Wの悲劇 2019 NHK 原作:夏樹静子 | moris11のブログ

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尋常性乾癬と約20年共生している
2014年12月より糖質制限開始
HbA1C改善、ダイエット
2015年3月一杯で給与生活リタイア
フリーター生活に入り、これが性に合っていたことに気付く
月平均で万歩/日確保
悩んだら歩く、とにかく歩く
2015.12.10改訂

一条春生(美村里江)が、富士河口湖の和辻摩子(土屋太鳳)の別荘にやってくる 春生は摩子の大学の先輩で人気劇団の主宰者 摩子は今、脚本を書いており、その指導のためにやってきた


この別荘は、摩子の母 淑枝(中山美穂)の伯父、即ち大伯父で製薬会社会長の和辻与兵衛(大和田伸也)が所有している 今日は与兵衛の誕生日で、親族一同七人プラス二人が集まった
他に、淑枝の再婚相手で大学教授の道彦(岡本健一)、与兵衛の妻 みね(夏木マリ)、与兵衛の弟 繫(鶴見辰吾)、摩子の従兄弟で摩子の婚約者を自称する卓夫(松本岳)、与兵衛の主治医 間崎鐘平(吉田栄作)


■夜、摩子がナイフを持ち、胸元を血だらけにして二階から階段を下りてくる “私、大伯父を殺してしまった”
与兵衛は死んでいた


【摩子の話】部屋に呼び出され、ベッドに座らされて襲われた 果物ナイフを持つ大伯父と揉み合いになり刺してしまった


母の淑枝は、警察に摩子を引き渡すことに反対する 迷う一条春生にも合意を求める一族


主治医の間崎が主導し、偽装工作を行う 摩子をタクシーで東京に返し、摩子が居ない時に、強盗に襲われたように工作する グラタンを出前でとり、チューブで胃に流し込んだり、氷で冷やして死後硬直を遅れさせたり、侵入者の足跡を作ったり、涙ぐましい努力をする


摩子はタクシーを降り、凶器と血の付着した衣服の入ったカバンを近くの川に捨てる


翌朝八時、警察に通報する 担当の刑事 中里(渡辺いっけい)らがやってくる
深夜までポーカーをやっていて気がつかなかったことなど口裏合わせしている
そこに摩子が帰ってくる 東京に戻った理由などを聞かれる
警察は決定的な証拠をつかめない


誰かが完全犯罪の偽装工作を壊そうとしていることが判明する
中里は、ファミリーの一枚岩を壊す必要があると考えた
遺産二百億円の権利を有する相続人が全員集まっている

民法第891条第二項を説明した
次に掲げる者は、相続人となることができない。
二  被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者


中里は、偽証すれば相続権が無くなりますよ、と警告した
春生は、摩子が誰かを庇っているのではないか、と思っていた 庇うとすれば母親だろう


《まとめ》民法第891条第二項には但し書きが付いていた 
“ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない”
従って、摩子が犯人で、全員が摩子のために偽証すれば、母親の淑枝のみ但し書きに該当し、遺産を独り占めできる

このことに気付いたのが、淑枝の夫 道彦だった 道彦は、ただ研究費が欲しかった 道彦が与兵衛を殺し、妻に泣きつくフリをすれば、妻は夫のために身代わりになってくれるだろう 母がやったと言えば、娘の摩子が身代わりになるだろうとの計算だった しかし、警察に次第に追い詰められ、摩子が自首しようとした時、淑枝は止め、真実を話してしまった

道彦は本性を現し、摩子を殺して自殺に偽装しようとする


《感想》口裏合わせで薄氷を踏むような雰囲気から、互いを罵り合う展開になり急に面白くなった それにしてもチューブでグラタンを流し込むことなどで法医を騙せるものだろうか 氷で冷やせば体温が下がり、死後硬直との関係はどう評価するのだろう

渡辺いっけいさんの演技は珍しくシリアスで良かった

 

2021.12.30 配役名で書き換えた