ロシア軍 旗艦「モスクワ」が沈没 米報道官「戦力に影響」
nhk2022年4月15日
こうした中、ロシア国防省は14日、ロシア海軍の黒海艦隊の旗艦「モスクワ」について、「火災で船体が損傷し、港にえい航される途中だったが、船は安定性を失い、海が荒れる中で沈没した」と発表しました。
沈没の詳しいいきさつはわかっていませんが、ウクライナ側は、「ミサイル攻撃で深刻な被害を与えた」と主張しています。
これについて、アメリカ国防総省のカービー報道官は14日、出演したCNNテレビで、「何が原因で沈没したのか独自に確認することはできないが、ウクライナ側がミサイルで攻撃したというのはもちろん妥当で、ありうることだ」と述べたうえで、「黒海艦隊にとっては大きな打撃だ。500人近い乗員を乗せた非常に有能な巡洋艦であり、ロシア軍の戦力に影響を与えるだろう」と指摘しました。

 

艦齢が古いとは言え信じられない様な事が起きましたね。黒海艦隊の旗艦モスクワが沈没て。もし仮に本当にウクライナ軍のミサイルによる撃沈だと防空艦であるモスクワ沈没は確実にロシア軍へのダメージになるでしょう。でもまあ陸軍国のロシアのウクライナへの侵略が根本的に覆る物では無いでしょうが。

 

さっそくwikiが親露派?と西側民主主義派で編集合戦になってるのかな?

ロシア国防省は、火災は弾薬の爆発が原因で、艦が深刻な損傷を受けており、乗組員は完全に退避した、と述べたが、ウクライナの攻撃について言及しなかった[55][56][57]。ロシア国防相は4月14日、巡洋艦モスクワのミサイルシステムは損害を受けておらず、火災は乗組員によって封じ込められ、船を港へ曳航する努力が進行中である、と付け加えた[47][58]。その日の後になって、ロシア国防相は、悪天候での曳航中に沈没した、と述べた[5][59]。ロシアの主張が正しいとすれば、最後に黒海艦隊旗艦が偶然破壊されたのは戦艦インペラトリッツァ・マリーヤ(英語版)が爆発した1916年のことである[7]。
ウクライナの主張が正しいとすれば、海戦史に残る出来事である。
艦は排水量12,490トンであり、第二次世界大戦以後に敵の攻撃によって沈められた最大の戦闘艦となる[60][61]。同程度の大きさの船が沈められたのは、フォークランド紛争でイギリス海軍によって沈められたアルゼンチン海軍の巡洋艦ヘネラル・ベルグラノ以来である[62]。また、ソビエトの戦艦マラートがドイツ軍によって損害を受けた1941年以降に敵から損害を受けた最大のロシア艦船である[7]

 

2010年版しか持ってないけど、世界の艦船増刊「世界の大型水上戦闘艦」に乗ってるロシア戦闘艦の中で原子力巡洋艦キーロフ級の次にデカいヤツだからなあ。4隻建造されたキーロフ級は解体されたり改修予定だったりで実質稼働中は一隻だけ(※ピョートル・ヴェリーキイ北方艦隊所属)の上、いろんな意味でなんとなく沈めたらマズイ船の様な気がするので、事実上の稼働中のラスボスに相当する「モスクワ」がいきなり沈没て。スホーイは撃墜されて残骸になるし何が起こるか判らんな。

 

報道ではウクライナが有利に戦争を進めた場合、プーチンが自暴自棄になって大量破壊兵器を使用する危険性が高まる等と解説してる者もいるが、自分は逆だと思う。五分五分の戦いなら挽回する為に生物化学兵器を使ったりする危険性があるかもしれないが、ウクライナが圧倒的に優位に進めた場合にロシアが大量破壊兵器を使用したりすればもう陳腐化して「ただのテロリスト」にしか見えなくなるので、プーチンはその様な事はしないと思う。とにかくウクライナは出来る限り全力抵抗するべきでしょう。

 

宇宙戦艦ヤマト波動実験艦 銀河の正体推測

 

割と有名な架空戦記で「ビッグY 戦艦大和の戦後史」(横山信義)なる作品があるという。あらすじとしては史実をなぞる様に日本が大東亜戦争に敗戦してしまう訳だけど、一つだけ違うのは「戦艦大和」が沈没せずに生き残り、なんと米海軍に接収されてそのまま「USSモンタナ」として再生、戦後の数々の動乱に繰り出されるという。最終的には記念艦として展示されるという、「大和が三笠の様に現存してくれたらなあ」という夢を具現化した様な物語。架空戦記としては良識的(?)な内容なのか。

