ゴールまで | 月になった妻

月になった妻

H22年4月6日
全国交通安全運動初日に、交通事件遺族になりました
横断歩道を次男を抱いて青信号を横断中に右折大型車に妻を奪われました。
妻は即死、次男は妻が護りかすり傷ですみました。
妻が護った大切な息子たちと過ごしています

私が彼女のもとへ行くまで
これから何十年か
 
子供達は育ち青年となり、大人になり妻や私の歳になり
いつか家庭を持ち、子供を授かるかも
 
未来はいくつもの分岐があり、
どの道が正しいか
どの道へ進むのか
それは分からない
 
妻の道は断ち切られてしまったけど
まだ残っているかなと
 
私が進む道が妻の道かな
一緒に進む筈だった道だから
私が進めば妻もそこにいてくれるかな
 
声も温もりも感じないけど
一緒にいて進んでくれるかな
進んでいると、とても険しくて障害も多いけど
転ばないように、ケガしないようにゆっくりと進んで行こう
転びそうでも、妻がいるせいか不思議とケガはしない
ちゃんとフォローしてくれてる。
相変わらず凄い妻
何十年かたってゴールについてたら抱きしめてくれるかな
思い切り君を抱きしめたい
君はあのころの姿のままなんだろう
俺はその頃しわしわのおじいちゃんさ
それでも思い切り抱きしめさせてくれ
あの時と変わらない声で笑ってくれ
俺はその時を夢みて、今を乗り越える事が出来るから
踏ん張る事が出来るから
君が護った宝を俺も護り切るから
いっぱい抱きしめながら笑おう。
君が痛い、ウザイって言うまで抱きしめるぞ