すーさんカラオケ育成プログラム四重奏 | 森の滑り台

森の滑り台

このブログは、森のこうさん、滑り台のやぶきさん、こまつインザスカイがお送りいたします

ねえどうしてーすっごくすごく好きなことー
カラオケ行くだけなのにールルルルルー
うまく誘えないんだろうー

すーさんカラオケ育成プログラムの続き

すーさんと一緒にカラオケに行ってくれる女の子を探しに意気揚々と合コンへ行った我々は、その後見事に玉砕した。当日は賑やかで、再開の約束までしたのだが、後になってその約束を反故にされたのだ。滑り台のやぶきさんに彼女たちとの再合コンを約束していたすーさんは、その埋め合わせにと我々をカラオケに誘った。驚愕。思わぬところで我々の今までの説得が功を奏したのだ。
すーさんとのカラオケは我々の悲願だった。しかし彼は今や諸々の立ち振る舞いでも我々の目を引く中心人物であり要注意人物だ。彼とのカラオケに我々はそれなりの心構えをしていた。どんな歌を歌うのか?当日何をやらかすのか?考えられる限りのシミュレーションは当然済ませていた。例えば、どんな歌を歌うのか?という問いに対して我々は「ジャンヌダルクと乃木坂」と予測してジャンヌダルクを復習し、当日何をやらかすのか?という問いに対しては直近に予定を被せることを予測して予め早めにこちらで時間を指定しておいた。万全の態勢である。
時は過ぎいよいよその日が来た。我々は駅で集合したあとカラオケ店を探した。お店の看板を見て「ここの値段どうなってるのかな?」と相談していると「店員に聞いてくるよ」と積極的な姿勢を見せるすーさん。この男、いつもとは一味違う。どうしたんだ。
その後店を決め料金の説明を受ける段階で、誰も会員カードを持っていなかったのですーさんがカードを作ることになった。これから何度も足を運んで欲しい、我々はそう願って彼を推薦した。カードを作るためにすーさんが手続きをしている間、しばっちゃんが廊下に置いてあるコスプレ用の服を見つけ「すーさんに着せないか?」と私に相談してきた。想像してほしい。すーさんが淡い色の制服とスカートを着て踊る姿を。私は当然却下した。
部屋に入り、初めに歌うのが私になった。曲はポルノのメリッサ。すーさんがハガレンを視聴していたことを知っての選曲である。抜かりは無い。まあまあの盛り上がり。続く滑り台もラルクのリンクを選曲。もちろんハガレンの主題歌である。そしていよいよすーさんの番。曲はジャンヌの月光花。ジャンヌの代表曲であり、これもハガレンの主題歌である。すーさんはこの曲をジャンヌっぽくないと嫌っていたが、どうやらハガレンの流れに乗っかったようだ。曲が流れ、すーさんが歌う。ほぼ地声、圧倒的に小さい声量、久しぶりのカラオケ、瞬時に察した私は手助けに一緒に歌う。やる気を出したすーさん、ボーカルのヤスを彷彿とさせるヴィジュアル系の美声だ。が、やはり声は小さかった。ジャンヌは楽器がうるさいこともあり、すーさんの声の小ささが目立ってしまうのだ。だが、このくらいは全く問題ではない。すーさんが絶望的な歌声をしている可能性を考えていた我々はむしろ安堵を覚えた。
2曲目、私はジャンヌの曲を、滑り台はハガレンの曲を選択。知らない曲が流れると眠ってしまうお姫さまのための選曲だ。そして次にすーさんが選んだ曲はジャンヌのブラックジャック、日記「君に振られてがっかり」の元ネタである。すーさんの我々に対する粋な心遣いが垣間見える。
そんな調子で歌い続けた我々。途中私以外が乃木坂を歌い始め私の士気が削がれたが、概ね順調だった。だが、そんなとき事件が起きた。以前書いたが、すーさんは普段ヤスかアイドルしか聞かない変わり者である。アイドルの曲は男には歌えないので、当然ヤスを歌うことになる。今までジャンヌを選んでいたのはそれが理由だ。しかし、ジャンヌといいアシッドブラックチェリーといい、彼らの曲にはエロいという共通の欠点があるのを皆さんはご存知だろうか。ここまで書けば彼が次に選んだ曲がわかる人もいるかもしれない。彼が選んだ曲…それは…「Black Cherry」
Black Cherryの歌詞は過激だ。数多ある曲の中からなぜ彼がこれを選んだのか?彼の闇は我々には想像もつかないほど深く暗いようだ。以下にその歌詞の一部を載せよう。

Don't stop kiss me! 離れられない…
Don't stop kiss me! でも許せない…
AH~AH~AH~AH~中に出して~!

もしかするとこれは彼の潜在的な欲求を表現しているのだろうか?だとしたらその要求に我々は答えられない。そんな趣味は無いからだ。だが、これで終わりではない。彼の追撃はまだ止まないのだ。彼が選んだBlack Cherryはライブ版だったのだ!ライブ版のBlack Cherryは2番の歌詞が少し変わる…これだ…

Don't stop kiss me! 離れられない…
Don't stop kiss me! でも許せない…
AH~AH~AH~AH~顔にかけて!

確認するが、もしかするとこれは彼の潜在的な欲求を表現しているのだろうか?だとしたらその要求に我々は答えられない。そんな趣味は無いからだ。

この大事件の後、すーさんの顔にかけることもなく、無事にカラオケは終了した。すーさんとのカラオケに対しての我々の感想は「女の子は呼べないな」というがっかりなものだった(楽しくなかった訳ではないよ!)。また、すーさんの持ち歌は少ないので、カラオケにいくたびにすーさんの顔にかけて発言が聞けるかもしれない。これを利点と捉えるか欠点と捉えるかは人それぞれだ。興味のある人はぜひ彼をカラオケに誘って欲しい。
さて、すーさんと一緒にカラオケに行くことが現実となった今、すーさんカラオケ育成プログラムは終了したといっていいだろう。我々の熱い友情がすーさんの冷たい心の氷の壁を溶かしたのだ。我々はこれに満足せず、これからもすーさんのおもしろいところを発見して日記に書くつもりだ。そのときまで暫しのお別れとしましょう。ここまで読んでくれた人たちには感謝します。また、我々の無茶な要求に日々応じてくれるすーさんにも感謝します。最後に、この日記を書くまで私を育ててくれた両親に感謝します。