君と並んであるいた日々を
君と笑いあった一瞬も


私には、考えられないぐらいの幸福だった。



何も持っていなかった私に
暖かさを教えてくれた君
何も見ようとしない私に
世界の幸せを教えてくれた君


君と私


この世界はそれだけで幸福に満ちていた。



君の世界はまだわからなくて
君の見るものもまだ全部知らなくて
君を助けることも、守ることも出来ないけれど
それでも君は私と歩幅を合わせてくれた。




まぶしい朝の中に目が覚める。
今まで嫌いだったその行為が、とても幸せで
朝、目を覚ますことがこんなにも幸せに満ちているなんて、
君に出会わないと知ることもなかったよ。


君と生きた日々を、君と笑い合った瞬間を
もう一度胸に抱きよせて、もう一度君と手を繋いで



世界を、歩いていく





頭の導線の話。


私はみんなと頭の導線が違います。
みんなが普通に感じることが、感じられません。
みんなが心動かすものに、心は動きません。
だからみんな、私を嫌います。
だからみんな、私を避けます。
私はみんなと、頭の導線が違うのです。



逆の発想から物事を考えます。
みんなが感じることが感じられない私は
みんなが感じないことが、感じられる。
みんなが心を動かさないものに、心を動かす。


私の頭の導線は、狂っている。
だから私は、みんながやらないことをする。



いけないこととは知っているんです。
頭の導線が違うとはいえ、私も常識の中で育ってきましたから。
一般教養を受け、道徳を学んだ。
だけど、心の中で、何かが私を突き動かすんです。



やって、しまえ と
お前は、感じるだろう? と



私は私が恐ろしい
そして同時に
私は私が、  愛おしい。



みんな私を嫌います。
みんな私を避けます。


だって私はみんなとは違うから。
だって私の導線は、狂っているから。




やって、しまえ。



なら、それならば




お前は、感じるだろう?




みんなと違うことしても、きっと許されますよね






まぎれる為に選んだだけだと自分では考えていた



人にまぎれて自分を偽装する



そうじゃないと私はおかしな子に見られてしまうから



人に言われなくても自分のあやし方は自分で知っていて
それが生み出す虚無感を見流すことも出来るはずだったのに



私の計画は、はたしてどこから狂ってしまったのだろうか




まぎれる為だと選らんだ場所のはずが
いつしか居場所を探す自分を映す



けど、そんなところに自分の居場所はなく
私はまた虚無感を見流しながら、自分をあやす



はたしてどこから狂っていて
はたしてどこから正常なのか



計画が崩れた段階から、私は独りへと成り下がってしまった



自分独りをあやし続けていた私に、
居場所の見つけ方など知るわけがなく



じわじわと
じわじわと



破綻していく







夢をみていました



蛾になる夢



みんな綺麗なちょうちょで、私は独りぼっちでした




来る日も来る日もみんな私を避けて浮きます
来る日も来る日もみんな私を見て見ぬふりをします



私は落ちたくて、落ちたくて
たまらなくて、たまらなくて


それでも、どうしてもそれが出来なかった



それをしてしまうと、私が私を否定してしまう気がして
絶えられなくて、怖くて



それでも私は地に焦がれていた






私の周りは行ってしまった
遠くへ遠くへ

けれどわたしは独りでここに、浮き続ける



ふわりふわりと
地に焦がれて



これは、ゆめだったのか
目覚めた私は汚い色に染まっていて
それでもやっぱり地に焦がれて飛び落ちた
白い病棟の上で独りで落ちた



みんな、みんな行ってしまったから
もう私を否定する人がいなくなったから



私は私を否定して、焦がれた地面を手にいれた







手の中から砂零れていくように
私という概念は沈んでいく



現在に意味がいるわけでもなく
明日に希望があるわけでもなく




私の概念は底へ底へと、沈んでいく



見渡せばもうずうっと遠くまできてしまった



還る方向すら、私には分からない



どこが上で、どこが下なのかも、もう忘れてしまった





この螺旋状の虚無に、私の行きたい場所は見つかるのだろうか
この虚無の螺旋の先には、なにがあるののだろうか



私の見つめる先には、なにが






朝のチャイムで目を覚ます
覚醒していく身体 朽ちていく螺旋状の名残



私の身体はまだ虚無をたたえた螺旋状の矛盾が立ち込めている






私は、そうだな


朝は、嫌いなのだ






君が私を連れていく夢をみた



真夏の白昼夢



夢の名残の匂いに酔って



私は夢の中に飛び込んだ



真っ白な白昼夢



まっさらな青空に、赤い名残を残して








汚された感はなかった。


ただそこにあるのは殺風景の情景と、私の無感覚だけだった。



無である感覚は、有を生まず
私はそこにずっととどまり続けた。



感覚が殺がれていく
言葉を失っていく





そうして私は、独りになった。




汚された感はない。
ただ、風通しが少しばかりよくなっただけ。それだけ。






…ただ、それだけだった。









忘れてしまった


声色も、目の色も


まつ毛の長さ、指の長さ


消え去ってしまった記憶の種




忘却は死ぬことだ


忘却は無に還ることだ




貴方に教えてもらった言葉だけが頭を廻る




輪郭も、肌の色も


耳の形も、背の高さも



全部、全部、覚えていたのに





忘却は死だ


忘却は無だ





貴方の言葉だけが、頭を巡る





貴方は一体、誰なの




「足りないものはなんですか」


僕は問うた。


「お金」


貴女は俯いて答えた。どこか泣きそうだった。



「足りないものはなんですか」


今度は何も答えずに貴女は崩れ落ちた。


床に黒いシミが出来た。ひとつ、ふたつ



「お金なんか欲しいんじゃない」



「ほんとうはもっと欲しいものがある」



「でも、それは」




「足りないものは、なんですか」




「愛は、お金があれば買えるから」





それならば
それならば貴女にお金をあげましょう。



貴女に何百万円も、何千万円も


汚い紙切れをあげましょう。




「足りないものはなんですか」




貴女はまた、黒ジミを造る。




「お金」




そして僕は、消えましょう。








切符を拝見します。
僕だけのゴールデンチケット
お返しします。
君よりもずっと遠くへ行けるんだ



「ずっと、一緒に行こう」



君のチケットは何色だい?





約束を破ってしまってごめんなさい。
でも泣かないでほしい。


君に僕の世界をあげるよ。
君に僕の明日をあげるよ。


いつも遊んでくれてありがとう。
いつもそばにいてくれてありがとう。


もうこの汽車は出発してしまうから
君にはもう、きっと会えない。



君はきっと泣いてしまうだろう。
君はきっとここにやってくるだろう。


その時、君のチケットの色はきっと金色なんだろうね。



約束を破ってしまってごめんなさい。
君の明日を奪ってしまってごめんなさい。


そして、ありがとう。




この気持ちを銀河の星に乗せて
君に流すから

まだこっちには、こないでね


















どこまでも、一緒に行こう。
いつまでも、一緒に行こう。
だからそこで見ていてほしい。
君にその時がきたら、
ちゃんと迎えにいくから。




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一緒に、行こう。どこまでも、いつまでも。