早数ヶ月経ちましたが、森のわらべのスタッフと行ってきた北海道研修のレポート。
滞在した三日間、北海道ここならではの様々なアクティビティを体験させてもらったが、この研修はここ数年で最も記憶に残る衝撃のプログラムだった。
対人援助職の方や保護者にも超絶おすすめしたい。
恥ずかしげもなく堂々とこの動画を晒すけれど、これを見て何に気付くか、まず考えてみて頂きたい。
何をしているかというと、柵の中で馬を走らせている。
歩く→速足→駆け足の三段階。
5年前のフォーラムでも、馬とのコミュニケーションというテーマで引き馬をさせてもらった。
その時は、どさんこという約一トンもの重さの馬相手。
当然力づくではどうにもならない。
では何かと言えば、「動け!絶対動かす!」というこちらの気迫という態度。
今回はその経験もあったので、動かす、ということは何となくコツを掴めているような気でいた。
これは、昔上司がよく言っていた、気を吐くというやつを使えばできる。
がしかし、馬がまずは歩いたあと、速足、が全然伝わらない。
力を込めても伝わらず、雪の中だんだん息切れしてくる。
一旦抜けて、他のスタッフの様子を観察。
再度挑戦。
キングこと八木一馬さんがついてくれて、自分の視点を馬のどの辺に置いたらいいのかアドバイスをくれる。
馬は追われる生き物だから、後ろから追うように。お尻を見る。ふむふむ。
が、できない。
なんせ馬とぐるぐる回っているから、先へ動かそうとするほど馬の頭を見てしまう。
その時、キングに肩を掴まれて、立ち位置をぐいと変えられる。
その瞬間、馬が速足になった。
視点をずらすだけではダメで、馬の後ろに立つようにしたそれだけで馬は変わった。
ということは、言葉で発しているメッセージは十分強かったたということ。
馬には走れと伝えながら、態度は先頭に立って抑圧していた状態。
終わった後、エリカさんは、先頭に立って引っ張るようなリーダーですねと言われる。
だけど、後ろからバックアップするリーダーシップの在り方もあるんですよ、と。
先頭に立つ。最も苦手とすることの一つ。
でも苦手な理由は薄々感じていた。
誰もついてこないから(´∀`;)
そうなってしまう理由が今回わかった気がする。
それは先頭で、ついてきて欲しいと引っ張っているつもりが、前へ出ようとする人を抑圧していたからだ。
これが最も顕著なのが、子育て。
自由に好きなようにやってー、と言葉では言いながら、いざやろうとするとざわつく(態度に出る)。そんな態度から受け取るメッセージは、好きなようにやって、ではなく、私の許容範囲内でやって、なのだ。
そしてその範囲から抜けないことに対して、もっと自由であって欲しいと態度と言葉に矛盾をさらに生む。
この日の経験後、自分の視点を単に遠目に見る(一点に集中しすぎない)だけでなく、立ち位置を意識的に下がってみるようになった。
そうすると、同じように下がった位置に立つ人が不思議と目につくようになる。
これは、どんな本を読んでもここまで実感を伴って発見することはできなかったと思う。
コアスタッフ えりかちゃん