 

で、そのビッグYなる呼称は何ぞや?と言えば“ビッグ E”こと、米空母エンタープライズのパロディという事になる。

 

戦艦大和と空母エンタープライズ

 

ネット上には詳しい軍ヲタの方が多いので、自分ごとき素人がわざわざ解説する様な事でも無いのですが、戦艦大和と言えばもはや日本人で知らん人は居ないという精神的フラッグシップとして君臨しているが、同様エンタープライズも米国人にとっては重要な艦の様である。

 

wiki

エンタープライズ(USS Enterprise, CV-6)は、アメリカ海軍の航空母艦。ヨークタウン級航空母艦の2番艦で、アメリカ海軍においてエンタープライズの名を受け継いだ艦としては七隻目にあたる。艦名の“Enterprise”は「冒険心」「困難への挑戦」といった意味を持つ。排水量2万tと空母としては中型でありながらも、その戦いぶりから“ビッグ E”(偉大なE)の愛称で親しまれ、大戦中に大小15回の損傷を受けながらも、高いダメージコントロール能力と幸運により沈まず大戦を生き抜いた。その外“ラッキー E(幸運なE)”、“グレイゴースト(灰色の亡霊)”、“ギャロッピングゴースト(駆け回る亡霊)”の愛称もあった。ビッグEやラッキーEの“E”には、“Enterprise”(冒険心)の頭文字の意味と共に“Excellence”(優秀)、“efficient awads”(能率の良い艦艇に授与された賞)の頭文字の意味も含まれていた。

エンタープライズは太平洋戦争開戦前に建造され、終戦まで無事に生き残った三隻の航空母艦のうちの一隻(他の二隻はサラトガとレンジャー)であり、
太平洋戦争中の主要な海戦のほぼ全てに参加して数多くの戦果をあげ、大戦中で最多の20の従軍星章(バトルスター)を得た。また、空母として初めて大統領部隊感状を受賞、後に海軍部隊褒章も受賞し両方を受賞した唯一の艦艇となった。それ以外でもイギリス海軍から他国籍の海軍艦艇として唯一、英国海軍本部ペナントを受章するなど第2次世界大戦でもっとも勲章を受けたアメリカ海軍の軍艦となった。 エンタープライズは大戦を通して最も多く改装を受けた空母にもなった。他に大本営発表によって9度撃沈発表がなされており、敵国により行われた虚偽の撃沈発表回数において史上最多の記録も持つ。

 

日本人側として空母エンタープライズと言えばなんと言っても真珠湾攻撃で取り逃がしたという「悲劇」が思い浮かぶ。そもそもの真珠湾攻撃最大の目標であった空母部隊の見逃しも悲劇と言えば悲劇だが、最大の問題は後日にエンタープライズ参加のドゥーリットル空襲で日本帝都東京をいきなり空襲された日本軍部は、被害はのちの東京大空襲などに比べると小規模だったけど慌てふためき、それがめぐりめぐってやっぱりエンタープライズ参加のミッドウェー海戦大敗北の遠因になって行く。

 

逆にアメリカ人の視点からすれば、真珠湾から東京空襲、ミッドウェー海戦、ソロモン、サイパン、マリアナ、沖縄とほぼ太平洋戦争通じて活躍して生き残った最高の武勲艦という事になる。

 

自分としてはエンタープライズと言えば憧れ世界のタミヤ様の1/350原子力空母エンタープライズ、モーターライズ化されてるニチモ(※廃業)の1/500エンタープライズという物が思い浮かぶ様に、原子力空母エンタープライズ (CVN-65)として名前を受け継ぎ、さらには2027年に3代目が就役予定という現役の戦闘艦という事になっている。

 

対して戦艦大和には余り華々しい戦果は無い。しかも戦時中は存在すら知らされず、戦後左翼によって無駄や旧日本軍悪の象徴などとされ一部で忌み嫌われ、船体は残っていない。しかし沖縄特攻作戦等、最後まで日本の為に戦ったという事は偏向史観に影響されていない人間は知っている。

 

宇宙に飛んだ戦艦大和と空母エンタープライズ

 

奇遇というか必然というか何というか、そうした戦艦大和とエンタープライズだが、日本と米国双方の国の戦後大衆文化のSF映像作品として、二隻ともが「宇宙戦艦」として宇宙に飛び立つ事になった。

