今回エッフェル塔に行くにあたって、メトロの最寄り駅「ビラケン(Bir Hakeim)駅」が工事中との件で、ひと駅手前の駅から歩かされたのが思わぬラッキーだったとの旨を3回前のブログにて書きましたが、今回はそのラッキーについて。

メトロの駅を出て、ガイドブックを見ながらエッフェル塔への道をひと駅分余計に歩いていますと、道路沿いに1軒のレストランを発見しました。

え~スイマセン、その店の写真を撮り忘れたので別な場所のカフェーの写真をとりあえず「イメージ映像」としてうpしておきます。ここではありません。まあでもだいたいこんな感じのヨーロピア~ンなお店で、店頭の看板には"Roi de couscous (クスクスの王様)"…と書いてありました。

「クスクス」といえば…主に北アフリカのアルジェリアやモロッコといった国々で主食として食べられている直径1mmぐらいの粒状パスタで、蒸気で蒸したりスパゲッティのようにお湯で茹でたりして調理して、肉や野菜のスープをかけて食べる、いうなればアラブ風「汁かけご飯」で、当ブログ「パリ篇」の最初のほうに出てきた「ケバブー」と同じく中東を代表する料理なのです。
中東の料理が好きな私にとって当然このクスクスも好物なわけでして、今回パリに来たのも、以前に当ブログで書いたバルベス地区のように中東系移民の多いパリなので、きっとケバブー以外にも本場の中東の味、特に「クスクス」が味わえるのではないかと考えての事なのです。クスクスについては日本でも都市部の輸入食品を扱うような店で容易に入手できるようになったので、自分で調理して楽しむためにも本場ではどんな風にして食べられているのかを確かめたかったというのもあるのです。
実際、パリのスーパーマーケットなんかでは「サラダのバリエーションの一種」として冷たいサラダに混ざった状態の「クスクスサラダ」としてよく売られているのですが、やはり「温かい状態でスープをかけて食べる」というのがクスクスの本領だと信じる私は「ちゃんとしたレストランで温かいクスクスを食べてみたい」という一心で、パリで訪れる先々で「アラブ料理レストラン」を探し歩きました。

しかしながら…「美食の都」パリ市のどこを探しても「アラブ料理レストラン」が一向に見当たらないのです。ファストフード感覚で食べられる「茶色の竜巻」の看板でおなじみ「ケバブー屋」は至る所に…それこそ日本のハンバーガー屋や牛丼屋のごとく存在するのですが、ケバブー以外のアラブ・中東料理を食べさせるお店はまったく見当たりませんでした。パリのアラブ文化の中心ともいうべきバルベス地区にしても同様で、ケバブー屋はそこいら中にあるのに普通のアラブの料理を食べさせるレストランが一切無いという非情な現実でした。(ただ、バルベスにはアラブ系住民ばかりが住んでいるの、家族で一緒に住む事の多いアラブの人たちはわざわざ外にご飯を食べにい行かなくても母親や奥さんに料理を作ってもらえば済む事なので、「アラブ料理レストラン」という商売がバルベスでは成り立たないという事情があるのかもしれませんが…。)

「これはもうアカンかも知れない」…世界一アラブ系移民の多いであろうパリの街を3日間歩きに歩き回って、シャンゼリゼのような表通りから名も知らぬ住宅地の裏通りまで探しても見つからないのでは、これはもう自分に運が無いか、それとも観光客が滅多に訪れる事のないような郊外の住宅地でポツンと営業しているような、とても数日間パリを訪れる程度ではまず探し出せない「隠れ家」的な店ばっかりなのではないかと思って、エッフェル塔を訪れる時点でもうほとんど「パリでクスクス」計画を諦めていました…しかし本場のクスクスへの想いは募るばかりです。

そんな中、最終日に訪れたエッフェル塔で、最寄り駅が工事中でたまたまひと駅前の駅で降りたという事が思わぬラッキーに繋がりました。ただ、店を発見した時点でまだお昼前で開店準備中だったので、店の表に出ていた看板でオープン時間と価格を確認してみたところ大体のメニューが5~10ユーロ(約800~1,600円)ぐらいでそんなに高い店ではなかったので「本日のランチはここに決定!」という事で、その間の時間つぶしと腹ごなしも兼ねてエッフェル塔見物に向かいました。この時、エッフェル塔から戻った後のランチの事を想定して「階段で登ればカロリー消費と旅費の節約になるかな?」と考えた事が前々回の「恐怖体験」へと繋がってしまうわけです。

