【園長コラム】火を知らない子どもたち | さつきやま森のようちえんのブログ

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2012年4月から大阪府池田市でオルタナティブ教育を実践している「さつきやま 森のようちえん」のブログです。日々のあれこれをつづっていきます。



火遊び最高!!


私が子どものころ、住んでいたのは東京。
焚火で遊べる、いやいや火で遊べるところは周辺にはありませんでした。

今、私たちの周りでまことしやかに言われていること。

「子どもが火を知らなくて、手を突っ込むんだよね」

綺麗だから分かるけど、火だよ!!
と思ってしまいますが、本当にそんなことが起こっていると思います。

10年前、和式便器で大が出来ない子どもが増えたという話がありました。
水に落とそうと逆に座り、キン隠しに・・・。

これは経験がないからです。
仕方ないんだよ。

そして最近はさっきの火に手を入れてしまう子ども。
こんな話があります。

「うちはオール電化なので、きっと火を見たことがないんでしょうね~」
(ちょっと嬉しそうな感じで)

そう、子どもが今火から遠ざかっているんです。
というか、触れたことがない。

人類がほかの生き物と違うのは、火を道具として扱えること。
それが文明の第一歩です。

その火を今の子どもたちは使えない・・・。
大人も含めて。

焚火の時の「おき」を知らない大人も急増中!!
周りで「おき」の使い方まで知っているのは、20人に一人くらい。
もっと少ないかも。

おきは、焚火の火がついていない、木の燃えカスのように焚火の周りに溜まっている
塊と言ったらいいのかな~。

このおきで、焼き芋もするし、肉も焼く、魚も焼く。
焚火の火を使うわけではありません。

この辺までくると、まるでマニアの話のように思われるかもしれませんが、
30年も前になれば、まだ使っていた家も多かったはずなのに・・・。


子どもが火を知らない。
経験がない。

これは、本当に怖いことかもしれません。
日本中がオール電化になって、火を使えない子どもたちが育ったら・・・。

災害の時などどうにもできません。
電気が来ないと何にもできないってことに。

本来はマッチが5本もあれば、木に火をつけられます。
あなたはつける自信がありますか?


やけどしそうだから。
火は危ないから。

でも火遊びは子どもにたくさんの経験と知恵を授けてくれます。

道具を使うこと
火の熱さを知ること
火の暖かさを知ること
火を道具として使えること
危ない道具をどうやって使えばいいかを知ること。

もっともっとあると思います。
好き勝手に火遊びが出来る場を作りたい。
今本気でそう思います。

池田の近くで、山の管理に困っている人いたら連絡ください。
管理しながら、焚火を自由にできる場所を作ります!!

子どもが火遊びが出来ない。
それは子どもの将来に大きな知恵を残せないことなのかもしれません・・・。


園長太郎