 

自分は余り興味がわかないが、近年でもリメイク映画が作られたりしている、「スタートレック」というのは大変人気があるらしい。そのスタートレックの主役宇宙船がU.S.S.エンタープライズで実艦の「艦名の“Enterprise”は「冒険心」「困難への挑戦」といった意味を持つ。wiki」という意義を受け継ぎ、正直言って余り観たことないんで内容は判らないが、アメリカ人らしい「フロンティア精神」みたいな物を中心に宇宙人との交流や戦闘が描かれているという。未来科学に希望を描く様な古いタイプのSFだけど、エンタープライズという栄光の船が主役宇宙船にぴったり合った作風と言える。希望がありまくりの船名はのちにスペースシャトルの船名にも採用されたらしい。空母からの転用じゃなくて、SFのエンタープライズからの転用という。

 

参考:「宇宙船エンタープライズ号そっくり」とされる中国のビル(外部)

 

 

 

対して同じ宇宙に飛んだ軍艦としても、宇宙戦艦ヤマトの状況はかなり違う。極秘に建造され戦況が苦しい中でも徹底的に温存されて国民に知らされる事も無く沖縄を救援する為に特攻して沈んだ戦艦大和は、戦後少年雑誌・少年まんがの発達に伴い、「世界最大の戦艦」「日本の建艦技術の最高傑作」「強力な秘密兵器」として紹介され、敗戦でショックを受けていた国民、少年に強い衝撃を与え、それが「ヤマトゼロ戦ブーム」になって行った。

 

しかし・・・それが米国エンタープライズの様に栄光のまま単純に宇宙に飛んで宇宙戦艦ヤマトになった・・・というハッピーな展開(?)では無い。

 

悲惨な敗戦を経験しても日本国民の多くが皇室の存続を望み、天皇陛下を敬愛し、戦時中の日本が一方的に悪いとは思わず、さらには少年層にまで大和ゼロ戦ブームである。そこで反日左翼勢力の巻き返しが発動する。

 

その一つが大和ゼロ戦ブームは戦前回帰、軍国主義復活等と言う反対運動だった。恐らく現在の比では無いほどの一方的な偏向運動が展開されたのだろう。その後日本では「旧日本軍=悪」「戦艦大和=無駄の象徴」というレッテル貼りが成功して、文化人やクリエイターは旧日本軍や戦前を好意的に描く事は「恥ずかしい」「反戦平和に反する」という強烈な固定観念が植え付けられた。分かりやすく言えば、例えミリタリーを描くに当たっても「国家は意味が無い物」「大東亜戦争は悪の侵略戦争」「戦艦大和やゼロ戦は悪魔の特攻兵器」としてイメージ化する事が「絶対の法則」になった。一言で言えば宮崎駿みたいな作風が「戦後左翼体制の検閲に合格した左翼優等生」という事になった。

 

そうした戦後歴史の狭間に作られたのが宇宙戦艦ヤマトだった。人間・少年がもともと持っている「戦闘欲」や「冒険心」を満足させる為のSF架空物語だけど、アメリカの様に普通の国が栄光の存在として自国艦エンタープライズを宇宙に飛ばして良いのに対して、宇宙戦艦ヤマトは菊花紋章をはく奪され、乗員の多くが暗に天皇皇室を否定する意味を持つ徳川方になる等の「歴史認識的デチューン」を受けて「ようやく許される存在」となった。

 

いやむしろ、戦後左翼翼賛支配体制としては日本人の中にある消し難い「戦艦大和への憧れ」という物をヘタに消し去ろうとしてしまうのでは無くて、むしろ「宇宙戦艦ヤマト」として骨抜きにして「歴史を作り変える」方が抵抗が少ないと考えたのではないかとすら思える。

 

宇宙戦艦ヤマト2202「波動実験艦 銀河」のデザイン

 

2199の一部以降観ていないので劇中の活躍がどんな物かは知らないが、「波動実験艦銀河」のデザインは有名メカデザイナー氏がヤマト復活編という物の為にデザインした波動実験艦ムサシという物が下敷きになっているらしい。

 

しかし自分が最初これを見た時に感じたのは、宇宙船エンタープライズ号をエンジン部分を二段にして「ひっくり返した様」な艦橋だなあという事。

 

