とみつ金時産地「あわら市富津地区」の歴史 | 森下幸蔵のブログ

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福井県福井市の株式会社モリシタ代表の森下幸蔵のブログです。
農業用パイプハウス(ビニールハウス)のメーカー、園芸施設の設計施工販売や農業資材の販売しています。

平成26年6月22日(日)



食の検定食農1級での提出課題を「とみつ金時」にして、資料を集めている株式会社モリシタの森下幸蔵です。

今月初めに、とみつ金時の今シーズンの出荷が終わりました。

次は、芋掘りが始まる9月ですよ。



さて、本題です。

あわら市北潟で、とみつ金時を生産している富津地区。

昭和50年代に、坂井北部丘陵地の大規模な圃場整備が施工されました。

大型機械を使用した畑作に適した圃場を整備し、地域の農業振興を図ることが目的でした。

昭和55年発行の「北陸野菜技術研究会報」には、
昭和54年の芦原町(当時)富津地区の野菜作付状況が出ていました。

富津の農家戸数 26戸
作付作物と面積
プリンスメロン 2.5ha
スイカ 4.3ha
ダイコン 5.0ha
キャベツ 1.8ha
タバコ 5.1ha

カンショ(サツマイモ)の記録がない理由が分からないので、
今度、富津に伺った時に、当時のことを聞いてみようと思っています。

推測ですが、当時は、まだタバコ栽培が盛んで、出荷用には、サツマイモを作っていなかったことが考えられます。

昭和60年発行の「北陸野菜技術研究会報」によると、
芦原町全体のサツマイモの作付面積は、昭和54年までは20~30haでしたが、

昭和55年は44.3ha、56年52.6ha、57年と58年は一旦減りますが、59年には58.2ha、というように推移しました。

昭和60年には、サツマイモのキュアリング貯蔵設備が完成しました。
キュアリングとは、温度湿度を管理することで、サツマイモ表面をコルク化させる処理技術です。

これにより、サツマイモの品質を維持してながら、長期保存し、ほぼ一年間に渡る出荷ができるようになりました。

また、とみつ金時の品種育成と、この原種を種苗会社に預け、親株の生産を委託して、ブランドを独自で守っているのは、すごいと思います。

あわら市全体でみると、サツマイモの生産は減少しています。
富津地区でも、栽培農家の戸数は減りましたが、作付面積はさほど 。減っていないようです。

富津地区では、現在、若手生産農家5戸が「エコフィールドとみつ」という組織で、とみつ金時の生産出荷を担っています。

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