2023年10月22日(日)のオオサンショウウオ夜間観察会のレポ | 「南部町のK原さん」第2部屋

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なんぶハンザキ調査隊の活動報告です。

 

こちらの記事は仮部屋で

公式ブログのアカウントが起動するまで

本カテゴリーで情報を発信致します。

 

 

後日、開催日に合わせて投稿日時を

変更致します。

 

2023年11月11日(土)02:31amの投稿時間から

2023年10月22日(日)23:23へ引っ越しまます。

(作業日2023年11月28日(火)15:36)

 

 

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副会長のmorimakiです。

 

2023年10月22日(土)に

オオサンショウウオ人工巣穴の

夜間観察会を開催しました。

 

 

9月9日に引き続き

同じマンホール式人工巣穴で

幼生が順調に成長しているか

ヌシが巣穴を放棄していないかなどを

確認調査する様子を見て頂く

観察会です。

 

 

今回も地元の方優先で

募集をいたしました。

 

 

調査隊メンバー5組9名、

講師の先生は

いつもお世話になっている

岡田先生、

参加者の方はオール南部町民の方

 I 本さんご家族4名様

N信さん、Mさんの

3組6名様に

人工巣穴設置地区の住民の方1名様も

お越し頂き、

合計17名のパーティーで現場入りと

なりました。

 

 

19時にキナルなんぶ集合

挨拶や説明などをお伝えしたあと、

車移動で繁殖地に向かいます。

 

 

さっそく

マンホールの様子を見るために

調査隊のメンバーが

そっと鉄の蓋をあけます。

 

 

中には、降りるためのハシゴがあり

その足をかけるところの一番下あたりに

集中して幼生がいるところが見えました。

 

事前調査で

今年は10月19日に孵化が確認されています。

その時の記録画像はこちらです。

 

 

10月14日午前の時点ではまだ孵化していませんでしたので

14日昼から18日までの間に

孵化が始まり数日で

全て卵塊からハッチアウトしたようです。

卵塊のかけらも見当たりませんでした。

 

 

ヌシ(97センチの父ちゃんサンショウウオ)が

マンホールと川をつなぐ通路にいる間を

見計らって

幼生を数匹掬い上げます。

成長度合いを記録するためです。

 

 

このような調査は

現状変更許可申請が受理されないと

実施することはできません。

 

 

できる限り生体にダメージをあたえないように

速やかに撮影や計測を行います。

 

 

この日全長が計れた個体は

33ミリでした。

小さな後ろ足も生えています。

 

 

巣穴から出てくるのは

5センチ弱くらいまで大きくなってからです。

 

 

それまでは採食を殆どすることなく

お腹に抱えている卵黄(業界用語でお弁当)で

成長します。

 

 

昨年は12月30日に初出巣、

旅立ち一番乗りが確認されました。

 

 

全ての赤ちゃんがマンホールを

出ていったのは2月18日でしたが、

このシーズンはラスト1匹が

川に出るまで数週間かかりました。

 

 

今季もバレンタインくらいまで

見守りが続くかもしれません。

 

(もしかしたら暖冬で水温が高いと

 赤ちゃんの成長が早くなり旅立ちも

 早まる可能性もあり???)

 

 

なんぶハンザキ調査隊では

オオサンショウウオの生息地の環境を

総合的に記録をとるために

その他生物もデータを残すようにしています。

 

 

この日の夜は

参加者の児童さんたちが巣穴のそばで

ウマオイ類のメスを発見しました。

 

 

しかしながら、

オスは鳴いてくれれば

種類が分かるのですが

メスの識別は超高難度。

 

 

ハタケノウマオイか

ハヤシノウマオイか
もし上から見た模様で分かる方が

いらっしゃいましたら

ご助言頂ければ嬉しいです。

 


 

あっという間にプログラムの終了時間となり、

最後に岡田先生のお話しから

 

 

・県内初のマンホール式人工巣穴で

連続して繁殖が確認されていること

そのものがとてもすごいこと

 

・繁殖ができるのも

調査隊の周辺メンテナンス作業が重要な

要素となっていること

 

・全国の繁殖地でも、

温度の記録をこまめに残しているところは

あまりないこと

 

・冬場が川よりもマンホール内の温度が

若干高くなることについて

繁殖への影響は未知数であること

 

・早く幼生が成長して独り立ちするタイミングが

のんびりの方がいいのか

より早いほうがいいのかは

判断できる材料がまだまだ乏しいこと

 

・これまでの記録が他の場所で

同じように人工巣穴を設置する時に

参考となる貴重な先駆的データとなること

 

 

などを伺いました。

 

 

地域の生き物の賑わいの豊かさを

象徴する生き物のひとつとして

これからも町民のみなさんと一緒に

見守って行ければと思います。

 

 

次の一般募集の観察会は

2月を予定していますが

まだ実施するか確定していませんので

情報が整いましたら

追って当ブログやチラシ等で発信致します。

 

 

改めて、

本企画にご一緒してくださった全ての皆様に

感謝申し上げます。

 

 

長文にお付き合い頂き

ありがとうございました。

 

 

副会長  morimaki