又、スタートレックのメカデザインにも参加した(※担当は不明、エンタープライズはたぶん別者)シド・ミード氏がメカデザインを担当したYAMATO2520の艦橋のデザインラインとの統一性もかすかに感じられる。

 

波動実験艦ムサシwiki
ヤマトの準同型艦[18]。、ブリッジ周辺が大きく異なり、波動砲も砲栓で塞がれている。2210年造船。波動実験艇を8隻格納しており、ヤマト再建計画に先駆けて各種実験を行っていた。上部に艦橋が3つあり、上から研究ブリッジ、操艦ブリッジ、観測ブリッジがある。観測ブリッジは大きなグラスドームで覆われている。下部第三艦橋にはグラスドームに覆われた電算室があるが、ヤマトの様な立体高画質球面スクリーンは装備されていない[19]。

 

TBS2199系模型は一切買わない、BSで銀河登場ヤマト2202?がまだ放映されてない(ていうか自分が気付いてなくて観てないだけかもしれんが)為キャプチャ画像が無いので分かりにくいかもしれないが、自分の「銀河の艦橋がエンタープライズの船体をひっくりかえしてのっけた様に見える」という感想はそう突飛な物とは思えない。ネット上には割と担当メカデザイナーのデザインスケッチみたいな物がよく見られるが、それを見ても宇宙船エンタープライズに似ていると感じる。

 

※4月29日追記

又、ガンダムの世界では「巡洋艦ムサイのデザインは宇宙船エンタープライズを上下逆さまにひっくりかえした物」という都市伝説があるらしい。これは古くから唱えられている都市伝説の様で、ネットの検索では200X年代の書き込みもみられる事から古くから根強い説の様だ。酷い物になると「ムサイはエンタープライズのパクリ」等と書いている物があるが、正しくは「船体・エンジン別体式デザインコンセプトの流用」でありパクリとは言い難い。 

wikiムサイ↓

追記終わり

画像追加5月12日

又、安彦良和「ガンダムジオリジン」では元デザインへのセルフパロディなのか?今度は『改装前宇宙輸送船「逆転したムサイ」』が登場している。ややこしい話だが、ついに一回転して先祖返りしてエンタープライズ化している(?)

誤解が無い様に念の為に書いておくが、自分は何でもかんでもパクリパクリ言う風潮には反対で、特にメカデザインなんかはリアルさの表現の為に現実の戦車や航空機のデザインラインを取り入れたりが普通なので、パクリ問題云々で言っているのでは全く無い。また担当メカデザイナーが実際にムサシ(銀河)のデザインにエンタープライズを参考にしたかも不明なので断言せず「自分の感想」とする。

 

しかし自分は反日極左カルトTBS系2199や反米反沖縄基地小説家の福井晴敏が関与する2202制作陣が「波動実験艦銀河」のデザインを「波動実験艦ムサシ」を利用したのにはなんらかの左翼政治的意思が存在すると思っている。つまりメカデザイナーの純粋なメカデザインとしてのムサシを反日左翼である制作陣が「これ幸い」と左翼政治思想を体現する存在として転用した訳である。

 

何故ムサシじゃなくて銀河なのか

 

そもそもの出発点として、ヤマト復活編(※未視聴)で波動実験艦ムサシ(事実上の宇宙戦艦ムサシ)として考案されたデザインが何で「銀河」なのか?という疑問がある。それについて言えば数ある中でもU.S.S.エンタープライズ NCC-1701-Dという宇宙船エンタープライズは「ギャラクシー級」という艦種である。言うまでも無いがギャラクシーは銀河を意味する。

 

さらに言えば今ギャラクシーと言えば竹島を不法占領する反日国家の韓国の有名携帯電話もギャラクシーである。

 

もはや宇宙戦艦ムサシという名前すら許されず、韓国産ギャラクシーなのだ。

 

ここで最初の論点に戻ると、以前にも書いたが宇宙戦艦ヤマトという物が実は戦艦大和を称揚する物でも何でも無く、実は戦艦大和を封印し、菊花紋章をはく奪し、船首にクレーターを開けて徳川方が操船する戦艦大和を揶揄する物だと推測した。その観点で言えば宇宙戦艦ヤマトの船体にさらには栄光のビッグEの名前を受け継ぐ宇宙船エンタープライズ号をひっくり返して乗っけて、さらにムサシという名前をはく奪し、船首には銀河と書かれた砲栓で波動砲を塞ぐ姿は二重三重にがんじがらめに封じられた「現代日本」への揶揄ではないかと思う。

