愛する人
猫のように嘯くおまえが
邪魔で邪魔で仕方ない
殺すことさえ面倒
拾った俺が悪かったから
すべて悪いと認めるから
消えてくれないか
女の影を見せたぐらいじゃ
おまえは退かないだろうな
わかりきったことさ
男の愛人でも連れてくれば
さすがに諦めるだろうか
違うんだろうな
愛する人
猫のように嘯くおまえが
邪魔で邪魔で仕方ない
殺すことさえ面倒
拾った俺が悪かったから
すべて悪いと認めるから
消えてくれないか
女の影を見せたぐらいじゃ
おまえは退かないだろうな
わかりきったことさ
男の愛人でも連れてくれば
さすがに諦めるだろうか
違うんだろうな
濡れ衣を
お帰り 暗い海の底から
お帰り 灯りの片隅から
遠いところから
傍らで囁くように語ってあげる
戦士 狩人 流れる旅人
おいで いつでも 死ぬまで旅人
お帰り 寒かっただろうね
お帰り 痛かっただろうね
誰かに着せられた
冷え切った濡れ衣を乾かしてあげる
名も無い 船頭と乗組員
おいで いつでも 死ぬまで旅人
お帰り 闘志を燃やす女
お帰り 女も闘う時代
そんなの時代遅れ
今までだって闘ってきたはずだもの
人魚 歌姫 眠らぬ看護師
おいで 誰でも 死ぬまで旅人
古びた昔話 語ろうか
知らないお伽噺 歌おうか
それとも黙っていようか
気が済んだら 好きな時にお帰り
おいで いつでも 死ぬまで旅人
おいで 誰でも 死ぬまで旅人
思い出の歌
静かな部屋の中にいると
冷たい風が吹き込んでくる
窓を閉めても 鍵を閉めても
冷たい風が吹き込んでくる
寒風吹きすさぶ今夜 外に出れば
わからなくなるだろうか
忘れられるのだろうか
何もかも すべて
流行りの歌をかき鳴らしても
冷たい風は鳴り響いている
コートを着ても 毛布被っても
冷たい風に首筋が凍る
寒風吹きすさぶ今夜 外に出れば
わからなくなるだろうか
忘れられるのだろうか
何もかも すべて
冷たく冷たくなって今夜 旅に出れば
わからなくなるだろうか
忘れられるのだろうか
何もかも すべて
おあいこ
忘れそうな頃に
あなたから「お久しぶりですね」
二人とも何気も無く あの頃の話をしていた
けれど肝心なこと
触れぬように当たり障りなく
無かったことのように あの頃の話をしていた
あなたにも わたしにも
やさしかったあの人
覚えているでしょう あの人のやさしさを
今はあなたでもなく 無論わたしでもなく
遠く誰かのことを愛しているらしい
これでおあいこね おあいこ
桜が咲く前に
あの人と最後に会いました
懐かしく思い出して あなたの話をしていた
あなたの手 わたしの手
後出しのあの人
すべておあいこにして その後は風任せ
今はあなたでもなく 無論わたしでもなく
遠く誰かのことを愛しているらしい
これでおあいこね おあいこ