憮然とした顔でビルに入る女、受付で争う声 “お金返さないなら訴えるわよ”
エステサロンで肌トラブル、クレーム 更に施術すれば良くなる、と説明してなだめようとしている 客は怒って帰る
滝井和佳子(新藤恵美)に面会を求める雑誌NORA編集部の今野星実(高橋由美子)、特集記事のトラブルの件で10時にアポイントをとっている “社長は出張しております” あきれる星実
中平商事ビルに入る男
横浜Y・C・Cヨットハーバー、星実がタクシーでやってきた、笑顔
中平徹(船越英一郎)がクルーザーから手を振る
熱海へ向かう “やっと帰ってきた” 熱海にどうしても帰ってこれなかった5年間 5年間の憎しみを消してくれた人が私の前に現れた 幸せすぎてなんだか怖い
喫茶室で、姉に借金を申し込んでいる弟、1000万円 “あなたにはこりごりよ” 拒絶する姉、店を出る メモを落としていたことに気付く店主の篠田松代(喜多嶋舞) “神奈川4472”
上陸する中平と星実、二人を見つめている男がいる
ホテル「あたみ百万石」へ、窓から初島が見える
“あの初島で今夜話したいことがある”、と中平
ホテルの庭、滝井和佳子がいる 追いかける
“特集記事に対してクレームの山、迷惑している”、と星実
“言いがかりはよして”、と和佳子 去って行く
夜、星実と高校時代からの友人 篠田松代が会っている
今19時、中平は出港準備のためにマリーナへ 20時に出航予定
“幸せそうね”、と松代 “父の事件のことをまだ話していない”、と星実
“この間、お父さん見かけたの”、と松代 “どこで、どこで見かけたの”
星実が走っている
“19時半頃まで話して別れた”、マリーナで松代が中平に話している
20時20分、星実が走って現れた 忘れ物をして取りに戻って遅くなった、と説明する星実
クルーザーで初島へ向かう 熱海の灯りが揺らいで見える
初島のバー、今まで言えなかった事がある、と中平
“結婚していたことがある”、忙しくて構ってやれず1年で別れを切り出された 今日はそれを言いたくてここに来た
熱海へ戻る 出航を手伝ってくれた織田(出光秀一郎)の店へ向かう
3000種類以上の酒を置いている、という 中平は、織田に、星実を婚約者、と紹介する 三人で乾杯する
■朝、七半岸壁に釣り人、赤いバッグ、ヒールが目に入る 海に女が浮かんでいる
静岡県警、百井(三浦浩一)、郡司(尾美としのり)らが臨場
40-50代の中年女性、溺死、外傷は見当たらない バッグに免許証、クレジットカード、名刺入れ、現金30万円が入った財布があった 滝井和佳子43歳、エステサロン優美の女社長 旅館のキーがあった
片方のハイヒール、4m先の海底にあった “過失で落ちたとすると不自然だ”、と百井
10時、中平が星実を起こす 会社に用事が出来た
クルーザーに熱海東署の刑事、被害者の目撃情報を探している
旅館、仲居の事情聴取、食事の時、携帯に着信、19時頃出て行った
ワインは帰ってから飲む、と言っていた 自殺ではないようだ
解剖所見、死亡したのは食後1-6時間、死亡推定時刻は20時から1時
アルコールと睡眠導入剤が検出されている
和佳子の弟に連絡を取る
和佳子の亭主は7年前事故死、改築中の自宅の階段から足を踏み外した 百井が課長(南條豊)に報告している
東京の情報、被害者は200万円を持って出かけた
郡司刑事に松代から電話、被害者が店に来ていた
和佳子の弟 小野寺志郎(モロ師岡)がやってきた 松代は、被害者と弟が言い争っているところを目撃したことを郡司に伝える
雑誌NORA編集部、編集長(木野花)が星実に言い渡す 減俸と社長賞の取り消し 特集記事に対するクレームが続いている 一つ契約したらどんどん新規のコースに組み込まれる仕組みになっていた 詐欺商法のお先棒を担いでしまった
疑われた弟の小野寺志郎、姉が亭主の死に関わっていることを仄めかしたり、多くの人に恨まれている、とぶちまける 弟はさらに、ホテルの外で姉と言い争っている女がいた、と語る
ウエディングドレスを選んでいる星実と中平、何者かが監視している
