コウヤボウキの種。

もっと可愛く開いているのもあったけれど、時間がなくてスルーしちゃった。

 

林業講習、基本的には工務店の人が中心なので杉、ヒノキ中心の見学でしたが、林業業者さんが管理しているのは針葉樹林だけでなく照葉樹林も管理しているとのこと。

 

この山は神奈川県の「水源の森」として県から補助金の出ている山なのだそうです。

山の持ち主はその補助金を使って林業業者さんに管理を依頼しているのだそう。

 

山は四つのエリアに分かれていて、

①大きな針葉樹の森

②大小の針葉樹の森

③照葉樹の森

④大小の照葉樹の森

 

となっているそうです。

なんで木々を分ける必要があるのかしらね。

人間が管理しやすいようになっているだけでしょうけれど。

 

お行儀よく互生に葉が並ぶキイチゴ。

ウチの周りでは見かけないタイプ。

 

モミジバキイチゴらしいけれどこれも鋸歯が丸っこくてウチの周りに生えているのとは感じが違う。

 

車で40分ほど移動しただけでずいぶんと植生が変わっちゃうのね。

 

この辺りも鹿の食害は深刻だそうで、試しに柵を張り巡らしてみると、その中だけうっそうと木々の実生が育ったと。

逆言えばこの山も整備しているのとは別の理由で、杉ヒノキ以外何も生えていません。

 

イノモトソウはあちこちに生えていました。

シダの仲間ですから、鹿には食べられないみたい。

 

ヒノキ林の中にひときわ大きな照葉樹が生えていました。

「ご神木」として祭ってあります。

 

不稔性ではありますが、実が落ちていました。

シラカシのようです。

 

いいなあ、樫が育つ環境。

 

工務店ではない私としては人が適正に管理しているという照葉樹林も見学してみたかったなあ。

 

興味津々で林道を移動中、林業業者さんにいろいろ聞いてみました。

照葉樹林は針葉樹林の管理よりさらに手がかかり、樹種によって作業が異なること、一応材として流通することもあるけれど、針葉樹ほどではないこと、さらに林業業者さんも首をひねる管理の基準。

 

森の祠に咲いていたリンドウ。

 

森をどのように維持するかは県が決めるのだそうで、照葉樹林と言っても残す木はナラやケヤキなど、樹種が決まっているのだそう。

カラスザンショウとかマユミとかシャラとかイボタとか・・・・、殆どの木は雑木として切り払われるんだって。

 

「多様性とか全然関係ないのね。」とちびからの奥さん。

ナラ枯れが蔓延している昨今、ナラばかりの森はどうなっちゃうんでしょう?

 

シラカシの赤ちゃん。

 

理想の森ってどんな森だろう。

理想の林業の在り方ってどんななんだろう。

日本の国土の9割は森だというのに、私には答えがわからない。

 

今度山姥にゆっくりと話してもらわなくっちゃ。