今回の研修で一番印象的だったのは馬との出会い、そして、馬のお世話をされているキングこと、八木一真さんとの出会いだ。

 

 

初めて見る馬のなな。
今まで私が見てきたポニーや、どさんこの馬よりずっとずっと大きくて、何よりも足が太い。
この馬は森から木を運んだりする為の働く馬。
700kgもあるらしい。
キング曰く、大きい馬ほど気性は穏やかで、ななは優しいとのこと。



まずは、この大きな馬と仲良くなるためにブラッシング。

なな、よろしくね。

大きなお腹に赤ちゃんがいるなな。
人間と同じ臨月に当たるけれど、出産ギリギリまで動いた方がいいという事で、運動不足解消も兼ねて調教をしているとの事。
今回、その調教をやらせていただいた。

 

 

並足、早足、駆け足…
指示を出しているつもりでもなかなか伝わらない。
馬のななには当然言葉は通じない。
けれど、どうしても言葉で伝えようとしてしまう私。

それに比べ、私の後にチャレンジした森わらスタッフゆかちゃんの気迫は凄い!
ゆかちゃんの気迫が伝わり、ななは走り出した。

ゆかちゃんの迫り方、そして多くを投げかけないそのメリハリが素晴らしかった。

保育をしていても、気迫とメリハリが必要。
言葉で動かそうとしていてはいけない。
改めて自分の保育を見つめ直すきっかけをもらった。



ここイコロの森で過ごす数日間、控えめなキングが話す言葉が心に響く。

『僕が緊張するとななも緊張する。
僕が動かすのではなくて、ななに動いてもらう。』

そうそう、保育でもそう。
私が出すぎず、黒子でいたい。

 

 

キングから、そして馬のななから学ぶ事は、現地だけではなかった。
私たちが帰った数日後、ななは赤ちゃんを出産した。
その時の様子を綴った彼の手記が素晴らしく感動的で母と子の関係、父と子の関係を感じるものだった。



馬との対話、それは自分との対話にもつながる。

自分を見つめ直すきっかけをいただいたキング、そして馬のななに、そして今回研修させてくださった宮本さんをはじめイコロの森の皆様、そして森わらに感謝です。

今、いつか森わらでも馬が飼えたら…  そんな妄想が広がっています。



コアスタッフ ようこちゃん