 

しかし重要な事はその戦艦大和を揶揄している側の左翼こそが、憲法九条改正に反対し日本をがんじがらめにして米軍頼りを加速している側という事を忘れてはならない。恐ろしい事にそんな左翼連中が「米軍は日本を守ってくれない!」だとか「自衛隊は米軍に支配されて不満を抱いている」とか言って日米離反を招こうとするから支離滅裂なのだ。そういう連中が必死に福井の様な「保守派が米軍を憎んでクーデターを起こす」類型の映画やドラマを作る。つまり自分達の歪んだ反米思想を捏造の保守派像に実行させて喜んでる訳である。

関連→「左翼ヘイトストーリーの悪役は左翼自身の姿の法則」

 

つまり戦艦大和にエンタープライズを乗っけるデザインのもう一つの意味は、米軍に支配された戦後日本の左翼的揶揄である。だから反日左翼作家は繰り返し繰り返し悪の米国が日本を再び植民地にする!みたいな陳腐な作品を作り続け、武士かサムライみたいな言葉遣いのステレオタイプのガチガチの保守が何故かいきなりトチ狂ってテロを起こしたりする。繰り返しになるがそれほど米軍が嫌いなのに何故か憲法九条改正して国防力を上げる事には反対する矛盾。

 

そうした左翼自身が持つ矛盾も体現した異様な姿が波動実験艦銀河の姿だと感じる。

 

 

ガンダム監督富野由悠季、異様特攻隊侮辱アニメ「リーンの翼」北条の武蔵の意味

 

ガンダム監督富野由悠季の作品の一つである「機動戦士Vガンダム(1993)」について、こんな有名な都市伝説がある。作品担当者に呼び出された富野が「子供たちは戦艦大和みたいな戦艦が大好きなので番組人気向上の為に戦艦を出せ」と言われ、自分が宇宙戦艦ヤマトを非常にライバル視、ガンダムが追い付け追い抜けでやって来たにも関わらず「無神経である」として内心激怒して、Vガンダムの劇中にヤケになって奇怪な「バイク戦艦」を登場させたという。そのバイク戦艦は悪の敵勢力として、街を巨大なタイヤで踏み潰していく。

 

アドラステアwiki

陸上走行用に前後に巨大なタイヤを装備した戦艦。全長426m。兵装は大型のメガ粒子砲を連装8基(船体中心線上に4基、タイヤのハブ部分に各1基)、小型のメガ粒子砲を3連装1基(艦橋の直前)、連装2基(艦首下方と艦橋後部に各1基)、対空ビーム砲を単装35基搭載している。但し、タイヤを折りたたんでいない状態では下部に火器が小口径の1基しかなく、弱点となっている。
(略)
バイク戦艦の構想は、戦艦を出したいバンダイ側担当の意向を受けた富野が、半ばやけっぱちで言い出したものである(『機動戦士Vガンダム』参照:出典『∀の癒し』)。

 

以前から自分はこうしたアニメ設定の来歴紹介には一部に「ダミー理由」があると思って来たが、仮にこれが事実の話として話を進めるとして、おそらく自分も含めて一般的には「左翼文化人である富野監督は軍国主義復活的な宇宙戦艦ヤマトを非常に憎悪し、戦艦登場を引き合いに出されて激怒した」という解釈が成り立つと思う。

 

所がこうした一般的解釈が、宇宙戦艦ヤマトが実は戦艦大和や戦時中の日本を称揚する物では無くて、逆に戦前の日本や戦艦大和を「悪」と切り捨て、菊花紋章をはく奪し「天皇の存在しない日本」を暗示する「むしろ戦艦大和を封印する作品」である、とする場合、全く逆の解釈が成り立つ事に気付く。

 

その解釈の参考になりそうな富野作品が反日左翼異様特攻隊侮辱アニメ「リーンの翼(WEBアニメ2005)という作品。この作品については最近BS12で放映してくれたので全編通して観る事が出来たので、典型的な左翼ヘイトストーリーとして作品自体をいつか批判したいと思っているのですが、それは一旦置いて、この作品の中で事実上のラスボス・元特攻隊員の生き残りで異世界移住者?のシンジロウ・サコミズの居城のデザインと新造戦艦・旗艦フガクのデザインが以前の一般的な「富野の宇宙戦艦ヤマトに対する眼差しの予想」が間違いだったのでは無いか?と推測出来るものになっている。当然決して富野が実は宇宙戦艦ヤマトに融和的だった・・・ていう物とは違い、さらに苛烈な意味で以前の解釈は余りにも「生ぬるい物」だったのだ。

 

Vガンダム戦艦説話、真意予想「天皇封印・排除」の宇宙戦艦ヤマトでは「生ぬるい!」ファーストガンダムは「天皇ラスボス化」だ!

