【園長コラム】「ここの子どもたちの集中力がすごいのは何でだろう」について考える。 | さつきやま森のようちえんのブログ

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2012年4月から大阪府池田市でオルタナティブ教育を実践している「さつきやま 森のようちえん」のブログです。日々のあれこれをつづっていきます。



子どもたちには無限の可能性がある。
そして、無限にあるのは可能性だけでなく、
人間としての素質もである。


お母さんたちの話を聞くと大きく2つに分かれることがある。

例1
「うちの子、すぐに駆けだすんです」

例2
「うちの子、なかなか言われたことやらないんです」


大人も同じですが、子どもにも個性があります。
特にお母さんと違う個性があると、理解できないんです。
そう自分と価値観が違うから。
すぐ動くお母さんは、考えてから動こうとするわが子にイライラ。
考えてから動くお母さんは、すぐに動くわが子にイライラ。

頭では理解しているけど、自分と違う価値観や素質を持った子どもを
すなおに受け入れることが出来ない・・・。


そんなことは当たり前のようにある。
夫婦だってそうだ。

私は、料理をするときに、お皿を洗いながらしたい。
妻は、最後にまとめて洗いたい。
これでお互いイライラ・・・。

人間なんてそんなもんだ。


あと、もうひとつ最近思うことがある。
東洋医学の考え方に「陰」「陽」というものがある。
どちらが悪いというのでなく、その2つのバランスで人間は生きているという考え。
つまり、陰も陽も人は持っているわけです。
そしてバランスが崩れると、風邪をひいたり、怒ったりするわけです。


子どもたちにこれに似たものがある。
それが、「静」と「動」。

昨日はようちえんの料理クラスがあった。
2時間半子どもたちは、飽きることなく集中していた。
それを見学の方がびっくりしてみていた。

森のようちえんでは普通の光景。
絵本を読んでもらう時も、
自分で読むときも。

交通安全の話を聞く時も。
子どもたちはしっかりすわって聞いている。
20分とかくらい全然平気。

何でだろう。

どう思います?

私はこう思っています。

いつも山を駆け回り、公園で遊び、たくさん歩いている子どもたち。
「動」の部分はいっぱい使っている。
だから「静」の部分もいっぱい使うことが出来る。

あとは、お弁当の時間が決まっていないことがいいのかなと思う。
自分の遊びの切りのいいところまで、ひたすら集中し遊ぶ。
長く集中することに慣れている。
ということもあるのかな。

時間割だから、ここで終わり。
だと、それ以上集中する環境がないのかもしれない。


子どもたちに片方だけを押しつけるのは、バランスを崩すもとだとも思う。


園長 たろう