雲上の温泉 仙人湯
1990年の夏。我々は6日間のアルプス大縦走を企てた。
まず大阪から夜行バスで富山に入り、富山電鉄で有峰口駅からバスで有峰湖の折立に着く。そこから縦走が始まる。折立から太郎平小屋(泊)→薬師岳2926m→間山→スゴ乗越小屋(泊)→五色ケ原→一の越山荘(泊)→立山→大汝山3015m→剣沢→仙人ヒュッテ(泊)→仙人湯→阿曽原温泉(泊)→水平歩道→欅平→宇奈月(泊)→富山(夜行バス)→大阪。まだ元気のある歳から出来たが、今ではとしても足が届かない。懐かしすぎる山旅となった。
道中の思い出は数々ある。一番きつかったのは、立山から長い剣沢の雪渓を降り、その一番底から仙人ヒュッテまでの、高低差500mの直登であった。それまでの長旅の疲れもあって、何回も休憩し、喘ぎあえぎながら、やっと仙人小屋に着いた時は、半ば人事不省になっていた。宿の女将に勧められて風呂に入れてもらってやっと元気を取り戻し、暮れ行く時間を気にしながら、裏剣の夕焼けを取るために仙人池に向かった。だが池に着いたのが遅すぎた。
翌日からは下りばかりで楽であった。途中に出会ったのが登山道脇の仙人湯の露天風呂、とにかく裸になって飛び込み、大自然を満喫した。高度は1500m位か。この秘湯には西からも東からも山旅で2日間登山出来る山男しか入れない。その下にも秘湯の阿蘇原温泉があり、長旅の疲れを癒すために一泊した。
翌日は天下に名だたる水平歩道。黒部川の断崖絶壁に沿って歩ける小幅の岩道が延々と続き、緊張して慎重に進むと、やっと黒部峡谷鉄道の欅平駅の裏山に着いた。
仙人温泉 黒部の阿曽原温泉
仙人池裏剣の夕映え....撮る時間遅すぎた 黒部峡谷の水平歩道