 

画像A↓リーンの翼・新造旗艦フガク

華麗なSF的艦影だが、艦首フェアリーダーは宇宙戦艦ヤマトその物。

先に貼り付けた画像A二点はファンタジー的異世界に転移した主人公サコミズ・シンジロウが建国したホウジョウ国の新造空中戦艦で旗艦の「フガク」であり、日本で最も高い富士山の別名富嶽、計画のみで終わった大型爆撃機の名称にも使用などでも判る通り、フラッグシップに相応しい命名となっているが、又それ以上に関東や東京、神奈川等、古くは坂東武者等と呼ばれる人々にとっては大和朝廷や関西人よりかは強い思い入れのある山だと思われる。その艦首部分には宇宙戦艦ヤマトを想像させる、巨大なフェアリーダー的造形が見て取れる。

 

これが宇宙戦艦ヤマト的だと断言出来るのは、実際に駆逐艦だとか船首にフェアリーダーのある船の船首を見て比較してみると、宇宙戦艦ヤマトの船首のフェアリーダー状の穴が極めて強調されたデザインである事が判る。事実上こういう形状は宇宙船ヤマトのみと言える。まさにトレードマークで、こういう正面シーンの遠近を誇張・強調した「イメージモデル宇宙戦艦ヤマト」という模型が過去発売されている。

 

つまり空中戦艦「フガク」は事実上、意図的に「トミノ版ヤマト」として描かれていると想像出来る。

 

それに付随して重要なシーンなのが、特攻隊の生き残りで異世界転移者であるサコミズ・シンジロウ建国のホウジョウ国居城の描写。画像B。

画像B↓サコミズの「ホウジョウ国」居城。戦艦状であり崖に「北条」の紋章。

 

他の角度からの描写を見ても、崖の上に建てられた「城」の部分は戦艦ヤマトの艦橋部分その物であり、城が建てられている崖の描写も戦艦というか大型空母の船体の様な雰囲気である。こういった「敵ラスボス」が戦艦大和に類似した物を使用する、乗るというのは日本の左翼系アニメ特有のヘイト表現手法であり、探せばいくらでもあるのではないかと思っているが、類似の代表例では「新世紀エヴァンゲリオン」のネルフ本部司令塔が戦艦大和類似、宮崎駿風の谷のナウシカまんが版の中ボス、ドルク神聖皇帝の乗艦の艦橋が戦艦大和艦橋の背面に類似、等があると思っている。

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↑宮崎駿まんが版風の谷のナウシカ、ドルク神聖皇帝乗艦

 

そして重要な点は崖の船首に当たる部分に、ホウジョウ国を現す、鎌倉幕府執権及び、戦国武将後北条家(※自称)共通の家紋である三つ鱗が描かれている事。

 

これらの状況を総合して考えられる事は、①戦艦の船首の紋章は組織の体制を表す極めて重要な意味を持っている事を理解。②宇宙戦艦ヤマトは船首の菊花紋章の代わりにフェアリーダー状の穴がある事が重要であると理解。③特攻隊の生き残りなのに重要な船首の菊花紋章は排除しているが、北条家の紋章は掲げている。という3点が理解出来る。

 

これから導かれる結論は、ガンダム監督富野由悠季は「宇宙戦艦ヤマトの艦首フェアリーダー状の形状が戦後左翼的思想から菊花紋章を排除した物、=宇宙戦艦ヤマトが皇室の無い徳川日本を表現した物だと認識している」可能性の高さである。

 

何故ホウジョウ国なのか?