ホテルの外で言い争っていた女は今野星実、県警がざわつく
郡司と星実は5年前、婚約破棄していた 百井は郡司を捜査から外そうとするが、郡司は志願する
百井と郡司がNORA編集部へ、編集長から事情聴取、特集記事に関するトラブルのことを聞く 星実は今日、父親のことで熱海へ行っている
熱海で父親を探す星実、起雲閣、見番、どこにもいない しかし父親は、星実に恋人ができたことを知っているようだ
母の墓参り、5年ぶりだった
星実の父 今野憲三(近藤正臣)は、5年前、客に絡まれた酒場のママを助けようとして殺人を犯してしまった ショックで母親は倒れ、死んだ
百井と郡司は、世田谷南署で、和佳子の夫が死んだ7年前の事件の確認を行う 彼女には確かなアリバイがあった 夫が死んだとき、車で15分離れた仮住まいのマンションで、銀行員と融資の契約を取り交わしていた その銀行員の名は中平徹
郡司は熱海へ戻り星実の事情聴取をすることになった
松代の喫茶店へ星実、松代が電話している お金に困っているような話 気遣う星実に、松代は、商売していれば当たり前、と言う
父に会えなかった星実、そこに郡司がやってきた
中平商事に百井、滝井和佳子の夫が死んだときのことを確認する
あの日初対面だった、と中平
銀行を辞めてからは一度も会っていない
7月20日、20時から1時のアリバイを聞かれる
熱海の海岸に星実と郡司、昔のことを思い出している
星実と中平がクルーザーに乗っている写真、船体に「神奈川4472」
和佳子が落としたメモは中平のクルーザーのことだったことを知る松代
百井は、星実の、19時半から20時20分の空白の時間を問題にしている 中平にも19時から19時半の空白の時間がある 19時半からは織田と一緒だった
新幹線熱海駅、警察に呼び出された星実と東京から戻ってきた松代が出会うが、松代は星実を避けようとする
取り調べ、百井が星実を追及する 空白の50分、何をしていた
父に会いに行ったが会えなかった、と星実 百井は、星実が心療内科に通院していることも調べ上げていた 眠れない 睡眠導入剤の処方、星実が飲ませた、と百井
中平が熱海にやってきた 星実が父親のことを初めて打ち明ける
中平は、和佳子との関係を打ち明ける 父親の会社を引き継いで1年後、資金繰りに困り彼女に金を借りに行った そこで男女の関係を持ち掛けられた しかし、星実と会って彼女と別れた 和佳子は、星実を憎んで罠にかけたようだ
中平は、熱海の灯りが揺らぐ原因を調べていた 水蒸気の密度のバラツキ
■熱海、朝、パトカー、女性の死体 現金500万円が傍らにあった 万年筆、早文出版社長賞と印字
被害者は篠田松代、早文出版は星実が勤める会社だった
喫茶店でメモを見つける郡司、万年筆とメモを星実に突きつける百井
松代に強請られて500万円渡したのではないか 22時頃どこで何をしていた
憲三が中平の前に現れる
憲三が郡司を訪ねる “わしがやった”
父は私を庇おうとしている あの500万円、松代のおかしな態度、熱海駅で私を避けようとした 東京から戻ってきていた
星実は郡司と、クルーザーで中平と熱海に来た日のことを振り返る
16時:熱海着
18時:ホテルのロビーで松代に会う
19時:出港準備で中平はマリーナへ
20時20分:星実マリーナ着
20時40分:初島着
24時:熱海へ戻り織田の店へ
2時半;ホテル
中平のアリバイが完璧すぎるのが気に入らない、と郡司
疑惑、あの時、中平の行動の一つ一つ
《まとめ》星実は中平を初島で待つ 中平はクルーザーでやってきた
憲三が自首する直前、中平に会いに来た 頼まれた すがろうと思った
“僕が滝井和佳子を殺した、この初島で”
和佳子に別れ話を持ち出したら脅された 和佳子は中平と星実を破滅させようとした
クルーザーの中で溺死させた 熱海に戻ってから七半岸壁に捨てた
松代は中平の犯行を知り、星実と別れるよう言いに来た
500万円は口止め料として押し付けた
憲三は、中平が松代を死なせてしまったところを目撃した
身代わりとなって、二人を守ろうとした