昨今なにやらTVのキャスターが必死に投票に行くように説得している。当然ながら選挙にはなるべく行くべきなのだから歓迎する事だと思うが、どうにも釈然とせん物がある。


昔のTVが街頭インタビューで選挙の事を聞くと大概


「今の政治って複雑でしょ、判りにくくで誰に投票したら良いか・・・。」

「どうせ投票しても変わらないでしょう、だから行かない。」

「政治家はみんな自分の事ばかり考えてる、だから棄権する。」


みたいな、意味不明な事を言いだす人々を映し出して、


「政治不信が広がって、低投票率になるのも仕方ありませんね。」などとしたり顔で言い出す事が多かった。


ハァ?みたいな。


「どうせ投票しても変わらないでしょう、だから行かない。」


いや、投票率が上がると、組織票団体票宗教票の影響が薄まるので、投票しても変わらないというのは完全に嘘だ。むしろ「投票しても変わらないので棄権する」みたいな台詞は、「風邪ひいたので氷風呂入るわ」みたいな滅茶苦茶言っているに過ぎない。


結局の所、「投票しても変わらない」の「変わらない」はファンタジー的に世界がガラリと変わらないから「面白く無い」から、どうせ行っても行かなくても命奪われるほどの悪影響は無いだろうから、めんどくさいから棄権してまえみたいな単純な発想を、最大限美化しているに過ぎない。


そういう連中が民主党政権交代だとか、橋下維新とかを持ち上げて、「政治が変わる」「日本が変わる」みたいな時だけ目を輝かせて投票に行く訳だ。


というか、そもそも「変わらない」事を維持する為としてすら選挙に行く義務があるんじゃないか?一体変わらない事がどれほど贅沢な事か理解していないんだろうか。



「政治家はみんな自分の事ばかり考えてる、だから棄権する。」


ハァ??当たり前では??


政治家は自分の事しか考えない、政治が暴走して国民の権利を奪ってはいけない、だから監視の意味も込めて投票に行くのでは?


むしろ自分の事しか考えない連中ばかりだとすれば、余計に投票に行って「最悪の中の最善の選択」をするべきでは?


それで棄権するって言うのはやはり「風邪ひいてるので氷風呂入る」と同じでは??思いっきり逆効果の事を得意げに言い張る意味がわからんわ。


それに政治家の事を奴隷か何かと勘違いしている人間が多い事に疑問を感じる。政治家も一つの職業であって、国政の傍ら自分を守る事があって当然だろう。全財産つぎ込んで、精根尽き果てるまで、国政の為に尽くす・・・そりゃそれが理想だろうけど、何で他人の為に他人がそこまでせにゃならんのだ?


「政治家は自分の事ばかりしか考えない」とか言っている人間は、自分の人生全て捨てて他人に尽くしている人間なのか?


そもそも、大昔は国民の政治参加の権利も無く、何か不満があっても命がけで竹やりもって強訴に行くか、泣き寝入りするしか無かった。それがご先祖さんの数々の艱難辛苦で、ようやく得た一票、無下にする事は、命を無駄にする事。


何かしらのっぴきならない理由がある方は仕方が無い、けれどめんどくさい等の理由で行かない人間は以後一切政治には何の文句も言う権利は無い。


それでまたまた宮崎駿氏の発言に戻るが



そして、「選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほか」と切り捨てた。

(「慰安婦問題で日本は謝罪・賠償すべき」 宮崎駿監督のインタビュー記事が物議)


これって変じゃないかい??


選挙をやれば投票率が悪い・・・だったら、著名人である宮崎氏なんかが「投票に行こう!」ってもっと大声で運動すりゃいいんじゃ??


そういう投票率の低い選挙で、その中でも「改憲へのテンションが高い人々」が投票して出来た政府が改憲に勤しむとすれば、それは当然では??


結局のところ、宮崎氏のような護憲派には、改憲派の「得票」なんて「得票」じゃないみたいな、思い上がりの発想なのでは??それこそ、護憲派にもっと選挙に行きましょうというべき所を、逆に低投票率だから不当な政府みたいな言いぐさって変じゃないかなあ??


自分は今もマンガ版ナウシカのファンだけど、宮崎氏って今や「ドルクの初代神聖皇帝」みたいになっちゃいましたね。世界を救いたいと言って、最後は心底「愚民」とやらを憎しみ出したんでしょうか。


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