「地球冷却微生物を探せ」プロジェクトなるものを海辺に住む「その筋」の友人に勧められました。

 

ちょうど裏の水工場予定地の木々が伐られ私は大いに生きる力も失いぐったりしていた時のことで、正直乗り気ではなかったのですが、何度もその話になったので、成り行きで登録して実験キットを申し込みました。

 

地球温暖化はもう止められませんよ。

とっとと人類含めほとんどの生物が絶滅して新しい時代に希望を託しましょうよ。

そんな気分でしたから、今更「地球冷却微生物」なんてどうでもよかったのですが。

 

実験キットが届きました。

土を採取するボトル、空気を採取する小さなボトル、スコップ、注射器、データー記録用紙などなど、たくさん詰め込んであります。

 

ちょっとテンション上がってきました♪

 

地球温暖化の原因に二酸化炭素、とはよく聞かれますが、そのほかにもメタン、二酸化窒素なども地球温暖化の大きな要因であることはあまり話題になっていません。

 

(まあ無理でしょうけれど)二酸化炭素を目標の値まで下げたとしても、メタンや二酸化窒素が排出されたままでは結局地球温暖化を止めることができないのが現実です。

 

メタンや二酸化窒素は主に畜産農家や畑で排出されているようです。

「牛のげっぷで地球温暖化」とかよく聞きますよね。

畑の肥料もたくさんの二酸化窒素を排出しています。

人類が生きるための「食」そのものが途方もなく地球温暖化の要因を作っているのです。

 

で、東北大学の研究院さんたちが中心となって二酸化窒素を好んで食べる微生物を日本全国の人たちにサンプルを送ってもらって探そう、と言うプロジェクトがこの「地球冷却微生物を探せ」プロジェクトです。

 

微生物を馬鹿にしちゃいけないことをこの「コロナ禍」で私たちは思い知らされています。

過去の地球をこれだけ酸素だらけの星に変えちゃったのも微生物ですからね。

 

実験の内容まで記すと果てしなくなっちゃうので、かいつまんで話すと、あちこちの土を採取して、土の中の微生物が空気中の二酸化窒素をどのくらい吸収しているか記録する、と言うのが実験目的です。

 

土をとって、その時の空気をとって、一時間後の空気をとって、二時間後の空気をとる。

で、とった空気の中の二酸化窒素の量の変化を東北大学で分析する、と言う運び。

 

初日、一度に三か所の土をとって空気の採取を始めましたが、日常生活の中の実験は意外とバタバタ。

 

お腹を空かせたペトスケさんの邪魔が入るし。

 

翌日は二か所の土を採取して、多少はなれましたが、それでもおなかをすかせたサバトラ娘の邪魔が入り、畑に入り込んだバンビを追い出したりしながらの、やはりバタバタで。

 

学生時代の実験にはこんな邪魔は入らなかったから、学生っていいご身分だったんだなあ、とか思いつつ。

 

川原のハルニレの大木とそれに絡みついたヤマフジの根元で土を採取。

マメ科のヤマフジの根粒菌(窒素固定するので二酸化窒素の吸収も効率よくするのでは?)目当てのサンプリング。

 

畑の縁のヤマハギもマメ科なのでここでもサンプリング。

 

川下にあるアシ原でも。

 

アシは水質浄化の効果があるというから、それなら窒素吸収も良いだろうと。

ってことは近くにその系統の微生物がいてもおかしくないのでは?

 

本当は湖畔のアシ原で土を採取したかったけれど、誰が何を考えたのか、去年、今年とアシ原が刈り取られ。

オリンピックつながりの行為らしいけれど、さらさらと風になびくアシがなくなり、ゴミが落ちている泥んこがむき出しにされ景観悪いったらありゃしない。

 

第一、湖の水質が悪化しているって、村でも問題にしているというのに、水質浄化のアシを刈り取る意味が分かんない。

 

この件に関しては村に意見する「その筋」の人たちが意見したらしいので、そちらにお任せするとして。

 

最後のサンプリングはあてずっぽうに一昨年ナラ枯れで枯れたミズナラの根元。

 

カシノナガキクイムシ→ナラ枯れ→カエンタケ→地球冷却微生物

となったら結構ドラマティックでない?