分ではないのではないか。」という疑問。さらに「本市の中央図書館は、本来公立図書館に求められる役割や使命が、十分に果たせていないのではないか。」という疑念。それがこのテーマを取り上げた理由です。
それではそもそも、公共図書館に求められる役割・使命とは何か?それは端的に申し上げますと、図書館法の第一条に規定されている通り「国民の教育と、文化の発展に寄与すること」です。
ここで少し大きな視点から私見を述べます。現在わがまちは、急速に進む少子高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯止めをかけるとともに、本市の歴史的な背景や優れた地域力といった、本市が誇る特性を踏まえて様々な地域課題を解決するための施策をまとめた、『あんばい ええまち かわにし創生総合戦略』を策定され、持続可能な川西市を創造するための施策展開を図ろうとしていますが、その根幹となる中心的理念が弱いのではないかと感じています。
その中心的理念、これからわがまちが標榜するべき、まちづくりの大きな方向性の中心軸こそ【文教都市の実現】であるべきだと考えています。それは、様々な場面における教育によって培われた知識や知恵に基づいて、地域住民、ひいては国民を豊かにし、地域社会と日本の発展に貢献できる人材を生み出すまちのことです。
文教都市を実現するためには、所得の如何にかかわらず、質の高い教育を十分に受けることが出来る環境づくりが必要不可欠となります。わがまちにおいても、非常に厳しい財政状況の中で、ともすれば教育にそのしわ寄せが及びかねない昨今ですが、教育への投資は絶対に惜しむべきではありません。
その中で重要な役割を果たすのが公共図書館です。図書館法の第一条に規定されている、国民の教育と文化の発展に寄与するために存在する図書館は、文教都市の実現には必要不可欠です。
人は生涯にわたって成長を続ける存在です。自分に備わった資質や能力に常に磨きをかけ、そこからあらゆる力を引き出し、それによって自己実現を果たすと同時に、他者や社会に貢献する。このような人格形成の過程を、学校教育と並んでサポートする知的拠点が、図書館にほかなりません。それが、図書館が生涯学習の拠点だと言われるゆえんです。
市民生活を支え、社会の知的インフラとして、知的市民生活を創出することこそが、公共図書館の本来果たすべき役割・使命であると考えます。
公共図書館に対して、このような認識に基づいた問題提起であることをご理解いただき、以下4つの項目についてお聞き致します。
まずは、質問項目の1点目。【図書館運営事業における現状と課題について】お聞き致します。公共図書館の運営においては、単なる本の貸し出しや、受け身のレファレンスサービスにとどまらず、多様な住民ニーズを先取りして、対応することが必要であると考えています。住民満足度を高めるために、多様化する住民ニーズをどのように分析され、的確に応えるために、どのような手段を講じてこられたか、過去5年間の取り組み状況と課題についてご答弁ください。
続いて質問項目の2点目。【中央図書館と学校図書館との連携について】お聞き致します。児童・生徒の感性を刺激し、資質・能力や、生きる力を高め、科学者や技術者としての資質、文化人や芸術家としての資質を高めるためには、学校図書館の存在は欠かせず、さらに、学校図書館の果たすべき役割を、一層効果的なものとするためには、中央図書館との連携が必要不可欠であると考えます。そこで、中央図書館と学校図書館との具体的な連携内容と課題についてご答弁ください。
次に質問項目の3点目。【家庭教育の向上に資する取り組みについて】お聞き致します。図書館法第3条には「図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情、及び、一般公衆の希望に沿い、更に学校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資することとなるように留意し」と規定されていますが、本市の図書館における家庭教育、及び学力向上に資する取り組みについてご答弁ください。
最後に質問項目の4点目。【図書館を活かしたまちづくりについて】お聞き致します。中心市街地に位置し、利便性が高い現中央図書館の存在価値は高く評価する一方で、豊かな自然環境に囲まれ、住民の憩いの場となり、本市が誇る伝統や文化的側面を強調した図書館が、川西インターチェンジの完成に伴って、これから活性化が期待される本市北部に存在すれば、文教都市を実現する土壌が一層強固となり、さらに地域の賑わいを創出し、まちの活性化におおいに貢献することになると考えますが、当局のお考えをご答弁ください。
