京都南署：（鑑識係）円城寺りつ子（田中美里）、常盤康介（長谷川朝晴）、志賀隆造（小林稔侍） （刑事課）海老原太（伊東孝明）、玉木ケイ子（黒田福美） 京都府警本部：立石勝彦（井田國彦）、久保井洋介（小川信行）
着物姿のりつ子と叔母の久坂竜子（茅島成美）がお茶会の手伝いに向かっている
今日は陶器製造三代目家元 八坂紅仙（小沢象）の結婚祝賀会
紅仙は再婚、後妻となるのは歳の離れた菊乃（福岡サヤカ）、茶道家元の娘である
家元には3人の娘がいる 長女は美術商の曉子（一色彩子）、次女は家元の事務全般を担当している凪子（芳本美代子）、三女は陶芸家の薫（国分佐智子） 凪子は、陶芸家の緑風（近江谷太朗）と結婚している
八坂の一番弟子は白水（羽場裕一）、緑風は弟弟子だった
■菊乃が、屋上から転落死した
建物から5.3m離れたところに落ちている 突き落とされた場合は建物の近くに落ち、自殺の場合は離れたところに落ちやすい 屋上には争った跡もなかった
解剖結果、全身打撲と頭部挫傷、菊乃は妊娠していたが、八坂は生殖能力を失っていたので、八坂の子供ではなかった それ見たことか、長女の曉子は二人の結婚に反対していた
皆、悲しむ様子が無かった ただ、八坂一人悲しんだ
南署では自殺と判定したが、りつ子は納得できなかった
八坂は、全員を集め、3日後に後継者を発表すると宣言する 財産は全て後継者に継がせるとの言葉に、曉子は激しく反発する
りつ子は、菊乃の転落死について再現実験を行う 菊乃の近くには陶器の破片が散らばっていた 一緒に落ちたものと考えられる 常盤康介に陶器を落とさせて散乱状況を調べる 円形に散らばる しかし、現状は違っていた 建物の近くに車があったものとして再現すると、建物から離れたところに菊乃が落下したことも再現できた
菊乃は他殺、車の主は犯人、或いは犯行を目撃しても通報しなかった人物
八坂が展示している陶器を割っている 全て偽物とすり替えられていた さらに、一子相伝の巻物が無くなっている 菊乃が殺された日に無くなった
曉子は、凪子の夫 緑風を疑っている 緑風は、白水に後継者となることを宣戦布告する
菊乃殺害現場に散乱していた陶器の破片から、美術ブローカーで、盗品売買の前科がある大久保浩二（木下政治）の指紋が出た
大久保は行方を晦ませたが、車が修理に出されていた 屋根がへこんでいた
当初自殺と判定した南署、京都府警が介入してきた
関係者全員のアリバイがはっきりしない 所轄を見下す立石と久保井
■後継者発表当日、八坂が階段から転落死した 弁護士が第一発見者
八坂の肩に土が付着し、遺言書が消えていた
八坂の肩に付着した土は陶芸用の土で、白水と緑風が試作用に使っていた
■美術商の大久保が工房で殺された 陶器で背後から殴られている
大久保には秘伝の釉薬が付着していた
凪子は、夫の緑風の指示で窯の火入れを担当していたことがアリバイになっていた しかし、出来た製品には気泡が発生していた 窯を離れた証拠となった 連続殺人の犯人は凪子だった
《まとめ》菊乃のお腹の子の父親は緑風だった 凪子はそれを知っていた 屋上で、凪子は菊乃と揉み合いになり、菊乃は転落した それを大久保が目撃し、大久保は凪子を強請った 大久保は、曉子の意を受け、一子相伝の巻物を盗み出した
凪子を犯人とした決め手は、大久保を殴った陶器の破片の内側から指紋が検出されたことだった 凪子は、その壺の中に遺言書を隠した あの日、父に、夫を後継者にするよう懇願したが、拒絶され揉みあって階段から転落させてしまった
遺言書に書かれていた後継者は薫だった 巻物は白紙だったが、既に薫は秘伝の釉薬をつくり、陶器で実現させていた
《参考》シリーズのリスト
2022.09.12 配役名で書き換えた