 

以前からいろいろな投稿内容で書いている通り、戦後左翼が作る「保守派・右派」を貶める為のプロパガンダ芸術作品「ヘイトストーリー」には国を守るとか言って自国民を攻撃したり、東京にミサイルを撃ち込んだりする様なトンチンカンな「左翼にとって都合の良い歪んだ保守像」が多用されると書いているが、このリーンの翼の実質的ラスボス「サコミズ・シンジロウ」もそうした歪んだ保守像の総決算とも言うべき人物として描かれている。

 

何と言ってもそうしたヘイトストーリー共通のモチーフとなるのが、実際の現実の保守が「憲法九条を改正し適切な国防力を持って国を守り、他国と対等な外交を目指す」という現実的な物であるのに対して、「米軍が気に入らないのでテロ」「現行政府が気に入らないのでクーデターやテロ」という風に実は「左翼過激派や反米左翼テロリスト」の行動様式を何故か「保守派」だと言い張って、実行させる点にある。これから自分は「左翼ヘイトストーリーの悪役は左翼自身の姿」だと何度も書いている。

 

その様に特攻隊の生き残りであるサコミズは小説版だとか色々なバージョンを総合して、戦時中の旧日本軍の在り方に反発を募らせ、何故か結果的に「東京に原爆を落とす」という現実の保守派には一ミリも理解出来ない、絶対にあり得ない行動に向かっていく。

 

では左翼がそうした歪んだ「特攻隊くずれ像」に望む最大の事は何か?と言えば「戦時中に天皇中心の日本の国体が国を守るためと称して戦争を遂行した事は全て間違いだった」と表明して欲しい訳である。もっと分かりやすく言えば、天皇の戦争責任と戦後日本の天皇否定である。

 

そうした事を全て表現する為に一番分かりやすい手法は、菊花紋章の代わりに逆賊である鎌倉幕府の執権北条家の家紋を掲げたホウジョウ国を名乗る事だと考えたと推測する。

 

宇宙戦艦ヤマト「徳川の大和」→リーンの翼「北条の武蔵」

 

一見して元特攻隊のサコミズ・シンジロウが出身県だとしても、もし仮に戦時中の日本にシンパシーを抱き続ける者ならわざわざ北条を名乗る事は、戦前の教育を受けた者なら「あり得ない」と思うはず。

 

第二次世界大戦までの評価wiki
尊氏を逆賊とする評価は、江戸時代に徳川光圀が創始した水戸学に始まる。水戸学は朱子学名分論の影響を強く受けており、皇統の正統性を重視していた。そのため、正統な天皇(後醍醐天皇)を放逐した尊氏は逆賊として否定的に描かれることとなった。水戸学に発する尊氏観はその後も継承され、尊王思想が高まった幕末期には尊皇攘夷論者によって等持院の尊氏・義詮・義満3代の木像が梟首される事件も発生している(足利三代木像梟首事件)。
1934年(昭和9年)、斎藤実内閣の商工大臣であった中島久万吉男爵は、足利尊氏を再評価すべきという過去の文章を発掘されて野党からの政権批判の材料とされ、大臣職を辞任した。(「中島久万吉」項目参照。)

 

後醍醐天皇を裏切った足利尊氏は逆賊、親子で天皇に尽くした楠木正成公は「忠臣の鏡」と現代的観点での賛否はともかく、当時は「常識」であったのに、戦時中からいきなり異世界にワープしたサコミズが「ホウジョウ国」を名乗る時点で、もはや「映画に出てくる奇妙な日本人」同様、「左翼のフィルターが通った奇妙な特攻隊像」と言える。

 

そもそも論で言えば、得宗北条家の専制と腐敗により悪人とされた地方武士の反乱が続き、やがて足利尊氏らによって鎌倉幕府が倒され、さらに尊氏が後醍醐天皇を裏切り「逆賊」とされた訳だけど、その北条氏自体が、承久の変で後鳥羽上皇を隠岐に島流しした「武士の時代の幕開け」を作った逆賊である。足利尊氏も逆賊だが、北条は輪をかけてさらに逆賊の先祖みたいな連中と言える。

 

自室にわざわざ特攻機体桜花のレプリカを制作し展示し、自身のロボットに「オウカオー」と名付けるシンジロウが「ホウジョウ国」を名乗る事はやはり矛盾している。また「出身県なので後北条氏」というのも理由が薄い。

 

つまりやはり「ホウジョウ国」=「反天皇の意思」であると考えられる。

 

宇宙戦艦ヤマトが新選組徳川が操船する天皇無き「日本の姿=大和」なのに対して、リーンの翼のフガクや北条家紋の城の表す事は一種のダジャレ的「北条の武蔵」とも言うべき、やはり「天皇を否定した日本の姿」、武蔵=関東・現首都東京という事になると思う。

 

これらから最初の話題に戻れば、ガンダム監督富野由悠季の「宇宙戦艦ヤマトライバル視」という物と「機動戦士Vガンダムで戦艦登場を打診された時の怒り」は以下の様な物だと推測出来る。

