広岡動物病院、広岡駿平（森本レオ）は朝吹里矢子（南果歩）の夫
■潮邸で殺人事件、鑑識が凶器発見、被害者は画家の潮一志（山本學） “警察は、第一発見者の通いの家政婦を疑っている”、と弁護士の藪原勇之進（江守徹） その家政婦 生野美帆（若林しほ）を朝吹法律事務所に連れて来た
事務員の吉村サキ（石井トミコ）は、薮原は金にならない刑事事件を押し付けに来た、と受け止めている
司法浪人の風見志朗（石黒賢）が一緒に話を聞く
生野美帆の話、1年前から派遣され通っている 月曜から金曜、9時から17時 昨日、5月14日は、3歳の息子が風邪をひき保育園に行かなかったため昼頃に行った 息子が心配で14時頃一旦家に帰った 国立から国分寺、自転車で5-6分、アパートの庭で遊ばせたりして16時に戻った
疑われていると思う理由、家中の鍵が内側から閉められていた 犯人は合鍵を持っている人物、玄関の鍵はかかっていたか、いなかったかを聞かれた かかっていなかった、と答えた 潮の義理の妹が私を嫌っているので不利な証言をしそうで心配 潮は美帆に何度も結婚を迫ったが、断ってきた経緯がある
担当の国立東署小久保刑事（西田健）を訪ね話を聞く
死因は左上腕部刺し傷からの失血死、死亡推定時刻は14時半から16時 14時半に歯医者に予約の電話をしている 凶器はダイニングの外に投げ捨てるようにしてあった 凶器の包丁は備え付けのもの、指紋は検出されなかった タオルを柄に巻きつけて犯行に及んでいる
里矢子は確認する、“美帆は返り血を浴びていなかった”
里矢子は、潮邸から生野美帆のアパートまで歩く 美帆の夫は2年前死亡、山で遭難した
潮の義妹（弟の嫁）、小池佐枝子（根岸季衣）の話、あの女が兄を誑かした 兄は結婚する、と嬉しそうに話していた もし嫌なら何故辞めなかったのか その後兄はご破算にした、といっていた 女の正体に気付いたのではないか
帰宅、動物病院、“動物は嘘つかなくていい”、と里矢子、“里矢子はえらい、人と真正面から向き合っている”、と駿平
翌朝、風見志朗、“潮が死んで得する人物、潮の死んだ弟の息子、即ち佐枝子の息子が遺産を相続する”、と推理する
国立東署から電話、生野美帆を逮捕した
逮捕理由、今年の3月21日に作成された遺言書が見つかった 遺産を全て美帆に贈る、という内容、二つ目は、玄関の鍵は閉まっていたという証言が得られた 玄関は1ドア2ロック、鍵の一つは電子キー、複製できない 美帆は嘘をついていた
里矢子は美帆に接見する “疑われるのが怖くて嘘をついた”、と美帆
里矢子は美帆に、潮との関係の真実を話すよう求める
1年前、初めて会った時は気難しそうな人だと思った その後デッサンのモデルを頼まれ、抱きつかれたりした 一度だけ身体を許した その後何回も結婚を申し込まれたが断った 何故辞めなかったのか、給料が良かったので決心がつかなかった
3月末に、佐枝子が潮からご破算にすると聞いたことに関して思い当たること、3月半ば、もう結婚してくれなんて言わないから辞めないでくれ、決して悪いようにはしない、と言われた
里矢子は弁護を降りることも考え家に帰った そこで、駿平が電話しているのを聞く
飼い主責任、動物にとって飼い主は神様、見離されたら終わり、縁があって巡り合った 絶対に突き放しちゃダメ 弁護士の自分が言われているようだった 駿平に感謝する
里矢子は神奈川県三崎港、美帆の夫の実家を訪ねる 美帆の息子に約束する お母さんが迎えに来れるようにする
接見、3月半ばにあったこと、高校時代の友達に会いに行くと言っていた 泊りがけで静岡へ、鮫島さんといっていたことを美帆が思い出す
同窓会報、鮫島勝臣（久富惟晴）は、清水総合病院の医師だった
3月10日、診察を受けていたが、検査内容と結果は口外しないことを求められている、と鮫島
吉村サキが、電子キーは複製できないことを再確認した
里矢子は、小久保刑事に、潮の自殺説をぶつける
小久保は本質的な疑問を口にする “自殺なら、何故、生野美帆に疑いが向くようなことをしたのか” 潮一志の心の中の矛盾
夜、鮫島医師から電話が来る “余命、もって半年だった”
帰宅、駿平が考え込んでいる 老女が犬とアパートで暮らしている アパートが取り壊され老女は老人ホームへ、犬は飼えない 駿平は犬の安楽死を頼まれた 手放すくらいなら殺す、老女の身勝手な思いなのか
潮も同じことを考えたのか 俺は死ぬ 美帆は誰にも渡したくない 可愛さ余って憎さ百倍でもある 疑いが美帆に向くように細工した 美帆を道連れにしようとした
美帆のアリバイを証明するしかない 志朗と目撃者を探す
アパートの前の公園で息子を遊ばせていたと言う、その場所が見える家、二階、そこには寝たきりの老女がいた 今は入院している 南田巴（三條美紀）、病院で話を聞く
5月15日、容態が急変して入院した 前日14日は具合がよく、ベッドを半分起こして外を見ていた 若いお母さんが坊やを遊ばせていた 毎日薬を飲む時間、14時半からしばらく見ていた
証人は見つかったが、医師の話ではあとひと月の命、裁判に間に合わない
刑事訴訟法第179条、証拠保全の請求、“被告人、被疑者又は弁護人は、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるときは、第1回の公判期日前に限り、裁判官に押収、捜索、検証、証人の尋問又は鑑定の処分を請求することができる。前項の請求を受けた裁判官は、その処分に関し、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する”
医師は臨床尋問に反対するが、人の役に立ちたい、という南田巴の意志が医者を動かした
薮原と連名で裁判所に請求し、無事臨床尋問を行うことができた
しかし、その晩、南田巴は亡くなった 最後の言葉は“ありがとう”、だったという 人生の最後に人の役に立てた 里矢子は涙が止まらなかった
《感想》久しぶりにいいドラマをみた
《参考》シリーズのリスト