さてエッフェル塔登攀記録の詳細は前回までの記事に譲るとして…くだんの「恐怖の鉄塔」より無事生還した私は、急ぎ先程のアラブ料理レストランへと向かいました。
店に再び訪れたのは昼の1時も近い頃でしたが、店内はほぼ満席状態。しかも客の殆どはヨーロッパ人とおぼしき人たちばかりで、アラブ系の人たちばかりで席を占めて賑やかに食事しているものと想像していた私にとっては少々予想外でした。客層も20代の若者から60~70代とおぼしき年配者まで多彩で、アラブの伝統料理「クスクス」が異国の地パリで日常の食事として完全に定着している事が感じ取れました。
ほぼ満席のレストランの中、ウェイターのアラブ系とおぼしき兄ちゃんに案内されて席に着きました。私の席の両隣は60~70代ぐらいの年配のグループと、20代後半とおぼしきビジネスマン風の若者。ウェイターの差し出したメニューを見てみると、ふだん日本人にはなじみの無いアラブ料理が、料理写真と「これはこの食材とこの食材を使ったこういう料理」というふうな簡単なフランス語の解説つきで紹介されていました。このわかりやすさはこの店が繁盛しているポイントかな、とも思いました。
で、折角見つけたアラブ料理店なので色々食べようと思い「野菜と羊肉のスープのクスクスセット」と「アラブ風野菜のトマト煮込み」を注文しました。この時2品注文した理由は、以前東京の渋谷と神楽坂の「アラブ/アフリカ料理店」でクスクスを食べた時、美味しいは美味しかったのですが料理の分量がやや少なく、あまり満腹感が味わえなかったという苦い経験があったからです。ちなみに神楽坂で食べたクスクスについては写真を撮ってあったので、その写真を参考のためにアップしておきます。

神楽坂のこの時の料理の皿の大きさは20cmぐらい。皿の中央にある昭和新山のように黄色く盛り上がった固まりがクスクスで、その周囲に肉と野菜のスープがかけられています。今回のレストランでももしかしたら料理の量が少ないかも…と思っての「ちょっとした予防策」だったのですが、これが実は思わぬ判断ミスだったのです。
待つ事約5分、先に運ばれてきたのは「アラブ風野菜のトマト煮込み」でした。しかしこれがけっこうな量で…

サイドディッシュにと思って注文したのですが、ゆうに神楽坂で食べたメインディッシュのクスクスと同じくらいの分量はあったでしょうか。しかもそれに付け合わせとフランスパンまでついてきたので、この1品だけでも十分満腹感を味わえる事は明らかです。しかし「スープでこの分量なら、クスクスも多分こんな位の分量だろう。食べられない事は無いかな?」と、まだこの時点では思っていたので、ややしばらくして運ばれてきたメインのクスクスを見た時、私は絶句いたしました。

…ゔぁ~っ( ̄Д ̄;)))、クスクスだけで丼ぶり2杯分はあるでしょうか。神楽坂で食べたクスクスの分量の軽く4~5倍はありそうです。その上野菜と羊肉のスープは別盛りで、おまけにアラブ風の野菜の煮込みとおつまみのナッツまでもがついてきました。この分量だとこの1回の食事で標準成人男子1日分以上のカロリーを摂取してしまいそうな勢いです。パリの初日で食べたケバブーの事も考えると、この分量がフランス人にとっての「昼メシ大人1人前」の標準なのかと考えたのですが、周囲のテーブルを何気なく見回してみると、私の隣にいた20代後半とおぼしきくだんのビジネスマン風の若者は私と同じクスクスのセットを頼んでいたようなのですが、その半分ほどを食べたところで席を立って、勘定を済ませて出て行ってしまいました。他方60~70代とおぼしき隣の年配のグループは、5人でクスクスのセットとあと2品別な料理を頼んで、みんなで料理を分け合いながらワインを飲みつつフランス式の長いランチを愉しんでおられました。どうもフランス人にとってもこのレストランで出される料理の分量は多目なようです。
べつに私は今回テレビ東京の「大食い番組」の収録をしにパリに来たわけではないので、無理をして全部食べる必要は無かったのですが、苦労した末ようやく見つけたパリのアラブ料理店なので食べなきゃソン、とばかりにすべて完食してやりました☆ (@ ̄ρ ̄@)=3 ゲップ…◆◆◆。
で、肝心の味のほうなんですが…これがけっこう美味しかったのです:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。トマト煮込みもクスクスもどちらも美味しかったので、逆に無理してでも食べたかったというのが本音のところなのでした(^∀^)。そいでもって喰って喰ってさんざん喰いまくって料金が締めて13.5ユーロ(約2160円)☆。もし日本のアラブ料理レストランでこれと同じ分量を食べたらこの3~4倍はかかるんじゃないでしょうか?(まあこんなには普通食べられませんが…。) もしパリに来る事があったらもう一度食べに行きたいですね。パリ7区はメトロのデュプレス(Dupleix)駅から歩いて数分「ロワ・ド・クスクス(Roi de couscous)」より今回のブログはお送りいたしました~☆

さてと…必要以上に満腹になった胃袋を抱えて次に向かいますはルーブル…と言いたい所ですが、その前にもう一回エッフェル塔周辺のネタをやってからいよいよ「パリ視察旅行」の核心・ルーブルへと向かいます。ではでは~ (*^▽^)ノ