■ニコチンを溶かした液体を鼻から注入、殺人
鉄道模型が走るバーに十津川警部と亀井刑事、バックにマイルス・デイヴィスの“ラウンド・ミッドナイト”が流れる 好きなお城の話、近場なら小田原城
10月5日土曜日、小田原城、観光ガイドボランティアの今泉明子（泉ピン子）が女性4人組、政子・みどり・由美・恵を案内する 常盤木門をくぐり天守閣へ、一夜城が展望できる
気が付くと3人になっている 白い帽子、コート、メガネの由美がいない
しかし3人は、最初から3人だった、と言い張る 恵は明子の歳を聞き、66歳、ボケが始まった、とからかう
明子は不安になり、心療内科で認知症でないことを確認する
10月7日月曜日、東京月島、食肉倉庫
■冷凍倉庫に女の死体、白い帽子にコート、メガネ
警視庁捜査一課臨場、十津川警部（渡瀬恒彦）、亀井（伊東四朗）、西本（堤大二郎）、小西（中西良太）、村川（古川りか）、山下（山田アキラ）、小林（内山翔人）、清水（あかつ）
身元を特定するものがない 解剖に回す
冷凍倉庫はマイナス30℃、ドアを開けるには4桁の暗証番号が必要、知っているのは課長の今田（笠兼三）と社員の佐々木（尚玄）のみであるが、自分たちはやっていないし、口外もしていないという
この冷凍倉庫は、毎週月曜日の午前中のみ冷凍肉を出し入れする
マイナス30℃では1時間で冷凍化し、以降変化しないため、死亡推定時刻がわからない 先週の月曜日から1週間のどこかで運び込まれた
身元が分からない、該当する失踪届もない
3日経過、死因は凍死、胃から睡眠薬、似顔絵をマスコミに公開して情報を求めることに
10月11日金曜日、今泉明子から目撃情報、もしかしたら私の知っている人かも、10月5日と6日に会った 6日は一人で来た
亀井と村川は小田原城に向かう 警視庁の刑事の名刺を貰い喜ぶ明子 明子も似顔絵を描いていた ボケ防止のために描くことがあると言う 3人は、その女のことを中島さん、ゆみさん、と呼んでいた 看護師、36歳、東京在住
この人、途中で消えたんです そして次の日、一人で来た
3人の言動はからかったのだろう、と言っていた 喫茶店に誘われ小一時間いた 来年の春結婚すると言っていた この日は10時半に来て11時半に別れた 他の3人はカメラを持って写真を撮っていた
何か思い出したら連絡をくださいという亀井に、連絡先を知らないと言う 名刺を貰ったことを忘れれている明子、亀井は少し不安になる
身元が分かった 板橋中央病院 看護師 中島由美36歳、
母親がやってきた 上京してからほとんど会っていないと言う
5年前、川崎から上京していた 結婚の話も知らなかった
家宅捜索、髭剃りと歯ブラシ、男と二人の写真
板橋中央病院で同僚の話を聞く あまりオープンな性格ではなく、プライベートなことは知らないと言う 結婚の話も知らなかった 恨みを買うようなこともなかったと言う
婚約者の柏智樹（金児憲史）、最後に会ったのは5日の朝、これから小田原城へ行く、と言っていた 今、失業中、求職活動をしている オフ会に行くと言っていた
安原刑事が由美のブログを見つける 4月6日、お花見のオフ会、近藤政子（遠山景織子）、河野みどり（菜葉菜）、岩本恵（朝倉えりか）と4人の写真
岩本恵は保育園の保母だった 近藤さんは今、ベトナム、みどりさんはロケの最中 あの日は8時半新宿で待ち合わせし10時頃小田原着、小田原城へ行った 3回目のオフ会だった
10月6日は一日中フリーマーケットで出店していた
始めから3人だと言ったわけ、からかっただけ
河野みどりの事情聴取、小田原城に行ったのはお城ブームに便乗しただけ 仕事に入ると新聞もテレビも見ないので事件を知らなかった
柏智樹が働いていた宝不動産、女子社員（飯沼千恵子）の話、柏は去年10月、馘になった 理由は使い込み、ギャンブル好きの柏、競馬・競輪・競艇、お金にだらしなくてあちこちで借金していた
近藤政子がベトナムから帰ってきた 6日朝、成田からベトナムへ行った ガイドに、始めから3人だった、とからかった件を由美に連絡したら怒っていた
明子が警視庁にやってきて亀井相手に愚痴をこぼした後はしゃいでいる おしゃべりにため息をつく亀井
柏の使い込んだ額は125万円、退社1週間後に全額返済していた その金は由美の銀行口座から降ろしたようだ そのほか併せて300万ほどおろしている
冷凍倉庫は2年前に建設されているが、その土地を斡旋したのが宝不動産、担当者が柏智樹だった 今田と柏は競馬仲間、今田は柏の目の前で倉庫を開けたことああった
亀井が再度小田原城へ、明子と会う
5日の話、由美が消えたのが11時頃、その時は明子は消えたことに気付かなかった 喫茶店、6日、由美は女優のように何度も手鏡をのぞき込んでいた “女優”、に反応する亀井
6日にやってきたのはみどりではないのか ロケ地の京都入りは15時、十分間に合う
十津川と亀井が再び小田原へ、同じことを何度も聞かれ気を悪くする明子
喫茶店、メガネを外している 仕事以外の時はメガネを外していると言う 由美と会った時も外していた 明子はチーズケーキを注文する この時、何か思い出したようだ
河野みどり33歳の経歴、今のプロダクションに入る前、2年間劇団の養成所にいた 養成所に入ったのは25歳の時、その前の7年間はフリーターとなっている
明子がみどりを訪ね、チーズケーキを食べさせて仕草を観察する
河野みどりは川崎市民病院に勤務していた 中島由美と同じ病院で働いていた 何故経歴を隠していたのか
明子が轢き逃げされそうになった 白いワンボックスカー
柏が乗っていたのも白いワンボックスカー、しかし、車体に傷はなかった 政子が載っているワンボックスカー、山下が傷を発見する
6日、小田原城の防犯カメラ、明子といる白い帽子を被っているいる女性、十津川は指先に目を止めた 爪が長い 看護師ではない みどりの部屋から由美の衣装
《まとめ》岩本恵も近藤政子も川崎市民に勤めていた 8年前、岩本恵が付き合っていた男、とんでもない悪で、恵の顔、痣が絶えなかった 4人は共謀して男を殺した（冒頭のシーン） この時、保険金4000万円を4人で分けた 音頭をとったのは由美、保険は、外交員の政子が手配した 男の死は事件にならなかった
由美は、ギャンブル狂いの柏に5000万の保険をかけ、3人に殺害協力を持ち掛けた 思い出したくもないことに引きずり込もうとする由美、断れば8年前のことをばらすと言う このままではこの先も言いなりにならざるを得ない 由美を殺すしかない、今度は政子が計画して由美を殺した 暗証番号は由美が柏から聞き出していた 本来は、柏が死んでいるはずだった