朝、ゴミ出し、井戸端会議
分別方法のことでクレームをつけられる峰達夫(布施博)
自転車で出勤する渡山遥子(仁科亜季子)、
JR中野島駅から宿河原駅
宿河原駅前にある渡山クリーニング店、駅前再開発、工場閉鎖で顧客減少、従業員が先行きを心配している
やくざ風の男が店にやってきて遥子を脅している
男は木曜日に家に行くことを約束させる
男は渡山圭吾(木村靖司)、女と焼き肉、近々金が入る、と吹聴している
■圭吾の死、遥子の険しい顔
隣家の女の子の声、“パパ、どこ”
死体を引きずる遥子、チャイム、従業員の梶本康代(須部浩美)だった 21時の約束、遅れていた給料の支払い、20時半に来てしまった
汗だくの遥子、康代は風呂上りと勘違いしたようだ
血の付いた石を新聞紙にくるみ、こぼれた水を拭き取る
2時前、車を出す 川岸か海岸か、水中に遺体を遺棄
5時半過ぎ、車が戻ってきたのを確認する峰
霞夕子(床嶋佳子)宅、夫の友行(村田雄浩)は庭掃除、ウキウキしている 浮気している、と母親の瑞江(朝丘雪路)
検察事務官の球磨功三郎(斎藤洋介)から電話、
相模川の方で溺死体が上がった 殺しらしい、夕子の担当になったと言う 平塚で落ちあい現場に向かう
相模南署の陣ノ内警部(山田辰夫)、野本刑事(谷村好一)らが臨場、そこに夕子と球磨
現場に来られるのが迷惑そうな陣ノ内、“よっぽど暇なのか、警察を信用していないのか”、と皮肉
遺体は朝6時頃発見、死亡推定時刻は昨日の20-21時、身元不明、後頭部に鈍器で殴られた痕
捜査本部、被害者は渡山圭吾36歳、詐欺、窃盗、傷害等の前歴がある 家族は、母の和江(岩崎加根子)、兄の政俊(大橋吾郎)がいるが、政俊は一年前失踪、半年前、捜索願が出されている
母の和江と兄嫁の遥子が身元確認にやってきた 和江は圭吾を罵り遥子に謝っている
圭吾は、クラブホステスの矢部理沙(中野若葉)のところに転がり込んでいた
金をだまし取ろうとした相手に殺されたのではないか、と理沙
渡山クリーニング店で事情聴取、圭吾はクリーニング店の売却を迫っていた “こんな店売っちまえ、俺にも権利はある”、と言って毎日のように店に来ていた、と従業員の康代
渡山宅へ夕子と球磨、不在、隣人の峰に話を聞こうとするが、取り付く島もない
川崎福祉総合病院、和江が入院している 職員が遥子を呼び、ここは介護施設ではないので早く退院するよう迫っている
和江と遥子から話を聞くが政俊の失踪理由、店売却の件、何も聞き出せない 捜査も硬直状態で、夕子と球磨は遺体発見現場へ
釣りをしている親子がいる、海が近い現場、潮の満ち引き、時間で釣れる魚が違う
科捜研に連絡、飲んでいた水の塩分濃度を調べてもらう
技官の内藤康祐(信太昌之)の見解、死亡推定時刻の塩分濃度と異なる 別の場所で殺された、と考えられる
現時点の容疑者は遥子一人、従業員の康代を21時に呼んだのはアリバイ作りだったのではないか、と夕子 家で圭吾を殺し、その後運んだ 21時から朝までの車の目撃者捜しを陣ノ内に依頼する
内藤は、遺体は女性の髪の毛を飲み込んでいたことも夕子に伝える
近所の聞き込み、峰にも聞く 峰は、“娘が寝付けず一晩中起きていたが、車の出入りはなかった”、と証言する
夕子は、事情通の町内会長 田所清子(上村依子)から話を聞く 貴重な情報が得られた
=あそこのご主人は駆け落ちした 父親が厳しく、弟の圭吾だけでなく兄の政俊もグレちゃった 駆け落ちの相手は峰の奥さん=
夕子一人でクリーニング店へ、今、政俊のことをどう思っているのかを聞く 遥子は言い切る “主人は必ず帰ってきます”
駅へ向かう夕子、峰がクリーニング店に入るところを目撃する
二人の関係はどうなっている 家に帰り、本堂で座禅を組む夕子 そこに夫の友行 “同じ痛み、わかりあえる部分があるのでは”
球磨が調べて来た 政俊と相手の桜木香織(筒井真理子)は一緒に暮らしていない 香織は、生保の外交をやっているが、政俊の行方を知らない
夕子は香織に会いに行く 香織の話、一年前いなくなったので自宅に戻ったのではないかと思って中野島に探しに行った しかしいなかった あの人、もう死んじゃったんじゃないかと思う 遥子さんが殺した
夕子はスーパーで働いている峰に会いに行く 元商社マンの峰、苦戦しているようだ “クリーニング店には行っていない”、と否定する “私は嘘をついていない”
クリーニング店に借金取りが来ている 困り果てている遥子 夫の生死がわからないと店を売ることはできない それをみている峰
■渡山政俊の白骨死体が山林で発見された
最近まで土の中に埋められていたが セカンドバッグがあり、中からクレジットカードや免許証が出て来た 死亡推定一年前、死因は頭部打撲 丹沢署は殺人事件として捜査開始 通報者の身元は不明 男だった
身元確認に来た遥子は、“これは夫ではない”、と言って引き取りを拒む
どうしてこのタイミングで誰が遺体を掘り返し、通報してきたのか
峰宅に夕子、庭に“アメリカンブルー” クリーニング店にも飾ってあった 花言葉は、「あふれる思い」
峰の娘の彩花(井上花菜)が金魚を貰ってきて、プールを探す
買ったばかりなのに、峰は捨てた、と言う 泣く彩花 プール、圭吾を溺死させた方法→夕子と峰の共犯
夕子は遥子に推理をぶつける あなたは誰かを庇っているのではないか 遥子は、自分が圭吾を、そして政俊を殺した、と言う
遥子が、圭吾、そして政俊も殺したと言っていることを聞いた峰は、娘の彩花を香織に預け、自首する
《峰の話》娘が遥子さんの世話になったので店にお礼に行こうとした時、政俊と出くわした 政俊は二人の仲を勘繰り、自分達と同じだ、と決めつけた 離婚に応じない遥子に、離婚を認めさせてくれと言ってきた さらに、香織が、峰は真面目過ぎてつまらないと言っていた、とバカにされたので殴りかかり、揉み合いとなって突き飛ばしたら頭を石に打ち付けて死んでしまった
《遥子の話》一年前、庭で彩花ちゃんが泣いていた 怪我をしていたので病院に連れて行った その頃峰さんは東京の商社で働いていた それがきっかけだった
《峰の話》通報した訳、彼女を苦しめたくなかった 楽にしてあげたかった 夫の生死がはっきりしないと店を売ることができない
《遥子の話》ある日、峰さんから政俊を殺したことを告白され、捜索願いを出した 圭吾は峰と政俊が揉めているところを見ており、峰が政俊を殺したと思っていた 圭吾が生きていては一生たかられる 殺すしかなかった
峰と二人で圭吾を殺した 彩花が泣いて峰を探したので、後始末は遥子一人で行った
《参考》シリーズのリスト