北海道は遠くて、私にはたびたび行ける場所ではなかった。その中で、山の湯の思い出は、大雪高原温泉と十勝温泉だけであった。
大雪高原温泉は遠い。私は旭川の友人に頼って車に乗せてもらうことが出来た。旭川を朝出て、長い大雪山北麓の林の中を走り続けて、昼遅くにやっと大雪高原温泉に着いた。広い駐車場がある。車の音に気付いたのか、近くに住んでいるキタキツネが出迎えてくれた。
温泉の効能については覚えていない。広い湯舟で旅の疲れを癒し、翌日からの大雪山の山旅に備えた。翌早朝、熊除けの鈴を鳴らして大雪山の高根ヶ原の尾根を目指した。時は九月半ばで途中の、高原沼の樹々、特に楓の色は本州並みではなくい。緯度からしてカナダの紅葉の色で、その圧倒的な美しさに感動した。
高根ケ原は眺望が樺らしい。感動!感動!の連続である。いつかのブログで掲げたと思うが、その秋景色はとても内地では見られないほど素晴らしい。白雲岳で休息をとった後、黒石石室に一泊。
夜、壁の石組の隙間から冷たい風が容赦なく吹き込んでくる。殆ど寝もやらぬ一夜だったが、今となってはとても懐かしい。あくる日は寒さがひどく、縦走を諦めてロープウェイで層雲峡温泉に下山。一泊してから帰途についた。
大雪高原沼の秋景色
大雪高原の秋景色