 

①宇宙戦艦ヤマトへのライバル心の真相

×「宇宙戦艦ヤマトは戦時中の日本軍や戦艦大和を称揚し、アナクロな軍国主義を復活させる物である、そうした物をガンダムで追い抜きたい。」

〇「宇宙戦艦ヤマトは戦艦大和から菊花紋章を取り除き、天皇無き日本を表現した点で一定の評価は出来る。しかし自分はそれでは生ぬるいと思う。よってガンダムでは主人公を戦艦大和ゼロ戦ブームに対称する存在、零戦・特攻隊暗喩として、ラスボスの敵ザビ家を皇室、天皇とし、第二次大戦モチーフSFとして宇宙戦艦ヤマトを超える存在になる。

 

②Vガンダム戦艦激怒説話の真相

×「戦中の軍国主義を想起させる戦艦大和の様な戦艦を出せとは・・・宇宙戦艦ヤマトに追い付け追い越せでガンダムを作っていたのに無神経で許せない。よし、ヤケでバイク戦艦を出してやろう。」

〇「戦中の軍国主義を想起させる戦艦大和の様な戦艦を出せとは・・・ガンダムが皇室無き日本という宇宙戦艦ヤマトを超える存在、皇室をラスボスとして描いた革新が理解出来ていないのか?

 

という事だと推測する。

 

しかし「戦艦単体への憎悪」が存在しないという訳では無い様で、後年に「Gのレコンギスタ」(※部分視聴)というロボットにアニメにノウトゥ・ドレットという物凄い安っぽい敵キャラを登場させている。言うまでも無く、ドレッドノートはド級戦艦の語源ともなったイギリスの戦艦で、どうしても戦艦を悪役側で出したいという事なのだろうと思う。

 

かつて戦後日本にはオオタキやニチモ等多くの戦艦を得意とするプラモメーカーが存在したが、その多くが休業や活動停止になった。個人の趣味の多様化やゲームの発達等いくつもの原因があるだろうが、戦後左翼による「戦艦などの武器への悪玉視」も理由の一つであろうと思われる。当時のガンダムや富野由悠季は言うなれば「勝者の一人」と言えるかも知れない。そんな戦後左翼時代の勝者が「戦艦許せん」と言って動かなくなった「戦艦」を批判する姿はとても新人類、ニュータイプとは到底思えない。

 

今日、ガールズパンツァー・艦隊これくしょん・ストライクウィッチーズ(※全て未視聴、未プレイ)という3大第二次大戦武器モチーフ物ヒットによって、以後類似作・派生作品が激増した。これについて一部のトンチンカンな左翼が「すわっ戦前回帰だ、戦争美化だ」と訳の分からん批判をしている事があるが、これは「宇宙戦艦ヤマトを特攻隊を賛美する軍国主義アニメだ」というくらいに不正確な指摘と言える。実際には多くの現代武器モチーフ作品が「宇宙戦艦ヤマト未満」であり、「ファンタジーの魔法の代わりに大戦武器が使用されるだけ」という状態で、一切「魂を抜かれた」状態に変化は無い。それどころか多くの作品がパチンコ化している以上、その製作者の多くが反日勢力である。

 

具体的に内容としては「武器は出てくるが、敵は異星人・モンスター」で、最終的にはわかりあいで解決という風な物が多く、ガンダムが「額からビビッと電気が出て人類は進化、最終的に武器は要らなくなる」という社会主義の進歩史観をアニメ化した事と大差無い内容となっている。

 

もちろん戦艦や大戦レシプロ機が一切出て来ない、出てきても敵としか出て来れない、という「戦艦悪役類型」よりはマシだが、いつの日か「敵が来れば武器を持って国を守る」という自分達が生きている間は変な人類進化とかは起こらず、恐らく変わらないだろう世界の真実がまともにアニメ化される世の中になる事を望む。(全部が全部そんな作品になれという訳じゃない。頭が悪い左翼はすぐにそんな解釈をする。)

 

 

 

 

5月31日追記

ヤマトゼロ戦ブーム(※↓記事中ではゼロ戦ブーム)について、場所は反日マスコミですが、詳しく書いている記事がありますので引用します。

 

高度成長期に大ブーム…反戦平和教育と共存した「戦争漫画」の遺産
ブームに冷水を浴びせた事件

 

 

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