着物のときの履き物も現代に合った物を《足育日和 Vol.45》 | 足育アドバイザー&保育士 成田あす香のブログ

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みやざき足育センター代表。0歳からの足育とともに、お母さん・お父さんの足も楽しく育て直し♪ 靴選び、運動あそび、姿勢や歩き方の改善など、生活の中でできる足育てをご提案します。

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みやざき足育センター代表・JEFPA認定 足育インストラクターの成田あす香です。

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私は、足育アドバイザーの仕事を始める前までは、約5年ほど着物暮らしをしていました。

本当に、ほとんど毎日を着物で暮らしておりました。

着物に袴を履いてママチャリに乗り、時には川遊びをしたり木に登ったり(笑)


着物にたすき掛け+前掛けで、家事は全てできます。



妊娠中も産後も、着物なら新たに用意する必要がありません。
着物は「着付ける」ものですから、臨月のお腹でも大丈夫。
産後は、身八つ口から授乳ができて、授乳服もいりませんでした。



↑この授乳姿勢は足育の視点ではNGですけど。
 

そんな私ですが、未だに苦労しているのが「履き物」です。


着物のときのは着物と言えば「草履」や「下駄」ですが、
これだけはしっくり来る物、納得のいく物が見つかりません。

よくよく考えてみれば、洋服を着るようになる前の人々と、
現代の私たちで大きく変わったのが「移動手段」です。

車ができて、車にあった路面になって、私たちの足を使わなくなって…。

日本の気候や、日本の文化、日本人の身体に合った着物ですが、
環境が変わったら、変えていくべき部分も、本当はあるんですよね。

実は、自然と変わっているのが、腰紐の位置です。

昔の着物の写真を見ると、
腰紐は腰の辺りで締めていたことが分かるのですが、
今はお腹のあたりで締める方が多いです。

こうしないと下着の脱ぎ履きができないですからね…。

この着方が逆に当たり前になってしまい、
腰骨の位置で締めることにこだわる私は、
着付けの先生とケンカしたことがあります(笑)

それなのに、履き物だけは面々と「草履」「下駄」。
それが、本当は間違っていると私は思っています。

洋服を着るようになる前の人々と、
現代の私たちで大きく変わったのが「移動手段」と書きました。

この変わったことに適応するためには、
実際に、下駄や草履が履けない場面も出て来るんです。


まず、車の運転。

車を運転するためには、下駄や草履はNGです。

宮崎の着物仲間は、着物で運転しているときに、
履き物を疑われて声をかけられた人がいるそうですが…

履き物の規定は「道路交通法施行規則」という各都道府県が定める法律に基づきます。

都道府県で定めるので、内容が厳しいところもあれば、そうでもないところもあります。

宮崎県では
「げた、スリッパ、つっかけ、ハイヒールその他運転操作を妨げるおそれのある履物を履き、
 又は運転操作を妨げるような方法で履物を履いて、車両(軽車両を除く。)を運転しないこと」
と道路交通法施行規則第12畳7項で定められています。

きっと、着物だからアヤシイと思って、声をかけられたんですね。

着物を着て車を運転するときは、履き替え用の靴を用意するか、
運転できる履き物で出かけなくちゃいけません。

私はスニーカーに履き替えたり(ずっと着物+スニーカースタイルのことも)、
足に固定できるスポーツサンダルに履き替えたりしています。

礼装のときは足袋で、スニーカーが履けないからスポーツサンダルですね。


次に、路面の変化。
車が走りやすいように、現代はアスファルトの固い路面です。

以前、アシックススポーツ工学研究所を見学させて頂き、
路面の違いを体感したことがあります。
*そのときの記事はこちら

芝生、競技用トラック、アスファルトと歩いてみると、
アスファルトの硬さがよく分かりました。
アスファルトを歩く前提で作られているウォーキングシューズでも、です。

昔の路面は、土が基本。

土は柔らかいので、底が薄い草履や木製の下駄で大丈夫ですが、
アスファルトを同じ物で歩いたら、足にかかる負担は大きいですよね。

アスファルトを歩くための、着物の履き物が必要なんです。

私は、着物仲間からの口コミで知った、菱屋カレンブロッソのカフェ草履を履いてます。
底にEVAという軽量でクッション性の高い素材が使われているので、
外で長く履いても足裏が痛くなりにくいです。

今はカジュアルなデザインのものを持っているのですが、
もう1足、礼装にも使えそうなデザインが欲しい…思っているくらいです。



最後、これが一番ポイントなのですが、私たちの足…。

昔の人と私たちでは、毎日の歩く歩数が違い、脚力が違います。
どれくらい違うのかな~と思って調べてみたら、

平成22年の日本人1日あたりの平均歩数は、男性で7,136歩、女性で6,117歩。
江戸時代の庶民は1日3万歩ほど歩いていたそうですよ

*参考:無印良品 くらしの良品研究所「 ウォーキングのススメ」

運動量の減少から、運動機能の低下、足のアーチ力の低下、様々な足トラブルをもつ私たち。

昔の人と同じ履き物で、本当に大丈夫でしょうか??

靴はファッションだけではなく、選び方によっては足をサポートすることもできます。

しっかり歩くとき、足のアーチ力が低下しやすい月経前や産前産後などは、
足の骨格を理想的な形に保てる「靴」での着こなしも必要かな~と思います。

カラフルなスニーカーや、皮素材のスニーカーなどは、
着物と合わせても素敵…ですよね?
(センスと価値観の問題なので、なんとも言えませんが)

最近は、着物を着る人も少しずつ増えています。
表参道では、着物の古着屋さんがたくさんできて、
ステキに着こなす若い女性が増えています。

それに合わせて、着物に合い、現代の私たちの足にも良い、
ステキな履き物が開発されたらいいな~と妄想しています。

足の横アーチやかかとを支える機能のある草履、とか。
ドイツのコンフォートサンダルのようなイメージで、
足のアーチを下から支える機能のある草履、とか。

靴屋さん! 草履屋さん! 着物屋さん! ぜひ、よろしくお願いします☆

意見なら、いくらでも出せますよ(笑)





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