森田稲子のブログ -5ページ目

バイオマスの森

現在、林野庁が中心になって、『美しい森づくり運動』が懸命になって行われていますが、実際には、間伐遅れで、荒廃した危険な森林が日本各地に増えています

これらの森林の多くは下刈りが終わってからほとんど、誰の目にも触れずに、ここまできており、作業道が開通されて
そのひょろひょろとしたマッチ棒の集まりのような森の実態が、初めて分かったというものが結構あるようです。

外から見れば、何のかわりもなく見える森林でも、中に入ると、前に紹介した千葉県の森のように、多くの木が溝腐れ病に掛って、森は荒廃しており、木材として使えるものはわずか3割程度しかなかった例もあります。


いったい、こうした森はどうしたらよいのでしょうか。

このまま放置しておいたら、風害や雪害などの災害にあって壊滅する危険性があるでしょうし、病気の場合は、周辺の森につぎつぎに蔓延していくでしょう。そのうえ木材収入の期待はまったくと言ってよいほどないのです。

しかし、チップや木質ペレットなど、バイオマス資源としてなら十分に魅力があります。

そこで、私の『思いつき』提案としては、こうした森林を「バイオマスの森」として新たに位置づけ、木材資源を目的につくられた森林をバイオマス資源の森に切り替え、同時に森林改造を行っていこうと言うものです。

しかし、こうしたことを実現させていくには、4つの課題があります。
(1) 小面積単位の皆伐が必要であるが、その伐採経費は?
(2) 山林所有者の同意はどうやって、得るか。
(3) 活用後の森林は、どのような森をどうやってつくるか。
(4) 全体のマネージメントは誰が行うか。
(5) その他

上について、私の簡単な考えを示せば、次のとうりです。
(1) 立木のままで入札する。
(2) 森林管理の社会的責任は本来所有者にあるはず。
法的処理を講じても、地上権だけでも、返上してもらえる方法はないか。
(3) 明治神宮の森を造成したときの地域のクライマックスの森(永遠の森)、自然林造成の技法を参考にし、森林ボランティアがおこなう。出来上がった森林は保安林に編入する。
(4) 公募型にし、指導力のある実力者を選ぶ。
(5) ペレットなど、付加価値をつけるため、バイオマス関連の支援を徹底的に行う。


以上